■平成二十七年度各会計決算特別委員会 (建設局)
 平成二十八年十月二十四日/月曜日

上野委員

私からは、まず初めに、東部低地帯の耐震、耐水対策について質問いたします。
 ゼロメートル地帯が広範囲を占めている東部低地帯には、ご存じのとおり、隅田川、荒川、中川、江戸川など多くの河川があります。過去に何度も大水害に見舞われてきた、こういう地域でございます。現在、約三百万人の人々が河川の堤防や水門などに守られて生活されていらっしゃいます。万が一、大地震による施設の損傷、河川の決壊など、大規模水害により本来の機能が発揮できなくなりますと、広い範囲が浸水してしまうことになるわけでございます。都民の命と財産、そうした地震や大規模水害からとうとい命を守るためには、水門や堤防などの安全性、これについては早期に向上させることが極めて重要であります。
 都では、東日本大震災を受けまして平成二十四年十二月に策定しました整備計画に基づいて、現在、耐震、耐水対策事業を進めているところでありますが、切迫する首都直下地震などの巨大地震に対しまして、防潮堤や水門などの緊急性は非常に高い、一刻も早い備え、これを求められているところであります。
 そこでまず、東部低地帯の整備計画における河川施設のうち、防潮堤や水門などの耐震、耐水対策、平成二十七年度の取り組み状況についてお尋ねします。

東野河川部長

お話にございました平成二十四年度に策定した整備計画に基づき、東部低地帯を高潮などから直接守る防潮堤約四十キロメートルと、水門、排水機場など二十二の施設につきまして優先して整備を進め、最大級の地震が発生した場合におきましても津波などによる浸水を防ぐよう耐震対策を実施しております。
 あわせて、水門や排水機場の電気、機械設備につきまして、万が一浸水が発生した場合でも機能を保持するため、計画の高潮高さより高い位置へ機器などを移設することや、開口部を水密化するなど耐水対策に取り組んでおります。
 計画策定後、直ちに事業を開始し、二十七年度は、隅田川など五河川の防潮堤八・二キロメートルと、上平井水門など三施設の対策に新たに着手いたしました。また、二十七年度末には、防潮堤は延長の約三割に当たる十三・六キロメートル、内川水門など二施設が完成をいたしました。
 事業の対象である全ての防潮堤や水門等におきまして、三十一年度の完了に向けて、耐震、耐水対策に取り組んでまいります。

上野委員

今のご答弁でありました全ての防潮堤や水門など、この耐震、耐水対策を、三十一年度ですから、オリンピック・パラリンピック開催前までには完了させると、こういう目標に向けて取り組むということでの一つの強い決意とも感じ取れるご答弁でございました。私は高く評価したいと思っています。ぜひともその実現に向けて頑張っていただきたいと期待しております。
 私の地元江戸川区も、中川や旧江戸川など、直接津波や高潮を受ける外郭堤防に囲まれております。最大級の地震が発生した場合には、津波被害、また、その後に来るであろう台風による高潮被害の可能性、こういったことも指摘されている地域であります。過去にも洪水や高潮などによる甚大な被害を受けてきたという歴史があります。
 私はこれまで、東部低地帯の堤防や水門の耐震対策、これについては一刻も早く急ぐようと繰り返し何度も主張してきたところであります。
 そこで、江戸川区内における水門、排水機場などの施設や、中川、旧江戸川の防潮堤の耐震、耐水対策の進捗状況についてお尋ねします。

