■環境・建設委員会(建設局)
 平成28年03月16日/水曜日

上野委員

私からは、初めに特定整備路線について質問をいたします。
 特定整備路線は、震災時に甚大な被害が想定される木造住宅密集整備地域におきまして、防災上極めて重要な都市計画道路でございます。
 私の地元江戸川区でも、千葉街道の補助第一四二号線、柴又街道の一四三号線、そして、一四四号線の三区間が特定整備路線に選定され、いずれも事業に着手しているところであります。
 このうち、千葉街道と柴又街道が交差する南小岩一帯というのは、非常に危険度の高い木密地域に位置してございます。したがいまして、延焼を遮断するという、遮断帯の形成を行うというのは極めて大事で、それを行っていく特定整備路線の整備は、周辺地域の防災性の向上に大きな効果が期待されているのでございます。
 そこで、まず初めに、特定整備路線補助第一四二号線、一四三号線における平成二十八年度の取り組みについてお尋ねいたします。

東野道路計画担当部長

特定整備路線は、延焼を遮断し、避難路や緊急車両の通行路ともなるなど、地域の防災性向上に資する重要な都市基盤でございます。
 補助第一四二号線及び一四三号線は、平成二十六年度に事業認可を取得いたしました。平成二十八年度は、引き続き用地取得を進めますとともに、補助第一四三号線では、東小岩四丁目交差点付近の約七十メートルの区間におきまして、用地の取得状況を踏まえ、街路築造工事や電線共同溝設置工事などを予定しております。

上野委員

柴又街道の補助第一四三号線は、平成二十四年十月に特定整備路線に選定され、その後、事業認可が取得された路線であります。
 この交差点付近は、特定整備路線に選定される以前から、第二次交差点すいすいプランの対象事業として、用地買収など交差点の改良が進められておりました。
 そうした状況もあると思いますけれども、新たに事業化した二十四区間の特定整備路線において初めての工事着手が実現するということで、大変喜ばしいと思っております。部分的とはいえ、道路の将来像が現場で形となってあらわれることにより、さらに地域の皆様の理解と協力につながるものと期待しております。
 引き続き、交差点付近以外の区間におきましても、早く工事に着手していただきたいところでございます。
 そのためには、関係権利者の生活再建に配慮しながら用地を取得しなければなりません。事業に協力いただく関係権利者の中には、特定整備路線の整備の必要性は理解しつつも、将来の移転や再建に不安を感じている方も多くおられることと思います。
 そこで、補助第一四二号線、一四三号線における用地取得の状況についてお尋ねします。

杉崎用地部長

用地取得に当たりましては、関係権利者に対し、事業の必要性や補償の考え方についてお一人お一人に丁寧に説明するとともに、民間事業者を活用した相談窓口を設置し、生活再建をきめ細かく支援しているところでございます。
 お話の路線は、現道を拡幅する事業のため、現地での再建を希望する権利者からの相談が多く寄せられており、相談窓口では建てかえプランの提案や区の不燃化事業に関する助成制度などについてアドバイスを行っております。
 また、商店を営む方が多い地域のため、事業継続に必要な資金計画や税金に関するご相談などに対して、税理士やファイナンシャルプランナーなどの専門家を活用いたしまして、権利者のニーズに合った対応を行ってまいります。
 今後も引き続き、関係権利者のご理解とご協力をいただきながら、特定整備路線の整備につながる用地の取得に全力で取り組んでまいります。

