■経済・港湾委員会(中央卸売市場・豊洲市場問題)
 平成二十八年十一月二十二日/火曜日

上野委員

私からは、豊洲新市場の問題について質問してまいりたいと思います。
 豊洲新市場の地下空間設置と盛り土がなされなかった問題につきましては、中央卸売市場は、都民や市場業者、そして都議会に対して、事実と異なる説明を繰り返していたことが明らかとなりました。このことにより、多くの都民の方々に、食の安全と安心に対する不安や疑念を引き起こすとともに、豊洲新市場に対する多くの風評被害が生じているところであります。また、都政に対する信頼を著しく損ねる結果となりました。
 こうした市場当局の対応を改めて厳しく非難するとともに、毀損された都民の信頼を取り戻すための不断の努力を求めるものであります。
 本事務事業では、第二次自己検証報告書をもとにその事実確認を行いながら、豊洲問題の解決に向けて質問してまいりたいと思っております。
 けさ五時五十九分に福島県沖を震源とするマグニチュード七・四、震度五弱の地震が発生いたしました。東京は人ごとではありません。いつ首都直下地震が襲ってくるか、また南海トラフ巨大地震が襲ってくるか、まさにそういう時期に来ているわけでございまして、そうしたときに本当に豊洲は大丈夫なのか、こうしたことも心配になるところでございます。
 そこで、まず、豊洲新市場における液状化対策について質問してまいりたいと思います。
 第二次自己検証報告書では、東京都が日建設計に基本設計業務を委託した、豊洲新市場建設工事基本設計の業務に関する打ち合わせ記録があります。その中で、二〇一一年四月二十日付、日建設計と東京都との打ち合わせの資料を見てみますと、この中の液状化対策の考え方について、土木工事の液状化対策はレベル一対応となっており、建築工事の慣例(レベル二対応)と合わないが、土木工事のスペックは変更できないと聞いているとの記載があります。その建築工事の慣例(レベル二対応)とはどのようなことなのか、まずお尋ねいたします。

佐藤施設整備担当部長

豊洲市場の本体主要施設につきましては、大地震動後、構造体の大きな補修をすることなく建築物を使用できること及び人命の安全確保に加えまして機能確保が図られていることを目標水準として設計されております。
 建物下の液状化対策につきましても、建築基礎構造設計指針に基づいておりまして、土木工事でいうところのいわゆるレベル二との設定はございませんが、大地震時も考慮して液状化対策工事を行っているところでございます。
 ゆえに、議事録に記載されております建築工事の慣例(レベル二対応)という表現につきましては、大地震に対応した液状化対策を行うことをあらわす意味をもって、レベル二対応とあらわされたものと考えております。

上野委員

議事録に記載されている建築工事の慣例(レベル二対応)と、これは大規模地震を対象に液状化対策を行うものとして、地震動の大きさを概念的に捉えての記載であることはわかったわけでございますが、では、この液状化対策について、建築工事と土木工事ではどのような考えで行われているのか、まず、建築工事についてお尋ねします。

佐藤施設整備担当部長

豊洲市場本体主要施設下の液状化対策につきましては、日本建築学会、建築基礎構造設計指針に準拠しております。
 具体的には、設計目標といたしまして、中地震時には液状化させないこと、また大地震時にも液状化の可能性は低く、液状化が発生いたしましても、その程度は軽微なレベルに抑えることとしてございます。

上野委員

それでは、土木工事の液状化対策はどのように考えているのか、お尋ねします。

村井基盤整備担当部長

土木工事では、市場用地が埋立地内であることから、国土交通省の港湾の施設の技術上の基準・同解説に基づき、レベル一地震動という施設の供用期間中に発生する確率が高い地震動に対して、液状化対策を行っております。

上野委員

建築工事、土木工事の液状化対策、お聞きしました。
 それでは、実際に豊洲市場で実施されている液状化対策についてお尋ねします。

村井基盤整備担当部長

液状化対策は、砂ぐい締め固め工法、静的締め固め固化改良工法、格子状固化工法などの工法により実施しております。これらの液状化対策工法は、阪神・淡路大震災や東日本大震災においても効果が確認されたものでございます。

上野委員

今の答弁で私も安心したわけでございますけれども、いわゆる阪神・淡路大震災というのは直下型ということで、東京で起こる可能性がある地震に匹敵するような内容でございます。そういった大震災の実績がある工法によって、建物下も含めて液状化対策が行われているということの答弁でございました。大規模地震に対しても対策の有効性を確認したところでございます。
 それでは、次に、豊洲市場における遮水壁について質問してまいりたいと思います。
 豊洲市場は、専門家会議の提言に基づきまして、各街区の周囲に遮水壁を設置しております。専門家会議において、なぜ遮水壁を設けることとなったのか、その理由についてお尋ねいたします。

