■平成29年予算特別委員会
 平成二十九年三月十五日/水曜日



高橋副委員長

上野和彦委員の発言を許します。
〔高橋副委員長退席、ともとし副委員長着席〕

上野委員

大変遅くなりまして、知事もお疲れのことと思いますが、よろしくお願いいたします。
 なお、流れの中で知事にお聞きすることもあるかと思いますけれども、そのときにはご答弁のほどよろしくお願いいたします。
 初めに、ものづくり産業について質問します。
 地元江戸川区では、これまで金属製品製造業や生産用機械器具製造業等が区内産業の基盤を担ってまいりました。しかし、高齢化や事業継承などの問題もありまして、製造業の事業所あるいは従業員の数というのは減少傾向にあります。
 そこで、私たち都議会公明党は、地域産業の活性化や深刻な技能後継者不足となっている製造業の人材確保の促進や、ものづくり教育のさらなる充実を、昨年十二月、知事に要望をしたところでございます。
 地元の都立葛西工業高校では、東京版デュアルシステム科の平成三十年度設置に向けまして準備を進めていると聞いております。
 このデュアルシステム、つまり企業で長期就業訓練を実施し、企業、生徒の双方がマッチングすれば、卒業後、訓練先の企業に就職するという制度を導入するためには、生徒を受け入れてくれる協力企業がなくては成り立ちません。
 そこで、協力企業の開拓のための都の教育委員会の取り組みについて伺います。

中井教育長

デュアルシステム科の取り組みを円滑に推進していく鍵となる協力企業を開拓していくためには、デュアルシステムの仕組みや生徒を受け入れることによる利点などを企業に丁寧に説明し、賛同を得ていく必要がございます。
 このため都教育委員会は、新たにデュアルシステム科を設置する学校と連携して企業向けのリーフレットを作成し、地元商工会への訪問や工業会等関係団体のイベント会場での働きかけを行うとともに、協力企業の募集を地元自治体のホームページに掲載してもらうなどの取り組みを行ってきております。
 今後とも、都教育委員会は、企業開拓に積極的に取り組み、学校と地元企業との連携を推進してまいります。

上野委員

我が党の知事への予算編成要望におきまして、デュアルシステムに対する協力企業の開拓を進めるとともに、工業高校に関するPR活動の強化を推進することを掲げております。ぜひ今後ともデュアルシステム科の協力企業の開拓を進めていただき、中小企業の人材確保に資する取り組みをお願いしたいと思います。
 次に、代表質疑でも取り上げましたけれども、人材獲得競争、これは非常に厳しい状況にございます。東京のものづくりを支える中小企業にとっても、その影響は深刻です。仕事はふえているのに、人手がなく、断らざるを得ないとの声も聞かれるほどで、人材不足は、今や経営者にとって極めて切実な問題となっています。
 ものづくりの将来を担う若い人材は、中小企業にとって何よりも貴重な人材ですが、産業労働局では、工業高校などの生徒のインターンシップを受け入れる企業の負担にも配慮し、支援のため奨励金を支給しているところであります。
 特に、先ほど話に出ましたデュアルシステム科の生徒の受け入れは、それぞれの企業のものづくりの魅力をじかに伝えられ、中小企業が若い人材を確保することにもつながります。非常に重要な事業だと私は考えております。
 デュアルシステム科は、先ほど述べたように平成三十年度から拡大設置が予定されております。この事業をより多くの中小企業に利用してもらうためには、環境づくりが重要です。そのために、来年度は積極的にPRするなど受け入れ企業の拡大に取り組むべきと考えますけれども、都の見解を求めます。

藤田産業労働局長

都は、ものづくり中小企業の人材確保を支援するため、都立工業高校を初め、広く都内の工業系高校等の生徒をインターンシップで受け入れる企業に対し、生徒の人数にかかわらず、十日を上限といたしまして、一日当たり八千円の奨励金を支給してまいったところでございます。
 今年度からは、企業が複数の実習生を受け入れる場合、指導要員の確保等の負担がふえますことに配慮いたしまして、生徒一人につき一日当たり八千円を支給することとし、支援の充実を図ったところでございます。
 また、企業側からは、デュアルシステム科の生徒受け入れは、若手社員の指導経験にもつながり、社員の育成の点でも非常に好影響があるとの声も寄せられております。来年度は、こうした経営者等の声をPR用リーフレットに掲載するなど、積極的に受け入れ企業の拡大に取り組んでまいります。
 今後とも、ものづくり企業の人材確保をしっかりと後押ししてまいります。