上野委員

今のご答弁を聞きましても、関係権利者お一人お一人の生活、また仕事などさまざまな状況に配慮しながら、丁寧に説明や相談など、大変なご苦労をしながら用地取得に尽力されていることに敬意を表したいと思います。
 これからも関係権利者の方々の不安を安心へと変えながら、事業推進に尽力されますようご期待申し上げます。
 さて、特定整備路線が延焼遮断帯としての効果があるかどうかというのは極めて重要なことでございます。東京都では、事前に延焼シミュレーションを実施して、きちんと検証しているということでございまして、これは、私は高く評価したいと思います。
 都の実施した延焼シミュレーションによりますと、補助第一四二号線、一四三号線において道路を越えた燃え広がりが、整備前には九カ所で確認されておりましたけれども、整備完了後にはその全てが焼けどまる結果となっているわけであります。これにより、延焼面積は両路線とも約三割減少する結果となっております。まさに、特定整備路線の整備により、都民の生命と財産を守る命の道としての効果が期待されるわけであります。
 特定整備路線は、日本の災害に対する概念をも変えたあの東日本大震災を踏まえまして、東京の防災対策を一段と加速するために、かねてから進めてきた木密地域の改善の取り組みを受けて計画され、整備が進められているものであります。
 首都直下地震が切迫している現在、その整備はまさに待ったなしであります。大震災から五年目のこのとき、新たに防災への決意を固めまして、特定整備路線の整備を着実に推進していただくようご期待申し上げ、次の質問に移ります。
 二〇二〇年東京大会に向けた道路の暑さ対策に質問します。
 真夏に開催される二〇二〇年東京大会を成功させるためには、万全の暑さ対策が必要であります。その中でも、マラソンなどの競技が実施される道路においては、選手が存分に力を発揮し、観客にとっても観戦しやすい環境を整えるために、道路の暑さ対策を進める必要があります。
 そこで、改めて都道の暑さ対策における現在の状況と今後の取り組みについてお尋ねします。

川合道路保全担当部長

二〇二〇年東京大会開催時に、アスリートや観客が暑さをしのげるよう、道路の暑さを緩和する環境を整えることは重要でございます。
 都道では、センター・コア・エリアを中心とした重点エリアで、路面温度の上昇を抑制する遮熱性舗装や保水性舗装を路面補修工事にあわせて実施しております。
 都道における対象延長約百三十六キロメートルのうち、約九十四キロメートルを今年度末までに整備する予定です。
 今後は、残る四十二キロメートルを毎年約十キロメートル整備し、大会開催までに完了させます。

上野委員

次に、区道や市道の暑さ対策について質問します。
 都道での暑さ対策は十分認識をさせていただきましたが、観客が競技会場へ向かうルートとなる区道や市道と連携した暑さ対策が重要だと思います。
 そこで、来年度の予算書にある区市環境対策型舗装整備補助の現在の状況と今後の取り組みについてお尋ねします。

川合道路保全担当部長

平成二十七年度より創設した区市環境対策型舗装整備補助は、競技コース及び競技会場等の周辺における観客の主な動線となる区道や市道を対象とし、区市が実施する遮熱性舗装や保水性舗装の整備に対して、設計などの委託料については都が全額補助し、工事費については国と都で全額補助いたします。平成二十八年度は、江戸川区を含む四区へ補助を予定しております。
 引き続き、二〇二〇年東京大会に向け区市と連携を図り、道路の暑さ対策を推進してまいります。