東野河川部長

江戸川区内におきましては、今井水門、木下川排水機場など五施設の耐震、耐水対策と中川で延長〇・六キロメートル、旧江戸川で二・五キロメートルの防潮堤の耐震補強が必要であり、平成三十一年度までの完了を目指し整備を進めております。
 二十七年度は、今井水門で門扉の交換や門柱等の補強に、木下川排水機場でコンクリート躯体の補強やポンプ設備の改修に新たに着手いたしました。また、新川排水機場では、燃料移送ポンプの高所への移設など、設備の耐水対策について詳細設計を実施いたしました。防潮堤では、新たに中川の総武線下流〇・四キロメートルと旧江戸川の今井橋上流右岸〇・二キロメートルで耐震補強に着手いたしました。これによりまして、中川では江戸川区内の全区間を、旧江戸川では約四割の区間を事業化いたしました。
 東部低地帯に住む多くの都民の命と暮らしを守るため、今後とも耐震、耐水対策を着実に進めてまいります。

上野委員

今のご答弁にありましたように、防潮堤、水門施設、この耐震対策というのが着実に進んでいると、こういったことの状況がわかり、またうれしくも思うところでございます。ぜひとも東部低地帯を水害から守るためにも、一刻も早い耐震、耐水対策の完了を期待しているところであります。
 また、東部低地帯にはもう一つ課題があります。それは、逃げる高台が少ないということであります。建設局は、隅田川などでスーパー堤防を整備し、また堤防の耐震性を高めるとともに、良好な景観づくりや親水性の向上などを図っているところであります。まちづくりと一体的にスーパー堤防の整備を進め、災害時の安全性と親水性を高めることが重要であると、このように常々私もいっているし、また感じているところであります。
 そこで、都が進めるスーパー堤防整備の二十七年度における取り組み状況についてお尋ねします。

東野河川部長

都のスーパー堤防は、耐震性の向上や良好な景観の形成及び親水性の向上を目的といたしまして、民間開発や公園整備など、まちづくりと一体的に奥行き最大六十メートル程度の幅で盛り土を行うものでございまして、隅田川など五河川を対象としております。
 二十七年度は、隅田川の千住桜木一丁目地区などで〇・四キロメートルが完成し、これによりまして全体で約十七キロメートルの整備が完了いたしました。また、旧江戸川の江戸川二丁目地区におきましては、スーパー堤防の築堤にあわせ地元区が公園整備を行うことから、事業スケジュール等について調整しながら、築堤工事に向け調査、設計を行いました。
 引き続き、都民の命と暮らしを守るため、地域のまちづくりにあわせ、地元区や関係者との連携を図りながら都のスーパー堤防整備を着実に進めてまいります。