上野委員

答弁にもあったとおり、この奨励金は都立工業高校を初め、広く都内の工業系高校などが行うインターンシップを対象としておりますが、支給上限期間は十日までとなっております。デュアルシステム科の特徴である長期の就業訓練期間の全ては、それではカバーされていないわけであります。
 生徒を受け入れる企業をさらに広めていくためには、受け入れの負担にも配慮して、長期就業訓練のように、長期間のインターンシップ受け入れ企業に対して十分な支援ができるように、制度の一層の充実をされるよう強く要望しておきます。
 次に、海上公園の自然環境保全について質問します。
 東京には、多摩の森林から離島に至るまで、世界に誇れる豊かな自然があります。知事が掲げるスマートシティーの実現には、こうした環境を次世代に引き継いでいくことも重要であります。
 地元、江戸川区が面している東京湾にも、かつては豊かな自然がありました。高度成長期には大規模な埋め立てが進みまして、そこに工場が進出して、多くの海辺の自然が失われていきました。しかし、昭和四十年代後半から、都が独自に海上公園を整備する取り組みを開始したことによりまして、今は自然の保護や回復が進んでいるところであります。
 例えば、葛西海浜公園や東京港野鳥公園は、現在では貴重な水鳥の飛来地や海辺の生物の生息空間となっているところであります。
 そこで、海上公園におけるこれまでの自然回復の取り組みと現状についてお伺いします。

斎藤港湾局長

都は、これまで三十八カ所、七百九十ヘクタールの海上公園を整備し、臨海地域の水辺環境の保全や緑の創出を推進してまいりました。
 具体的には、四百十一ヘクタールの水域を持つ葛西海浜公園や二十五ヘクタールの規模を有する東京港野鳥公園では、干潟の保全や創出により、水鳥や魚介類の生息空間を確保しております。また、現在整備中の海の森では、都民と協働で二十四万本の苗木を植え、森に育てていく取り組みを進めております。
 来年度は、野鳥公園におきまして、さらなる水鳥の生息空間の確保を目的に、約十二ヘクタールの干潟の拡張を進めることとしておりまして、今後も引き続き自然環境の保全、創出に取り組んでまいります。

上野委員

今後も引き続き取り組んでいただきますよう、要望いたします。
 葛西海浜公園には、二万羽を超えるスズガモなどの渡り鳥が飛来しています。こういった渡り鳥の生息地を保全する国際的な取り組みとして、知事もご存じのラムサール条約、これが知られているわけでありますが、この公園の水域は、国がこの条約に基づく保全の候補地に挙げております。また、江戸川区や自然保護団体などにおきましても、条約に基づく登録に向けた活動が活発化しております。
 今後も葛西海浜公園の貴重な自然を保全し、次世代に継承していくためには、ラムサール条約に基づく保全地域として登録をぜひ進めていただきたい。すぐ隣がカヌースラローム競技場になるんですね。また、東京都に、もしラムサール条約に基づく、これは登録されれば初めてということになりますので、これはまた二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピックに向けましても、大いに私たちは東京から世界にアピールすることができると思いますので、その点につきまして、環境大臣でもありました小池知事に何とか進めていただきたい。このことに対してのご意見を伺いたいと思います。