村井基盤整備担当部長

市場用地内からの地下水漏出と外部からの地下水浸入を防ぐため、各街区の周りに不透水層の深さまで遮水壁を設置しております。

上野委員

それでは、遮水壁のいわゆる一番上の天端高さ、これは幾つになっているでしょうか。

村井基盤整備担当部長

道路側の補助三一五号線及び環状二号線などに面する遮水壁については、天端高さを道路計画高もしくはAPプラス六・五メートル以上としております。また、海側に設置した遮水壁については、天端高さをAPプラス四メーターとしております。

上野委員

今のご答弁で、海側の遮水壁の天端高さがAPプラス四メートル、これに対しまして、なぜ道路側の遮水壁の天端高さはAPプラス六・五になっているのか、お尋ねします。

村井基盤整備担当部長

遮水壁の天端高さは、土壌掘削時の仮設土どめとして必要な高さと周辺地盤からの地下水の流出入を防止できる高さの二つの条件を満たす高さとしております。道路側と海側の遮水壁で天端高さが異なるのは、必要な条件が異なるためでございます。
 道路側の遮水壁については、土壌掘削などに際して道路構造が変形しないよう、仮設土どめとして必要な高さを確保する必要がございました。また、海側の遮水壁については、平成二十年の専門家会議で実施した地下水位調査で、海側境界付近の地下水位がおおむねAPプラス四メーター以下であったことを考慮し、地下水の流出入を防ぐ高さを確保するため、AP四メーターの天端高さとしております。

上野委員

今ご説明がありましたが、実際の海側の遮水壁の天端の高さは、市場用地内の地盤高よりも低いAPプラス四ということでございます。
 地下水データ、今公表されております。この地下水データを見ますと、最初のうちはAPプラス四をもう超えているんですね。専門家会議の先生方の報告書、これには各街区の周辺部は止水矢板でそれぞれ囲むことにより、市場予定地と外部との間での汚染物質の移動を防止すると。各街区とも建物の周囲を止水矢板で囲むことにより、建物建設とそれ以外の部分の間での汚染物質の移動を防止すると、こういうふうにその汚染対策の考え方が載っているわけでありまして、それに基づいて施工はされたことと思っているわけでございますが、実際の地下水データというのは、海岸ではAPプラス四・四あるいは四・五という、四メートルを超えているような、そういったデータも出ているわけでございます。市場用地内の地下水が遮水壁の外に流出した可能性というのもあるのではないかと懸念するわけでございます。
 専門家会議のこの対策、こういう事態を起こさないようにということでございますけれども、この市場は、地下水管理を厳重にやっていただきたい。もう二度とこのように上がっていってはならないと。そういった意味では、余りにも、こういう事態を招いたということに対して、環境対策に対する意識が希薄過ぎる。このことを強く申し述べたいと思います。
 次に、豊洲市場における地下水管理について質問してまいります。
 平成十九年に設置の豊洲新市場予定地における土壌汚染対策等に関する専門家会議、この提案に対する対策は、土壌汚染対策と地下水汚染対策により、土壌は環境基準以下に処理し、地下水は環境基準以下の浄化を目指していくものであると。その中で、地下水管理は重要な事項である。平成二十年に専門家会議の報告書が出されましたが、地下水の管理についてどのように提言されているのか、お尋ねいたします。

村井基盤整備担当部長

平成二十年七月に出された専門家会議の報告書では、地下水管理について、三つの方針が示されております。
 一点目として、地下水面の上昇を防止し、おおむねAP二メーターの状態を維持するよう、地下水位のモニタリング及び地下水位上昇時の揚水処理を行っていくとしております。
 二点目としては、揚水した地下水は、排水基準を超過している場合には必要な浄化を行い、排水基準に適合する状態で下水に放流していくとしております。
 三点目としては、地下水位のモニタリング及び地下水位上昇時の揚水処理の際には、あわせて地下水中のベンゼン、シアン化合物などの濃度も継続して測定し、実施した土壌汚染対策による地下水汚染濃度低減に対する効果を把握していくことが望ましいとされております。

