■環境・建設委員会
 平成28年03月17日(木曜日)

上野委員

都議会公明党を代表しまして、当委員会に付託された平成二十八年度予算関係議案について意見開陳を行います。
 平成二十八年度の一般会計当初予算案は、政策的経費である一般歳出を、前年度比四・八%増の五兆九百三十三億円と四年連続で増加させ、十八年ぶりに五兆円台となっています。
 その中身は、東京都長期ビジョンに掲げる東京の将来像を見据え、都民の生活の質を高めるための取り組みや、東京と日本全体の成長につながる取り組みに財源を重点的に投入するなど、都民福祉の向上を図る施策が随所に盛り込まれた積極的な予算編成となっています。
 具体的には、都議会公明党が一貫して充実を求めてきた福祉と保健の分野では、四年連続で一兆円を超え、構成比も過去最高としています。また、我が党が強く主張してきた防災、減災対策では、木造住宅密集地域の不燃化、耐震化や豪雨対策などを強力に推進するなど、投資的経費は十二年連続で増加させております。
 一方、都財政は景気変動に大きく影響を受けやすい不安定な歳入構造にあることや、税制度の見直しに伴う都の影響額の拡大が見込まれています。
 こうした中にあっても、安定的、継続的な行政サービスを提供していくためには、今後の税収動向や将来の財政需要に備え、強固な財政基盤の構築を図ることが不可欠であります。
 今回、都債とともに、基金を計画的かつ戦略的に活用していることは、中長期的な視点に立った財政対応力の強化にしっかりと取り組む姿勢をあらわすものと考えます。
 また、事業評価などを通じた自己改革の徹底により、無駄を排除し、一つ一つの施策の効率性や実効性を高めていかなければなりません。その際には、我が党がこれまで積極的な活用を求めてきた複式簿記・発生主義による新たな公会計制度を、今後の財政運営に効果的に生かすことを求めておきます。
 今後とも、いかなる状況にあっても都民生活を守ることを第一に考え、将来に向けて責任ある堅実な財政運営に努めることを強く望むものであります。
 あわせて、予算の執行に当たっては、都民の負託に的確に応えられるよう、より効率的に行うとともに、景気回復の動きを確かなものとするべく、効果の高い施策を早期に展開させていくことを要望いたします。
 次に、各局別に申し上げます。
 初めに、環境局関係について申し上げます。
一、新たに策定する東京都環境基本計画に基づき、スマートエネルギー都市の実現、持続可能な資源利用、生物多様性の保全、快適な大気環境の確保などを目指し、環境施策を総合的に展開すること。
一、省エネルギーと低炭素化の促進を図るため、家庭や事業所においてエネルギー利用の効率化、最適化を推進するための機器設備の導入を支援し、エネルギーマネジメントの推進と多様な自立分散型のエネルギー源の確保に取り組むこと。
一、再生可能エネルギーの導入に関する新たな目標の達成に向け、多面的な政策に取り組むこと。特に、地産地消の再生可能エネルギーを普及拡大させるため、自家消費型の再生可能エネルギー発電システムや省エネに資する熱利用システムの導入を支援すること。
一、電力の小売全面自由化に関する情報を都民に適切に提供し、環境性能の高い再エネ電力が選択される取り組みを推進すること。
一、水素社会の実現に向けて、再エネ由来のCO2フリー水素の活用を初めとする施策を着実に進めるとともに、水素の特性や安全性についての都民の理解促進を図ること。
一、大規模事業所に対する温室効果ガス排出総量削減義務と排出量取引制度等により、省エネルギーと地球温暖化対策を着実に推進すること。
一、中小規模事業所におけるCO2削減を着実に実現するため、地球温暖化対策報告書制度など、省エネ対策を促す取り組みを引き続き推進すること。
一、事業所や家庭における賢い省エネルギー、節電の定着を図るための取り組みを推進すること。
一、自動車部門のCO2削減と大気環境の改善を一層推進するため、中小零細事業者に対して、低公害、低燃費車の普及促進に向けた助成措置を引き続き実施すること。また、公共交通機関の利用促進や広域的に利用できる自転車のシェアリングの促進など、地域特性に応じた環境交通施策を推進すること。