小池知事

上野議員のただいまのご質問でございますが、海上公園の自然環境保全、そしてラムサール条約に基づいて、保全地域を登録していくのはどうかというご提案でございます。
 葛西海浜公園の干潟については、ご指摘のように、スズガモなどの渡り鳥が飛来いたしまして、国際的にも重要な生息地となっております。これを国内外にアピールするためには、まさしくラムサール条約に基づくエリアとして登録することも、効果的な方法だと考えております。
 このラムサール条約の登録に向けて、いろんな準備が必要でございますけれども、まず国、それから地元の区と連携をいたしまして、必要な調査を行わなければなりません。その必要な調査などを行って、それによって検討を加速していくというのが段取りだと思います。
 また、これとあわせまして、この公園の自然を保全する取り組みも強化しまして、多くの生き物が生息する環境を次世代に引き継いでいくと同時に、ご指摘のように二〇二〇大会、この大会の会場のすぐそばがラムサール条約の登録地だなどというのは、すばらしい環境といいましょうか、状況になるのではないかと。一つずつ進めてまいりたいと思います。

上野委員

わかりました。オリンピックまでには余り時間がありませんので、ぜひともよろしくお願いいたします。
 次に、放課後等デイサービスについて質問いたします。
 放課後等デイサービスは、就学している障害児が放課後等に通える施設として、利用者や保護者のニーズも高いことから、都内でも現在約七百施設を超え、平成二十四年度の制度開始時から何と六倍以上に急増しています。
 一方で、利潤を追求し、福祉の経験のない職員がテレビを見せているだけ、またアイパッドを預けてゲームをさせていたり、ユーチューブを見せているだけであったり、児童や生徒への虐待事案が報告されるなど、事業所の質の低下が懸念されております。
 このような状況から、国はこの四月に省令を改正し、事業者に専門的知識を持つ職員の配置や自己評価の実施、公表の義務づけを行うなど、規制強化を図ると聞いております。
 放課後等デイサービスは、障害児の放課後等の居場所を確保し、学校教育と相まって、自立を促進する役割を持つ重要なサービスであります。そこで、都は、放課後等デイサービスの質の確保に積極的に取り組むべきと考えますが、見解を求めます。

梶原福祉保健局長

都は、現在放課後等デイサービスを運営する全事業所を対象とした説明会や新規開設予定の事業者への説明会を通じまして、運営基準や虐待防止など、障害児の支援に当たって遵守すべき事項について、周知を図っております。
 また、国のガイドラインに沿って、支援の質の向上と運営の適正化を図るよう指導するほか、自己評価を実施し、その結果を保護者等に公表するとともに、都及び所在の区市町村にも報告するよう求めております。
 さらに、虐待の疑いなど、不適切な対応が疑われる事業者には、速やかに運営指導や実地検査を行っております。
 本定例会には、障害児支援等の経験者の配置の義務づけなどを盛り込んだ、人員、設備及び運営の基準に関する条例の改正を提案しておりまして、今後とも、放課後等デイサービスの質の確保に向けて、積極的に取り組んでまいります。

上野委員

それでは、次に豊洲市場の地下水管理システムについて、質問していきたいと思います。
 昨年、建物下の地下空間の水たまり映像が衝撃的に放映されました。後日、専門家会議の座長から、水たまりは地下水であるとの報告があったわけであります。
 その後、昨年十二月十三日より、建物下の地下空間にたまった地下水の強制排水が開始されました。現在、確かに地下水位は全体的には低下しているところでございますが、昨日の三月十四日の地下水位測定結果を見ますと、観測井戸により、一メーター二十二センチ下がったものもあれば、わずか十四センチしか下がっていないと、こういった場所、場所によって違いが出ていると。これは一体なぜなのかということをお尋ねします。

村松中央卸売市場長

地下水管理システムにおきまして、地下水位を計測する観測井戸は、その設置場所によりまして、周辺の土地利用や土質が異なっております。
 具体的には、主要な建物の配置状況や舗装、植栽などによりまして、雨水の浸透状況が異なり、また、水の通しやすさなどの、土の性質も異なっております。
 こうした違いによりまして、計測される地下水位の差が生じているものと認識しております。