上野委員

地下水管理、これは極めて重要な内容でございます。専門家会議からの提言を踏まえて、豊洲新市場予定地における土壌汚染対策を具体化するに当たりまして、実効性や経済性にすぐれた土壌汚染対策の策定を目的に設置されたのが技術会議。技術会議からの地下水の管理については、どのように提言されているのでしょうか。

村井基盤整備担当部長

平成二十一年二月に出された技術会議の報告書では、地下水管理について三つの提言が示されております。
 一点目として、集中豪雨や台風時においてもAPプラス二メーターで地下水の管理が可能となるよう、日常的に維持する水位をAPプラス一・八メーターとし、地中に貯水機能を確保するとしております。
 二点目として、地下水位のモニタリングは、安全・安心の観点から、ベンゼン、シアン化合物などの七物質について、毎月実施するとしております。
 三点目としては、揚水した地下水を下水道へ放流する際は、水質分析を行い、下水排除基準を満たしているか確認するとしております。

上野委員

今回の問題の発端というのは、この地下水、極めてその管理というのは重要でございます。地下水の管理水位について、専門家会議の方からはAPプラス二メートルで基本的な考え方が出されました。それを受けて技術会議では、集中豪雨のときでも管理可能となるように、地中に貯水機能を確保しようじゃないかということで報告書が出されていますけれども、平成二十一年二月に出されている報告書、これによると、日常維持していく水位を管理水位から二十センチ下げることにより、地中に約一・二万立米の天然の貯水機能を確保できるということで、技術会議の方での提案は、APプラス一・八メートルで管理するということが提言されたわけでございまして、これは皆さんご存じのところでございます。
 そこで、しっかりとこの提言を守っていかなきゃならない。地下水管理システムについて、もう少し詳しく聞いてまいりたいと思います。
 技術会議の提言のAPプラス一・八メートルは、敷地全体の地下水位を常時APプラス一・八メートルにしなさい、キープしなさいということなのかどうか、それをもう一度確認させてもらいます。

村井基盤整備担当部長

技術会議の提言は、集中豪雨時などにおいてもAPプラス二メーターで地下水の管理が可能となるよう、地中に貯水機能を確保するため、日常的に維持する水位をAPプラス一・八メーターとすることとしており、委員ご指摘のとおりでございます。

上野委員

これは非常に大事な話です、地下水管理。環境対策、専門家会議の先生もいわれた。また、技術会議の先生方もいわれた。APプラス一・八メートルを常時保っていけるようにしなさいと。それを保っていくために、地下水管理システムというのがつくられたと思います。
 地下水管理システムに二種類の井戸があると、このように説明を受けておりますけれども、それぞれの機能と目的、これについてお尋ねします。

村井基盤整備担当部長

地下水管理システムには、地下水観測井戸と揚水井戸の二種類の井戸がございます。
 地下水観測井戸は、地下水位を常時計測している井戸でございます。
 揚水井戸は、地下水面の上昇を防止し、日常的に水位をAPプラス一・八メーターに維持するよう揚水処理を行う井戸であり、水位上昇時には自動的にポンプを稼働させる機能を備えております。

上野委員

このことによって、技術会議の先生方がいわれているAPプラス一・八というのがキープされているかどうか、ここが極めて大事な話なんです。
 今の話で、揚水井戸が揚水する設定というのが極めて大事になってきます。揚水井戸が揚水する設定がどうなっているかということを、改めてここで明確に答弁願いたいと思います。

村井基盤整備担当部長

揚水井戸の揚水ポンプは、地下水位が高い現状において、基本的に水位がAPプラス一・八メーターに達すると稼働し始め、水位がAPプラス一・三メーターに下がると停止する設定となっております。

上野委員

ここで重要なのは、その水位がAPプラス一・八に達すると、ここを、どこの場所でどういうふうに判断していっているのかということが大事だと思います。このAPプラス一・八という水位、このデータというのはどこの測定値なんでしょうか。

村井基盤整備担当部長

本システムの地下水の揚水方法は、土の中の水が揚水井戸に向かって流れ、井戸の中にしみ込んでたまった後、ポンプのくみ上げを行う仕組みとなっております。土の中の水は揚水井戸に向かって徐々に移動するため、井戸への移動に伴い、徐々に水位が下がっていくこととなります。このことを踏まえると、少なくとも揚水ポンプ稼働時は、揚水井戸における水位は、周辺の水位に比べ低くなっております。

上野委員

いやいや、私が聞いているのは、その水位APプラス一・八メートルというのは、どこの測定値なのかと。二つあるという話でしょう、観測井戸と揚水井戸と両方あると。水位は、どっちの水位なんですか、これをまずしっかりと教えてください。