上野委員

次に、船堀橋のバリアフリー化について質問します。
 荒川をまたぐ長大橋の船堀橋は、江戸川区と江東区を結ぶ重要な橋梁であります。江東区側にはスロープが設置されていましたが、江戸川区側は、スロープを設置するためには用地買収しなきゃならないということで、長年急勾配の斜路つき階段となっておりました。
 平成十八年、忘れもしませんけれども、実は長大橋の船堀橋で一人の壮年の方が亡くなったという情報が入ってきた。びっくりして、どういうふうにして亡くなったんですかと聞いたならば、江戸川区側におりる斜路つき階段、斜路も狭いし、急勾配です。そこを前の学生さんが自転車に乗ったままおりていっているわけですね。それを見て、壮年の方も乗ったままおりていかれた。そうしたら、ブレーキが飛んじゃった。それで、そのまま欄干にぶつかって亡くなられたという話を聞いたわけです。
 これはもう大変なことだと、何としてもバリアフリー化しなきゃならんぞということで、すぐ当時の保全課長に電話しましたら、当時の保全課長、偉いですよ。すぐ現場に行ったんです。現場に来て、状況を見て、いや、これはちょっと自転車多いですねと。じゃということで、直営で職員の方が朝から一日はかったんです。その結果、いや、驚きましたと。七千台近いですよと。これは、もう第二、第三の事故が起こりかねない、何としても、これはバリアフリー化しなきゃなりませんねと。当時の話です。
 翌年の平成十九年の第一回定例会の一般質問で、私は船堀橋のバリアフリー化について質問しました。当時の依田建設局長が、バリアフリーの基準に適合するよう改善していくという答弁をされた。そこから進んできたわけですね。
 これを受けて、都においては、平成二十五年に斜路つき階段を自転車の通行に対応するよう改良しました。さらに、バリアフリーの観点ということで、南側にはエレベーターも設置されたわけでございます。
 地元住民の方は非常に喜ばれましたけれども、南側だけで、北側のエレベーターがないねという話をよくいわれていまして、船堀橋というのは千五百メーターの橋梁です。千五百メーター、途中に横断箇所もないというところで、北側が実は近くにボートの競艇場があって、結構北側の方が、上りの方が自転車が多いんですね。そちらがエレベーターもないということで、何とかエレベーターをつけてもらいたいという要望がありました。
 そこで、北側のエレベーター設置に向けて、東京都は工事を進めていると、このように聞いておりますけれども、まず、平成二十七年度までの取り組み状況についてお尋ねします。

川合道路保全担当部長

北側のエレベーターにつきましては、設置場所が橋と離れていたため、橋とエレベーターをつなぐ連絡通路橋を先行して設置することといたしました。
 連絡通路橋の下部工事につきましては、平成二十七年十月に完成いたしました。また、上部工事につきましては、現在工事を進めており、今年度内に完成させます。

上野委員

北側のエレベーター設置工事が着々と進められておりますが、早期の供用開始が望まれております。
 先般、エレベーター本体工事が契約になったと聞いておりますが、今後の取り組みについてお尋ねします。

川合道路保全担当部長

エレベーター本体工事につきましては、本年二月に契約し、現在、エレベーター設備の工場製作に向けた準備を進めております。
 今後は、平成二十八年度末までの供用開始を目指し、整備を進めてまいります。これにより、船堀橋のバリアフリー化が完成することとなります。

上野委員

済みません。平成二十八年度末といわれたような気がしますけれども、確認したいと思うんですが、平成二十八年末じゃないんでしょうか。

川合道路保全担当部長

失礼しました。訂正いたします。今後は、平成二十八年末までの供用開始を目指し、整備を進めてまいります。

上野委員

船堀橋は、長大橋の中で都内では初めてエレベーターが設置されました。地元住民の方々も大変喜ばれております。そういった意味での取り組みにつきまして、私は高く評価したいと思います。北側エレベーターの早期供用開始の実現を心より期待しております。
 次に、旧江戸川のスーパー堤防整備事業について質問します。
 東京湾に注ぐ江戸川、荒川、多摩川の下流部に広がり、高潮の影響を受ける東部低地帯には、約三百万人の都民が生活されています。このうち約百五十万人は、東京湾の満潮面より低い土地に暮らされており、万一堤防が壊れますと、多くの都民の命と財産を奪うという甚大な被害が発生するおそれがあります。
 都は、東部低地帯の河川施設整備計画に基づき、コンクリート堤防や水門、排水機場の耐震補強工事を着実に進めているところであります。また、隅田川などでは堤防の耐震補強工事だけではなくて、スーパー堤防整備も行われています。
 コンクリートの直立堤防から盛り土により構成された幅の広いスーパー堤防等に整備したことで、水辺に空間が生まれるし、公園や災害時の避難場所ともなっているし、そして堤防としても強化されているわけでございます。
 平成二十八年度当初予算説明書の高潮防御施設の整備の事項の中のスーパー堤防等の整備、そこで旧江戸川の江戸川二丁目と江戸川四丁目の二つの地区の予算が計上されております。地元でも関心の高い地域であり、早急に整備を進めて、災害時の安全性と親水性を高めることが重要であります。
 そこで、まずスーパー堤防整備の目的と旧江戸川の計画についてお尋ねします。