上野委員

ここで、地下水管理システムとはどういう仕組みなのかということで、都民の皆さんにはなかなかおわかりづらいところがありますので、一応パネルにして概要を説明したいと思います。
 これは、地下水管理システム全体ということですけれども、これは豊洲の状況です。
 五街区、六街区、七街区、それぞれ赤く囲っておりますけれども、これは地下水の流出入を防ぐための遮水壁が大体この感じで、鋼管矢板という形で、不透水層まで打ち込んであるということで、これは井戸がないという状況になっています。したがって、雨が降ってくれば、これはプールが三つあるようなものですから、当然雨が降ったら排水しない限り、どんどん地下水が上がってくるという、こういう構造になっているというのが前提です。
 赤い点が揚水井戸、揚げていく井戸、観測井戸というのは、黒く四角くなっているところ、それぞれ送水管を結んで、緑色、ここが地下水管理システムの排水施設棟ということになっているわけです。
 次の方をお願いいたします。
 これは、そこの部分の一部をとって、断面図でありますけれども、細かくいうと、これが遮水壁、そして地下水がここにありますよということで、帯水層にあるんですけれども、ここに揚水井戸が、こっちは観測井戸があります。観測井戸と揚水井戸は別々です。揚水井戸に浸透してきた水を揚げて出していくという構造になっているということであります。
 これは専門家の先生からは、日常管理水位というのはここですよと、APプラス一・八メートルという形で、専門家会議の先生は、二メートルをキープしなさいと。この二十センチの違いというのは、大雨が降ったときでも、ここで貯留槽という役割を果たそうということで、ここで余裕を持っている。したがって、ここは地下水位は一・八でずっとキープするというのが前提条件になっているということですね。
 それで、この地下水管理システム、具体的なそれぞれの細かい−−ちょっと見づらくて申しわけありませんけれども、皆さんから見て左手の方にある、これが揚水井戸です、先ほどの。私たちがあそこの中央監視モニターに見に行ったときに驚いたのは、動いているのが少なくて、ほとんど動いていないところが多かった。なぜですかと聞いたらば、ここにも書いてありますけれども、一・八、この揚水井戸の水の一・八を超えたところから動き出すと。ここの水が一・三まで下がったらとまるという、こういうふうにポンプは停止するという仕組みになっている。
 ところが、地下水というのはもうはるかにまだ高いところにあるにもかかわらず、この揚水井戸が水がしみてこない限り、一・八より上がらない限り動かないということで、とまっていたということなんですね。
 これは非常に問題があると。どういうふうなことかというと、動水勾配というのを余り考えていないのかなと思ったんです。
 次のやつを見せてもらいますけれども、ちょっとマニアックになって済みません。この揚水井戸のところで揚げていくと、水というのは動水勾配でこういう形になっていく。本来の地下水位というのは、この揚水井戸では示していないわけですね。観測井戸のところで、この地盤の中の地下水位というのを、正しい数字というのはそこが正しい数字。したがって、本来ならばこの地下水位、正しい観測井戸の地下水位をもとに、これが一・八まで下がるように、このシステムというのはやらなきゃいけなかったんじゃないかと。これは一・三で、それよりも上がらないと、とまってしまうわけですね。
 そういった構造ではいつまでたっても、なかなかしみてこないと、動かない。これはもったいない話です。
 そういうところが一つのシステム改善をすべきところではないかということで、十一月に私は経済・港湾委員会で質問しまして、検討していきますという話がありましたけれども、このあたりについては、現在どういう状況になっているんでしょうか。

村松中央卸売市場長

地下水管理システムの適切な運転管理のために、揚水ポンプの洗浄や、排水処理施設の定期的なメンテナンスなど、設備の適切な機能維持に取り組んでいるところでございます。
 また、一部の揚水井戸につきましては、ポンプの運転水位を変更いたしまして、井戸の集水能力を高めております。
 具体的には、揚水井戸のポンプが稼働する地下水位の設定を下げることで、井戸内の水位を低下させ、周辺から地下水が集まりやすくする工夫をしております。
 現在、システムの稼働状況等につきまして、専門家会議において検証していただいており、こうした専門的な知見も踏まえながら、地下水管理システムの機能強化の必要性について、検討してまいります。