上野委員

ご承知のとおり、私の地元江戸川区、また隣の葛飾区、そしてまた山崎委員長の江東区と、こういった低地帯では、ほぼ全域、大規模な浸水から避難できるような高台がないわけです。マンションなどの高い場所へ避難するとしても、これはスペースに限度があります。多くの方々が逃げられない、こういう状況になっていく。このような状況から多くの都民の命を守っていかなきゃならない。都民の皆様方が、常々、私にもいわれていますけれども、この都のスーパー堤防や国が実施している高規格堤防、これの早期整備というのを求められております。
 スーパー堤防事業というと、平成二十二年の前政権の事業仕分けでスーパー無駄遣いだといって一旦廃止、こういう判定されたことがあります。記憶にあります。非常にショッキングな話でございました。
 実はちょうどそのころの平成二十二年十一月十日に、オランダ政府の視察団が江戸川区の大島小松川公園、ここに来ておりました。本当に日本というところはどういうところなんだ、治水対策はどう考えているんだと、びっくりしておりましたけれども、皆さんご承知のとおり、オランダというところは国土の約四分の一がゼロメートル地帯というところであります。国を挙げてこの治水対策というのは大変な悩みで、近年特に地球温暖化になりました。海面が上昇する、そしてまた山脈、この氷河とか雪解けの水によって河川が増水していると。そのオランダの人が、どうやって国民を守るんだということで、もう必死になってこの治水対策というものを考えている。
 日本は、二百年に一度の確率に対応できるような、そういった確率でスーパー堤防というのを考えていましたけれども、オランダは、ロッテルダム、アムステルダムというのは一万年確率ですよ。その他の地域で五千年確率、そうした水害でも大丈夫なような治水対策をやりたいと、こういうことで、一番効果のある治水対策は何なんだということで一生懸命調べて、世界中調べていったときにジャパン・ダイクだと、いわゆるスーパー堤防です、日本の。これはすごい、これは最も効果のある、その日本のスーパー堤防ということで、この平成二十二年十一月十日に視察しに来たわけです。大島小松川公園というのはスーパー堤防の代表的な地域ですよ。そういったまさに日本とオランダ、この危機意識の違いというものを痛感した次第でございます。
 多くの江戸川区民は、スーパー堤防整備事業の促進を望んでいるんです。当時の平成二十二年十二月二十七日には、時の国土交通大臣宛てに、何と区民十二万一千三百六十八人の署名入りのスーパー堤防促進、この要望書が提出されております。
 スーパー堤防は全川できないと効果がないといわれている方々もいらっしゃいますけれども、低地帯に住む都民にとっては、盛り土により高台となっている幅の広いこのスーパー堤防、ここは自分の命をつなぐための災害時の避難場所になっているわけです。全部できなければ効果がないということはないんです、高台がないんですから。
 そういった意味でも、引き続きこのスーパー堤防の整備というものをぜひとも推進していただきたい、このことを強く要望しておきます。
 次に、京成高砂駅から江戸川駅間の鉄道立体化について質問します。
 京成本線京成高砂駅から江戸川駅間は、平成二十年に連続立体交差事業の事業候補区間として位置づけられて、平成二十七年度も鉄道立体化に向けた課題の検討が進められております。しかし、地元から鉄道立体化の見通しについて問われても答えられない状況が続いております。
 江戸川区では、鉄道立体化を見据えたまちづくりの検討に取り組むなど、鉄道立体化が早期に実現することを強く望んでいるところであります。
 そこで、京成高砂駅から江戸川駅間の鉄道立体化に向けた取り組み状況についてお尋ねします。

相場道路建設部長

京成本線の京成高砂駅から江戸川駅間は、補助第二八二号線など都市計画道路と三カ所で交差し、踏切十カ所のうち二カ所があかずの踏切であるなど、鉄道立体化による踏切解消が必要な区間であると認識しています。
 都は、本区間を平成二十年に連続立体交差事業の事業候補区間に位置づけ、事業範囲や構造形式などの検討を進めてまいりました。鉄道立体化には京成高砂駅付近にあります車両基地の取り扱いが課題となっており、現在、高砂団地の建てかえで創出された用地を活用し、車両基地を移転する案について検討しております。
 引き続き、地元区や鉄道事業者と連携し、本区間の鉄道立体化の課題解決に向けて積極的に取り組んでまいります。