村井基盤整備担当部長

水位は、揚水井戸でございます。

上野委員

ここは地下水管理システムの中で極めて重要な答弁なんですよ。この揚水井戸の値で揚水を稼働させているわけです。揚水井戸の揚水ポンプ、この水位がAPプラス一・八に達すると稼働し始めて、そして揚水井戸の水位が下がって一・三でとまるという、そういったお話でしょうけれども、ご存じのとおり、揚水井戸、ポンプがあります。
 では、何で観測井戸があるかというと、ポンプに影響しない現状の地下水位というのをやっぱり測定しなきゃならない。そのために観測井戸があるわけですよ。
 これは、土木の方だったら皆さんご存じでしょう。ポンプで揚水していくとなると、動水勾配というのが出てくるわけです。実際の地下水位がある、その地下水位よりも、その揚水井戸はポンプがあるわけですから、ポンプが稼働しているということは、動水勾配で下がっているわけです。だから、揚水井戸のその水位で動かしているということは、現状の地盤の高さよりも低くなっているんじゃないですか。どうなんでしょうか。

村井基盤整備担当部長

委員ご指摘のとおり、揚水井戸で管理しておりますと、観測井戸の方が常時水位は高くなってございます。このことを踏まえると、少なくとも揚水ポンプ稼働時は、揚水井戸における水位は、周辺の水位に比べて低くなっております。

上野委員

ここは極めて大事な話ですよ。地下水管理システムのこれは基準となっているところですから。
 もともとその地下水管理システム、これをどこの、観測井戸があるわけですから、観測井戸というのは、いわゆるそこの敷地全体の実際の水位はどのくらいあるのかと、周りに影響されない中でしみてくるわけですから、高さが、これは現状の高さに近いわけですね。
 ところが揚水井戸というのは、吸い上げたりしますから、動水勾配が出るんだ。これは技術屋だったら誰だってわかる話だ。下がっているわけですよ。その下がっているところのデータでポンプが動いているわけだ。いつまでたっても、実際の地下水位というのは、ほかのところの敷地全体の、APプラス一・八になっているんですか、その状態で。どうなんでしょうか。

村井基盤整備担当部長

揚水井戸での水位は、委員ご指摘のとおり、観測井戸に対して低い状態にはなっておりますが、一・八メーターを維持するには、さらに井戸を下げる、くみ上げないと井戸の水位は下がってこないという状況にはなっております。

上野委員

ここは非常に大事なところだと思いますよ。技術会議の先生、専門家会議の先生が、その地下水位を、専門家会議の先生はAPプラス二・〇、これより上げないと。技術会議の先生方は、そこに貯留機能を持たせようじゃないかということでAPプラス一・八、二十センチ低いところで管理しましょうと。そうすれば、夏場なんかの集中豪雨なんかが来たときでも、一・何万立米という水をそこで貯留することはできると。だから、APプラス二というのを確保できるというわけですよ。それより上げない。いかに、そのAPプラス一・八をキープするかということが極めて大事な話であるわけです。
 それを、実際の現場と違うところでの測定値で今システムは機能しているんじゃないですか。実際に、本来機能するならば、観測井戸の数値ですよ。観測井戸の数値のデータで、それによって、APプラス一・八をキープできるような稼働システムにしなきゃいけないんじゃないですか。それはどうでしょうか。

村井基盤整備担当部長

委員ご指摘のとおり、日常的に維持すべき地下水位、APプラス一・八メーターを維持するためには、一番高い観測井戸の高さを一・八メーターで維持する必要があるというふうに考えております。
 今後、地下水位が日常管理の水位まで低下する段階でその状況を確認して、委員ご指摘のとおり、見直しの必要性についても検討してまいりたいというふうに考えております。

上野委員

これはもう極めて大事な話でございます。専門家会議の先生、技術会議の先生が、そこでキープしなさいと、もう上に上げてはいけないと。今、現状としてもう上がっているわけですよ。徐々に徐々に今動かして下げてはきていますけれども、結果的には汚染、それほど出ていないから今は大丈夫ですけれども、これが汚染がしっかりデータで出てしまったら、また土をかえなきゃいけなくなってくるわけです。
 したがって、このAPプラス一・八、水位をキープする、こうしたシステムの改善、これが重要であると思います。いかがですか。