上野委員

なかなか地下水位が下がらないというのは、井戸の洗浄とかポンプ交換とか、そういうことも、しっかりこれからやっていかなきゃいかぬし、そういったところも調査して、直さなきゃいけないと思います。
 ところが、やはりこの地層というのは、いろんな不透水層とか、今、粘土層のところが結構あるんじゃないかと思う。そうすると、水がなかなか浸透してこない。水が浸透しないと、いつまでたっても、そこの水はずっとあるわけですね。
 そうした場合には、私も土木屋だったものですから、どうするかというと、こちらからお迎えすると。水のあるところに、水平方向に多孔管という幾つもある穴のあいた管を横に持っていくんですね。そこに到達していけば、そこに上がった水は全部それに入っていくんだよ。わざわざ縦型のやつで、粘土層のところ、透水係数が低いところをじっと待っていたってなかなかできない。
 僕が心配しているのは、今は乾季だからいいんですけれども、これがまた雨季になってきて、七月、八月と豪雨になって、台風が来たら、また再び地下水位が上がってしまったらどうするんですか。また強制排水なんていうことになってしまったら、これは水というのを上げたり下げたり、地盤でやりますと、圧密沈下していくわけですから、大変なことになって、どんと沈んでしまう可能性が出てくる。したがって、早いうちにこれはそういったことを検討していかないといけない。
 したがって、僕は多少お金かかると思いますよ。財務局長、よろしくお願いいたします。
 それでは、別の質問になります。ところで知事、いいですかね。
 知事は、築地市場の移転問題について、科学的、法律的な根拠に基づく安全と消費者の理解と納得による安心なくしては解決し得ない、必要なのは、都民一人一人が市場の状況を冷静に理解することができるように、正確な情報を適切に届けることだといわれております。私も全くその点については同感でございます。
 ただ、私は正確な情報に加えまして、都民の方がその情報を冷静に理解はされたとしても、納得というところです。その納得するためには、都民自身が豊洲市場を自分の目で見て、肌で感じるということは大事ではないかなと、このように非常に思っています。
 知事も築地に行ったときに、築地に行ってみて、それを見て、肌で感じて、初めて市場の安全・安心を確実に守らなければならないなという思いに駆られたのではないかと思います。それと同じように、やはり百聞は一見にしかずでありますので、知事、ぜひ都民の豊洲市場見学会を今後開催してはいかがでしょうかということを一つ提案させていただきたいと思うんですね。
 都民の代表になるとは思いますけれども、見学会で参加した都民の率直な意見や感想も参考に入れながら、総合的に判断をされるのもよいのではないかと思います。まさにそれが都民ファーストではないかと思いますけれども、いかがでしょうか。




小池知事

ご承知のように、この予算特別委員会があすも開かれ、そしてまた来週といいましょうか、今週末には専門家会議も開かれるというような状況になっております。
 これまでの科学的な検証、そしてさまざまな調査、これらの数値がだんだん集まってくるという状況であり、かつ、その分析が行われてくるという段階かと存じます。
 その部分と、今ご指摘になっておられるのは、消費者の選択として、理解と納得をしていただくためには、正確な情報を提供しなければいけないというご提案だったと思います。そのとおりだと思います。
 そして、やはり納得という部分も、ただ数値だけで納得するかというと、我が国の消費者というのは、大変ある種、何というんでしょうか、厳しくて、それがゆえにいろいろと産業もこれだけすばらしいものになった。科学的にも非常に進んだ、進歩もしたと。消費者がそれを育てていったということだと思います。
 そういった中で、理解を進めるために、百聞は一見にしかずだというご指摘、これはどのような段階といいましょうか、いつということなどは、これからさまざま出てくるこの分析など、それも踏まえた上で判断すべきかなと、このように思っております。いいご提案をいただいていると、このように思っております。

上野委員

次は、防災について質問したいと思います。
 昨年十一月十四日、JR博多駅前の道路が大規模に陥没しました。大変ショッキングな事故でありました。こうした事故が東京で起これば、大惨事になったと思います。東京では大小ありますが、ライフラインに起因する道路陥没が発生しているわけであります。ライフラインの老朽化が進んでいることが主な原因だといわれているわけであります。
 そうした中で、下水道も水道もしっかり頑張って、メンテも含め、また耐震化に努めていらっしゃるわけでございますけれども、ただ私がずっといって、心配にしているのが、工業用水道管がなかなか表に出てきませんけれども、しっかりと今、特に東部地域に入っているわけですね。
 これがもう事業開始、昭和三十九年からですから、もう五十年を超えている、経過していると。施設が老朽化している、それがそのまま、今あるんです。
 そこで、この工業用水道管の老朽化の現状と、給水区域全体と特定緊急輸送道路における布設状況について、確認したいと思います。あわせて、老朽化の現状を踏まえた対応について、水道局にお尋ねします。