上野委員

いつも似たような同じ答弁が繰り返されているわけでございますけれども、私は早く都市計画決定、これを早く進めてもらいたい、これは本当に切に願うものであります。
 江戸川の京成小岩駅、このところも立体事業で待ちに待っているところでありますけれども、都市計画決定がされていないものですから、この鉄道を立体化するときには私も関連事業課で職員として連続立体交差事業を進めてきましたけれども、仮線をつくらなきゃならない。隣に仮線をつくる用地が必要になってくる、あるいは環境側道をつくらなきゃならない。大変な音がしますし、都市計画決定とっていないものですから、鉄道の脇にマンションが建ってきているんです。ここに仮線をつくろうと思ってもマンションを壊さなきゃならない。早く都市計画決定して縛りをかけないと、どんどん建っていったらどうなりますか。
 京成押上線もこの間、立体化されて式典もやりましたけれども、あそこも大変だったですよ、曳舟のところの駅で。マンションが両方に、北と南に近くにあって、仮線どうしようか、マンションを壊さなきゃならないと、住民の方々はとんでもないと大変苦しみますし、また、都の職員もそこに話をして納得してもらわなきゃならない。削ります、買います、きちんと補償しますといったって納得されないんですよ。どれだけ時間かかったか、労力かかったか。また費用が莫大になったんです。都市計画決定やらなければ同じようなことを踏みますよ。また同じことをやらなきゃならなくなってずっと長くなってしまう、期間が。お金もかかる、職員も苦労する。
 私は、少しでも早く、一刻も早くこの京成電鉄や地元区と協力して都市計画決定、これをすべきである、都は速やかにこの事業計画を取りまとめていただくよう強く要望しているところであります。
 次に、特定整備路線の進捗状況について質問します。
 都は、震災時に特に甚大な被害が想定される木造住宅密集地域を、燃え広がらない、燃えないまちにするため、平成二十四年一月に木密地域不燃化十年プロジェクトを立ち上げました。燃え広がらないまちを実現する特定整備路線、これは市街地火災の延焼を防ぐなど、防災上極めて重要な都市計画道路であります。
 私の地元江戸川区でも、千葉街道の補助第一四二号線、柴又街道の補助第一四三号線、そして補助第一四四号線の三区間が特定整備路線に選定されて事業が進められているところであります。
 事業を進めるためには用地の確保が必要であります。重要です。この必要な用地を確保するためには、まず地権者の方々に土地境界の確認に立ち会っていただき、用地測量を行う必要があるわけでございますが、そこで、この三区間の平成二十七年度末における用地測量の状況についてお尋ねします。

加藤道路計画担当部長

特定整備路線は、木造住宅密集地域において延焼遮断帯を形成し、避難、救援活動に欠くことのできない重要な都市計画道路でございます。
 お尋ねの三区間につきましては、平成二十五年七月から十月にかけまして説明会を開催し、用地測量に着手いたしました。
 平成二十七年度末の状況でございますが、地権者の協力を得て行いました土地の境界の立ち会い率は、補助第一四二号線が九一%、補助第一四三号線が九六%、補助第一四四号線が九九%でございます。
 引き続き、地権者の方々に丁寧に説明し協力を得ながら用地測量を進めてまいります。

上野委員

特定整備路線、いろいろ先ほども各委員の方からもお話がございました。いかにも反対意見が多いようにいわれている方もいらっしゃいましたが、確かに私の地域では最初、不安をあおるような動きがあって心配だという、いろんな、ええっというような相談がありました。たしか六人か七人ぐらい連れてこられましたけれども、どういうふうにいわれているのかというふうに聞いたら、とにかく、名前もいわれていましたけれども、その方のうちは古いんですね。私のうちは古いから絶対補償なんかないぞ、見られません、ゼロ査定ですよ、いやかえってマイナスかもわからないというふうな、そんなことをいわれたというふうな話があって、ああこれは本当に正しい話が伝わっていない。何だか、だから反対しましょうよという流れになっていたらしいんですよ。ちょっと待ってくださいと。私も実際そういった用地交渉なんかもやったこともありますから、これは違いますよと。
 家屋というのは、民間ではゼロ査定というのはありますけれども、この公共事業における補償要綱というのはきちんと見ていまして、二〇%はどんなに古くても見るんですよと。びっくりされましたね。ええっ、私のような倒れそうなうちでも大丈夫なんですかというから、必ず見るんです、最低が二〇%ですからと、まずそこから始まったわけですよ。だから、そういう正しい話をする。そして土地を売った、その売った所得税というのもある一定の額以上かからないと、期限はありますけれども。こういったことも全然知らされていなかった。
 そこで、とにかく担当の東京都の職員の方に、こういう方いらっしゃいますよという話をしたらば、すぐに電話入れていただいて相談に乗ってくれたんですね。お礼の電話来ました。いや、ほっとしました、全然いわれているのと違いましたねというふうな、こういったことであったわけでございまして、先ほども答弁にありましたように、都の担当者が本当に地権者に丁寧に説明していかれたということで、今は、先ほどの数字にもありましたように、大変な多くの方々が本当に早く買ってくれと、逆にそういうふうにいわれている状況でございます。
 引き続き、地権者の皆様のご協力をいただき、この用地測量もしっかりと進めてもらいたいと思います。
 次に、平成二十七年度末における用地の取得状況並びに現在の取得状況はどのようになっているのかお尋ねします。