村井基盤整備担当部長

豊洲市場において日常的に維持すべき地下水位は、委員ご指摘のとおりAPプラス一・八メーターであり、現在は水位がそれより高い状況であるため、まずは日常の管理水位まで低下させることが重要でございます。
 今後、地下水位が日常管理水位まで低下した段階で、その状況を確認し、ご指摘の点も踏まえ、見直しの必要性について検討してまいります。

上野委員

こういった技術会議の提言を実現するためにも、適切なシステムの改善、これを強く要望しておきます。
 これまでの答弁で、豊洲市場においては地下水の管理が重要であることがわかったわけでございます。現在の地下水位の状況は、管理水位を上回っている状態。さきの公営企業決算特別委員会でも、我が党は、地下水位が高いことから地下水管理システムに対する懐疑的な意見や主張に対しまして、地下水管理システムの機能などを当局に確認したところでございます。
 地下水位を低下させるには、地下水管理システムの稼働とともに、先日の我が党からの質問にもありましたように、専門家会議による議論の状況を考慮した上で、地下ピット内にたまった水を早期に排水するということが重要になってくるわけでございます。
 地下水管理システムの稼働状況と地下ピット内の対応について、現在の状況をお尋ねいたします。

村井基盤整備担当部長

地下水管理システムは、十月十四日から本格的な稼働に入っております。一日単位で見れば、水位が上昇した箇所もございますが、大きな傾向で見れば、十月三日の水位観測開始からは着実に減少しております。今月十二日の第二回専門家会議において、地下水管理システムの機能として着実に水位を下げているという評価をいただいております。
 また、地下ピット内については、第二回専門家会議で検討していただいた、まず換気を行い、空気を測定した後、たまった水の排水を実施するよう指示をいただいたところでございます。現在、換気を開始しており、その後、空気測定や第九回の地下水モニタリング、採水を経て、強制排水する準備を進めているところでございます。

上野委員

今のご答弁もありますように、地下水管理システムの機能、この機能としては着実に水位を下げているということであります。専門家会議において評価をいただいているということでもあります。
 また、地下ピット内においても、専門家会議からの指示を踏まえて対応していることが確認できております。引き続き、地下水の管理を徹底すべきであるということで、強く申し述べておきます。
 今後、強制排水する準備を進めているとのことでございますけれども、再び地下水位が上がったりしないようにすることが極めて大事であります。地下水位が上がったり下がったりしていくとどうなるかというと、土が圧密沈下を起こしてくるわけです。全体として、施設そのものに影響を与える可能性があるわけですから、二度とこういった水が上まで上がってくることがないように、この地下水管理というのは極めて重要であるわけです。
 豊洲市場では、遮水壁で囲まれていることを踏まえれば、舗装されていない場所から雨水が想定以上にまた浸透してくるというおそれがあるわけですね。これは浸透させるべきではないわけでありますが、現在まだ、現場に行きますと更地の状態であるのが千客万来施設用地、これは広い面積でありますね。ここはまだ正式に工事は始まっていません。今のままでは雨水が浸透してしまうのではないかというおそれがあります。この千客万来施設用地の広さというのは、大体どのくらいあるんでしょうか。

金子市場政策担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務

千客万来施設用地、六街区の方の面積でございますが、約一万一千平米ございます。

上野委員

それでは、千客万来施設の建設着工、これはいつごろの予定でしょうか。

金子市場政策担当部長オリンピック・パラリンピック調整担当部長兼務

千客万来施設事業は、築地特有の貴重な財産であるにぎわいを継承、発展させるとともに、市場本体施設と連携し、豊洲ならではの活気やにぎわいを生み出すことで豊洲の魅力を高めつつ、地域のまちづくりや活性化に貢献することを目的としたものでございます。
 さきに示された豊洲市場への移転行程の中で、環境アセスメント後に、総合的な観点から市場を移転するかどうかの判断をするとしており、事業者としては、このことを受けまして、工事着工時期について現在検討しているところでございます。

上野委員

早口の答弁で、なかなか理解するのに苦労しました。
 小池知事は、豊洲市場へ移転するかどうかを判断するのは、早くても来年の夏以降と、記者会見で発表されておりますけれども、夏以降ということは、いわゆる六月を過ぎれば出水期になるわけですね。集中豪雨とか台風による豪雨というのがまた起こり得る。千客万来施設用地をそのままにしておくと、表面からまた水が入ってくる可能性がないとはいえない。しっかりとこの点については、再び地下に水がばあっと入っていかないような表面舗装、そういったものをするとか、こういう対策をとって、地下水位が上昇することがないように、やはり管理するというのが大事です。
 そこで、この渇水期の時期に浸透防止の処置を施すべきであると考えておりますけれども、都の見解をお尋ねします。