醍醐水道局長

工業用水道事業は、地盤沈下防止を目的として、昭和三十九年に給水を開始して以来、約五十年が経過をしておりまして、配水管の経年化は、首都直下地震の切迫性が懸念される中で、重要な課題であるというふうに、私どもも認識をしております。
 現在の給水区域全体の配水管の延長でございますが、約三百四十六キロメートルでございます。このうち耐震性を有する材質を用いた配水管は約七割にとどまっております。また、特定緊急輸送道路に布設をされております配水管は、約二十八キロメートルでございまして、耐震性を有する材質を用いたものは、そのうち約八割となっております。
 工業用水道事業における配水管の管理につきましては、管路などの点検、補修等、日常的な維持管理や突発事故への対応、そして震災時への備えを含めまして、水道事業と同一の対応を行っておりまして、安定給水の確保に努めているところでございます。

上野委員

先ほどの局長のご答弁に、特定緊急輸送道路には約二十八キロ布設されて、この約八割が耐震性を有する材質と話されました。これを聞くと進んでいるのかなという、こういうふうな気持ちになるかと思いますけれども、実は阪神大震災、あるいは東日本大震災において、どういった工業水道管が被害を受けたかというと、継ぎ手管なんですね。継ぎ手管が外れちゃった。それで大変水が出て、もうがたがたになってしまった。道路も通れないような状況になったというのが現状でありまして、大事なのは継ぎ手の耐震化率であります。
 それをちょっと表にさせていただきました。(パネルを示す)これをちょっとお話ししますと、黒いのが工業用水道管です。これは大きい管で千五百とか千六百とか、あと小さいのは細かく、まあ見えないと思いますけれども、細いのがいろいろ入っております。
 その中で、特に私が心配しているのは、緊急輸送道路ですね。特定緊急輸送道路は、これは絶対に沈下させちゃいけない。道路は使えるようにしておかなきゃいけない。そこにでかい管が入っているんです。
 継ぎ手管、四・三キロあります、耐震継ぎ手は。しかし、この耐震化率は、このキロ数からいったら約一五%ですよ。八五%はされていない。しかも、こちらはご存じのとおりに、これは東部地域で軟弱地盤地域。どれだけ軟弱地盤かというのをこの液状化予測図と重ねたのがこれなんですね。
 青いところが緊急輸送道路です、全部。黄色と赤とこれを合わせますと、可能性がある地域、高い地域、ほとんどそうなんです。非常に軟弱な地盤の中に、これだけいっぱい入っているんです。満水状態で入っている。継ぎ手が、地震が起きて、もしも壊れた場合にどうなるかということです。大変な被害になることはわかると思います。これに対して早く手を打たないと大変なことになってしまうよと。
 ところが、知事もご存じのとおり、これは平成十七年度までは国庫補助を受けて、一生懸命耐震化を進めていたんですが、経営状況が平成二年度以降、赤字基調ということで、そのため毎年、一般会計から補填するようになった。
 そこで、平成十六年度の包括外部監査において、廃止を含めた抜本的な経営改革の指摘を受けまして、耐震化がとまったんです。それからもう十二、三年たっているわけですけれども、全く動かない。そのままの状態です。
 首都直下地震、それから南海トラフ巨大地震というのは待ったなしで、今も間違いなく近づいてきているわけです。きょう起こってもおかしくない。こういうせっぱ詰まった中で、これは何としても早目にこれは耐震化、例えば優先度を決めて、継ぎ手管だけでもやろうよというふうなことをやっぱり大英断すべきだと思いますけれども、小池知事、いかがでしょうか。ぜひともこれは進めていただきたいと思うんですけれども、突然の振りで申しわけありません。