日浦用地部長

事業に必要な用地の取得に当たりましては、関係権利者お一人お一人に用地取得の進め方や補償の考え方について丁寧に説明するとともに、民間事業者のノウハウを活用した相談窓口を設置し、生活再建をきめ細やかに支援しながら進めております。
 江戸川区内の三区間では、平成二十六年度に事業認可を取得し、平成二十七年度末における用地取得率は、補助第一四二号線では一五%、補助第一四三号線では二〇%、補助第一四四号線では七%でございます。
 また、平成二十八年九月末における用地取得率は、補助第一四二号線では二〇%、補助第一四三号線では三二%、補助第一四四号線では一九%でございます。
 今後とも、関係権利者のご理解とご協力をいただきながら用地取得を推進してまいります。

上野委員

これからも関係の権利者の生活再建、先ほど、前の委員からもありました、十分配慮しながら用地取得を進めていっていただきたいと、このように要望いたします。
 さて、この特定整備路線は、東日本大震災を契機といたしまして、木造住宅密集地域における防災対策を一段と加速するために計画され、整備が進められているものでありまして、この不燃化特区制度とともに、私は非常に起爆剤になっていると、このように思っているところでございます。
 改めて、この特定整備路線、これは市街地の延焼を遮断し、震災時の安全な避難路や緊急車両等の通行路となると、このように私は確信しました。
 というのは、以前のNHKの災害のスペシャル、あれはすごいですね。あの延焼しているものが遮断されているというのも、実際にそういった実験等もしながら効果を映像で見せてくれた。いかにこの遮断効果があるかということは、これはもう実証されているんです。
 そういった意味では、しっかりとこの都民の生命と財産を守る道だということで、その必要性、これは私はもう明らかであると、このように思っているところでございます。
 また、首都直下地震が切迫しているとともに、ことしの四月には、気象史上初めて震度七が二度起こる、こういった熊本地震もございました。さらには、先週金曜日には鳥取県中部で震度六弱の地震が発生しました。この地震があるたびに、我々ははっとまた気づかされるわけであります。
 どうしてもこの人間というのは、地震というのは自分を避けて来るような心理が働くといわれていますけれども、なかなかその地震対策というものに対して、こういうのが心理となって起こってくるわけでありますから、私は、建設局の皆さん方が本当にこういったものとは関係なく、地道に着実に進めていらっしゃる、どんなことをいわれても、やはり都民の生命と財産を守るために一生懸命やっていらっしゃる、その姿に私は大変感銘を受けているところでありまして、評価しているところでございます。しっかりと、どうか着実に自信を持ってこの特定整備路線、これを早く完了させてもらいたい、このことを強く要望して、次の質問に移ります。
 次に、葛西臨海水族園の改築について質問いたします。
 葛西臨海水族園は平成元年のオープンから三十年近くが経過しました。また、昨年はマグロが突然死んでしまうという事態も起こって非常に心配したところでございますし、その原因もなかなか明らかになりませんでしたけれども、設備の老朽化、これも影響しているんではないかというふうな話も漏れ伺っているところでございます。
 都では、二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピック競技大会に改築工事を予定されております。まず現在のこの取り組み状況についてお尋ねいたします。

松原公園管理担当部長公園活用担当部長兼務

葛西臨海水族園は、平成三十五年度の改築を目標として、昨年度から基本計画の策定を進めております。具体的には、施設の規模や導入する機能など、改築に当たっての課題の整理や官民連携によるさまざまな事業手法の比較検討などを行ってまいりました。
 引き続き、今年度は整理した課題への対応方策や具体的な事業手法の検討などを進めております。