村井基盤整備担当部長

六街区の千客万来施設用地は、現在、表面で防じん処理が施されております。ある程度浸透抑制はされていると認識しておりますが、しかしながら、早期に地下水位をAP一・八メーターまで下げるためには、委員ご指摘のとおり、できる限り浸透抑制することは必要と認識しております。降雨などが地中にしみ込まないような対策を早期に検討してまいります。

上野委員

今回、第二次自己検証報告書が出ました。いつ、どの時点で、誰が、解明、その点についてはできたようでございますけれども、なぜ、例えば技術会議、専門家会議にフィードバックして了解とらなかったのか、あるいはアセスの変更届を出さなかったのか、このところが第二次自己検証報告書の中ではなかなかわからない。突きとめることはできませんでしたと、こういったような話になっているわけでございますが、豊洲新市場整備方針が平成二十一年二月六日に作成されました。なぜこの時期に作成されたのでしょうか。

井上新市場整備調整担当部長

豊洲新市場予定地の土壌汚染対策工事に関する技術会議の報告が平成二十一年の二月に提出されております。豊洲新市場整備方針は、この報告を受けまして、同月、新たな首都圏の基幹市場として豊洲新市場を整備するために定められたものでございます。

上野委員

平成二十六年十二月開場予定ということで出ております。これは豊洲新市場整備方針、こちらにスケジュールが出ております。豊洲新市場の開場時期は平成二十六年十二月とすると、石原知事の決定の方針ということになっております。
 平成二十一年二月十二日、実は、決定方針が出てから六日後ですよ、六日後、二〇一六年招致の立候補ファイルが提出されました。平成二十八年です、オリンピックをやろうじゃないかという。この平成二十六年十二月開場というのは、まさに知事がいう招致の平成二十八年、二〇一六年、これを招致するには、タイムリミットというのが平成二十六年十二月あたり。
 そうすると、余りにも符合しておりまして、この開場時期というのは、オリンピックに間に合うように決まったのではないかという、非常に私はそういった不安があるわけでございます。その点についてはいかがでしょうか。

井上新市場整備調整担当部長

豊洲新市場用地に係る環境影響評価等の手続や土壌汚染対策工事、建築工事にかかる期間等を勘案してスケジュールが定められたものと認識してございます。
 なお、土壌汚染対策工事に要する期間は、技術会議の報告に基づき、二十カ月と見込んでおりました。

上野委員

では、その土壌汚染対策工事というのは、実際はどのぐらい期間はかかったんでしょうか。もう既に汚染対策工事は終わっているということでございますけれども。

村井基盤整備担当部長

土壌汚染対策工事は、三つの街区ごとに分けてそれぞれ実施されましたが、一番早く行ったのは平成二十三年八月三十一日で、一番最後に終わったところが平成二十六年の十月でございます。

上野委員

かなり倍近い。ここでスケジュール案で行きますと、土壌汚染対策工事は二十カ月の想定であったわけですけれども、実際はその倍近く、汚染対策工事にはかかってきているということでございまして、この整備スケジュール案というのは、かなりやっぱり、これは想像の域を出ませんけれども、平成二十八年のオリンピックに間に合うような、終わりが決まった中でのスケジュールにしているような気がしてならないわけでございます。
 これは、石原知事決定の方針でもあるということでございます。職員の皆様は、かなりハードなスケジュールの中で、何としてもそれまでには間に合わせなければならないという、都の職員の方は本当に真面目ですよ、必死になって、その目標に向かって努力されていかれる。先ほどの実際の対策工事の期間を見ますと、担当しておられる職員の皆さんは、相当なプレッシャーがかけられていたのではないかというのは、これはあくまでも想像ですけれども、想定できるわけでございます。
 そうした中で、工期の延長や後戻りするということが許されないという状況になっているわけです。したがいまして、専門家会議や技術会議にまたフィードバックして了解をとるとか、あるいはアセスの変更、これをもう一回出す。そうすると、下手をするとまた一年以上延びる可能性もある。整備スケジュールが延びていくと、この平成二十六年十二月開場、これができなくなるということが危惧されるわけでございまして、こうしたオリンピック招致という目に見えない大きなベクトルが作用して、これはあくまでも仮定ですけども、その、なぜというところの部分が見えてくるような気がするわけでございます。
 これにつきましては、この課題は今後も注目してまいりたい。このことを申しまして、私の質問を終わります。


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