小池知事

私自身も、阪神大震災で液状化したところ、そしてまた例えば工場などもあります尼崎など、臨海部などもございまして、いろいろダメージを受けてきた。そういった場面を現実に見てまいりました。
 それが今、都知事となって、今のお話を伺っておりまして、先ほどもご指摘があったかと思いますけれども、継ぎ手の部分をどうするのかというのが、まさしくそこがポイントなんだなということを感じたところでございます。研究してまいりたいと思います。

上野委員

それでは、ちょっと話題を変えまして、次は地元の話になっていきますけれども、ずっと私が議員になってからいっているこの江戸川。江戸川に、実は市川橋から今井橋まで、延々八キロ区間に、人が渡れる橋がないんです。だから、三・一一のときにも、多くの方が京葉道路を渡ってきましたけれども、ここで全部とまってしまった。(パネルを示す)ここから、こっちの市川橋、今井橋の方にみんな歩いて行かなきゃならなかった。高速道路はあるけれども、人は入っちゃいけませんととめられちゃったんですね。大変なパニック状態に、ここの江戸川でなりました。
 ここに、計画として補助二八六号線と補助一四三号線という橋があるんです。補助一四三号線、これはしっかりと今、もう取りつけ部ができている。そういった意味では最優先の橋だと思います。
 もう一つ、補助二八六号線、これは今回、初めて第四次の事業化計画の中に入りました。いよいよこれから十年以内には事業化しようと。
 これはなぜ必要かというと、防災橋というふうに私は捉えていますけれども、この篠崎防災公園と大洲防災公園を結ぶ大事な大事な橋、ここにスーパー堤防もやる−−江戸川は、ご存じのとおり、七割は海よりも低い、そういったゼロメートル地域です。高台が必要です。高台を何とかつくっていかなきゃならないということで、平成二十四年に篠崎公園は高台化にするということで決定しました。
 その決定して、いよいよ動き出してきているということですけれども、この高台化された中でこの橋を渡っていって、皆さんがこっちの方に逃げるとか、そういったことができるようにしようということでありまして、この橋の補助一四三号線と補助二八六号線の現状と今後の取り組み、さらに篠崎公園の高台化を推進する必要がありますが、今後の取り組み、あわせてお聞きいたします。

ともとし副委員長

時間、一分しかないよ。

西倉建設局長

都県境を結ぶ道路や橋梁の整備は、都県間の道路ネットワークの形成により交通を円滑化し、周辺県との連携を強化いたしますとともに、災害時の避難や緊急物資輸送等を行うためには重要でございます。
 このうち、江戸川を渡り、東京と千葉を結ぶ橋梁の整備につきましては、整備時期や事業手法など、千葉県との調整事項がございまして、現在、広域的な道路交通の利便性や防災性の向上等、整備効果を把握する調査を実施しております。この結果を踏まえまして、平成二十九年度は整備の重要性につきまして、県との共通認識を深めてまいります。
 あわせまして、補助第一四三号線につきましては、地形状況や河川条件などの基礎調査を行います。また、補助第二八六号線につきましては、スーパー堤防等、他事業との関連性につきまして、関係機関との調整を開始いたします。
 引き続き千葉県と連携し、都県境の橋梁の事業化に向け、積極的に取り組んでまいります。
 また、篠崎公園でございますけれども、この公園は、発災時の避難場所や大規模救出救助活動拠点に指定されるなど、防災上重要な公園でございまして、平成二十四年に策定した整備計画では、水害時の避難動線を確保するため、広場を高台化することとしております。
 これまで国による江戸川のスーパー堤防整備事業にあわせまして、公園を高台化するため、国や地元区と協議を進めまして、平成二十八年四月に基本協定を締結いたしました。また、柴又街道沿いの未開園地におきましても、高台化に向けまして、今年度、試験的な盛り土を実施しております。
 平成二十九年度は、試験盛り土の結果を踏まえまして、工法の検討や区域を分けて段階的に施工するための計画策定など、事業の進め方を取りまとめてまいります。
 今後とも、篠崎公園の高台化を強力に推進し、安全・安心な都市、セーフシティーの実現に取り組んでまいります。


ともとし副委員長

上野和彦委員の発言は終わりました。


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