上野委員

官民連携によるさまざまな事業手法の比較検討を行ってきているという答弁がございましたが、昨年の事務事業の質疑のときのご回答が、官民パートナーシップ方式の可能性、これについて検討することとしておりますというご答弁をされました。
 そこで、その検討の内容を都民にもわかりやすく説明していただきたいと思います。

松原公園管理担当部長公園活用担当部長兼務

官民連携の事業手法といたしましては、民間が資金を調達して建設、運営などを行うBTO方式ですとか、公共が資金を用意して民間が建設、運営などを行うDBO方式など、さまざまな方式を比較検討しております。
 今後とも、公共的な機能を有する施設であることに鑑み、都民に親しまれるよりよい水族館とするため、引き続き事業手法の検討などを適切に進めてまいります。

上野委員

葛西水族園、これはオープン当時、世界初のクロマグロが泳ぐドーナツ型の大型水槽ということで、世界でも有数の規模のもので大変話題となりまして、かなりニュースにも大きく取り上げられたわけでございます。これがいわば葛西水族園の原点ではないかと、このように思っています。ここから、葛西水族園に追いつけ追い越せと、今は日本全体でもこの工夫した大型水槽というのを見ることができる、そういう水族園がふえてきたわけでございます。
 そうした葛西水族園でもございますので、ぜひともリニューアルした水族園では、まさに、例えば海の中にいるような感覚で魚を観察できる、そうした新感覚の魅力ある展示もぜひ実現してほしいと思います。
 また、これまで蓄積してきた飼育技術、これも世界に誇ることができるものであります。しっかりと検証していく必要がある、官民連携の可能性も検討するということでございますが、すばらしい経験、技術を持った職員の方が多くいらっしゃいます。ぜひともそうしたすぐれた職員の皆様の意見とか提案、これを生かすことのできるシステムとか、あるいはそういう制度というものを設けていただきたい、このことを要望するものでございます。そうした現場の職員の力、これを生かすということが大事だと思います。そこに再びすばらしい魅力ある葛西水族園の誕生のきっかけになるのではないかと、このように思っているところでございます。
 次に、今、大変人気を呼んでいる葛西臨海水族園の移動水族館事業について質問します。
 都議会公明党はこれまで移動水族館車の実現を提案してきました。これを受けて、都は葛西水族園に移動水族館車を導入いたしましたけれども、この平成二十七年度、運用実績をお尋ねします。

松原公園管理担当部長公園活用担当部長兼務

移動水族館事業は、園内で実施している生き物の観察や触れ合い体験を通した教育活動を水族園に来園することが難しい方々にも提供することを目的とした事業でございます。
 平成二十七年度は、八月までの試行期間も含め、福祉施設や病院など延べ五十九カ所で実施し、約三万九千人の方々に教育プログラムを提供いたしました。
 実施した施設の内訳につきましては、障害者施設が二十二カ所、高齢者福祉施設が十二カ所、病院が六カ所などとなっております。また、生き物や自然に関するイベントにも出展し、葛西臨海水族園のPRも行いました。

上野委員

今後は、訪問する施設や利用者の障害や年齢などに応じたプログラムの提供が必要だと考えております。
 そこで、最後になりますけれども、これまで移動水族館事業を利用した方々からどのような意見が寄せられているのかお尋ねしまして、私の質問を終わります。

松原公園管理担当部長公園活用担当部長兼務

移動水族館事業は、障害などにより水族館に来園していただくことが困難だった方ばかりではなく、ご家族や施設のスタッフの方々からも大変感謝されております。例えば、本事業の教育プログラムを体験したことで癒やしや喜び、感動など、ご利用いただいた方々にさまざまな効果があったという声、あるいは地域の方々も一緒に参加することで、施設と地域との交流にも役立ったという声もいただいております。
 今後とも、事業の実施を通じて得られた経験を生かしまして、利用者のニーズに応じた教育プログラムの開発や提供方法の改善を図りながら、移動水族館事業を積極的に展開してまいります。


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