一、中小零細事業者が円滑に土壌汚染対策を進められるよう技術的に支援をすること。
一、東京に残された貴重な自然を保護し回復する施策を着実に進めるとともに、多摩の森林再生事業など、緑の再生に引き続き取り組むこと。
一、生物多様性を確保し、緑の持つ多面的な機能を十二分に発揮できるよう、緑の量だけでなく、緑の質の確保に向けた取り組みを緑施策の新展開により積極的に推進すること。
一、多くの固有種、希少種に恵まれた小笠原諸島の自然環境を保全する取り組みを着実に推進すること。
一、廃棄物対策については、処理業界の育成や、PCB廃棄物等の有害廃棄物の適正処理を徹底するための取り組みを引き続き実施すること。
一、持続可能な資源循環型都市の構築に向け、事業者や関係団体等と連携しながら、オフィスビルや商業施設から排出される事業系廃棄物についても、区市町村や関係事業者団体と連携してリサイクルを推進すること。
一、食品ロスの削減について、今年度のモデル事業の結果を踏まえながら、関連事業者やNPOなどと連携した取り組みを積極的に展開すること。
 次に、建設局関係について申し上げます。
一、都市の骨格を形成する幹線道路、地域幹線道路及び山間・島しょ地域の振興を図る道路の整備を積極的に推進すること。特に、整備のおくれている多摩地域については、東西、南北方向の道路を重点的に整備すること。
一、防災上整備効果の高い木密地域における特定整備路線について整備促進を図ること。
一、東京外かく環状道路について、二〇二〇年東京大会までの開通の実現に向け、国などと連携して整備推進すること。
一、道路交通の円滑化と踏切事故の解消を図るため、道路と鉄道の連続立体交差事業を推進し、あかずの踏切の早期解消を図ること。
一、集中豪雨による溢水被害など都市型水害を早急に解消するため、中小河川の護岸や調節池などを重点的に整備すること。さらに、近年頻発する時間五十ミリを超える局地的、短時間の集中豪雨にも対応できるよう、治水の目標整備水準を引き上げた中小河川の整備方針に基づく対策を推進し、水害の早期軽減に向けた河川整備を推進すること。
一、高潮や地震時の水害から東部低地帯を守るため、護岸や防潮堤の整備など高潮防御施設や江東内部河川の整備を積極的に進めるとともに、東部低地帯の河川施設整備計画に基づく水門や堤防等の耐震、耐水対策を着実に実施すること。
一、耐震性の強化による安全性向上や水辺のにぎわいの創出による美しい景観形成のため、隅田川などにおいて、スーパー堤防やテラスの整備などを積極的に進めること。また、舟運活性化に向けた調査運航等に取り組むこと。
 一、土砂災害危険箇所について、警戒区域等指定による避難体制の整備と、区域内に存在する要配慮者利用施設の対策を早急に進めること。
一、災害時の救援、救助活動拠点や避難場所となる都立公園の防災機能の強化、充実を図り、災害に強い都市をつくること。
一、道路の無電柱化や歩道の整備を積極的に推進し、美しい都市景観と安全で快適な歩行空間の創出を図ること。また、無電柱化を面的に広げるため、区市町村道に対する支援を行うこと。
一、歩道のバリアフリー化や視覚障害者誘導用ブロック設置など、高齢者や障害者に優しいまちづくりを進めること。
一、安全で快適な自転車利用環境を実現するため、交通管理者や区市町村と連携し、自転車走行空間の整備を進めること。
一、緑の拠点である都立公園の整備促進を図るとともに、緑のネットワークを形成する道路や河川護岸の緑化を推進し、緑豊かな成熟した都市の実現を図ること。なお、都民の街路樹への愛着が増すような取り組みを引き続き行うこと。
一、都立動物園において、来園者へのサービス向上を図るため、身近に動物と触れ合える展示の工夫など積極的に施設整備を行うこと。
 以上をもちまして意見の開陳を終わります。


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