三浦河川部長

都のスーパー堤防は、既に高潮堤防の高さが確保されております隅田川など五河川におきまして、耐震性の向上や良好な景観の形成及び親水性の向上を目的といたしまして、民間開発や公園整備などのまちづくりと一体的に、奥行き最大六十メートル程度の幅で盛り土を行うものでございます。
 旧江戸川におきましては、最下流の南葛西五丁目地区一・〇キロメートルが完成しており、今後は江戸川二丁目地区、五百メートルと江戸川四丁目地区、四百メートル、合わせて九百メートルの整備を進めてまいります。
 両地区とも、江戸川区の公園整備事業が予定されていることから、堤防と公園とが一体的な整備となりますよう調整を図ってまいります。

上野委員

区の新たな公園をスーパー堤防にあわせて盛り土の上に整備するということで、災害時の避難場所としての利用も期待できます。
 また、堤防と公園とを一体的に整備することは、親水性の向上に大きく寄与するものであり、早期の整備を期待いたします。
 そこで、旧江戸川におけるスーパー堤防整備の進め方と二十八年度の取り組みをお尋ねします。

三浦河川部長

現在、四丁目地区には、江戸川区立今井交通公園がございまして、多くの区民の方々に親しまれておりますことから、公園の機能を継続しながら事業を実施いたします。
 そのため、二丁目地区にございます公園予定地の盛り土や堤防沿いの都道のかさ上げなどを行いまして、これらが完了した後、区が交通公園を二丁目地区に整備、移転いたしまして、その後、四丁目地区に着手をする予定でございます。
 平成二十八年度は、先行いたします二丁目地区におきまして、盛り土材の調達や搬入路の確保などの調整を図った上で、築堤工事を実施いたします。
 四丁目地区におきましては、区と盛り土範囲や断面形状について調整を行いながら、築堤工事に向けた調査、設計を行ってまいります。
 今後とも、水害に対する安全性を向上させますとともに、人々が憩い、潤える、良好な空間を創出するため、地域のまちづくりにあわせ、地元区や関係者等との連携を図りながら、都のスーパー堤防整備に取り組んでまいります。

上野委員

交通公園も使い続けることができるということで、地元住民の皆様も大変喜ばれると思います。
 隅田川などスーパー堤防が多く整備された場所では、緑が多く、眺望の開けた良好な水辺空間が形成されています。引き続き、東京都のスーパー堤防の整備を推進していただきたいと思います。
 次に、舟運の活性化について質問します。
 治水事業を強力に推し進め、安全・安心な河川としていく一方で、潤いや安らぎを感じられる水辺空間を創出することも重要であります。
 東京には、スカイツリーや浜離宮など水辺に多くの観光資源があり、船を使って世界に誇るすばらしい都市景観を楽しむ、そうした一面も忘れてはなりません。
 隅田川などでは、水上バスが多くの外国人観光客に利用されるようになり、特にこれからの桜の時期には、水面が花見の観光船でいっぱいとなる光景も見られます。また、最近は自由に水上観光が楽しめる水上タクシーも誕生しております。
 このような舟運活性化の機運を行政が後押しし、舟運経路をさらに拡大していくべきと考えますが、都の舟運活性化に向けました平成二十八年度の取り組みについてお尋ねいたします。

三浦河川部長

水の都東京の再生に向けまして、水上交通ネットワークの魅力を高め、船を気軽に利用できる環境を創出していくことが重要でございます。
 このため、定期航路の実現に向けまして、羽田から臨海部、都心を結ぶなどの航路における社会実験を関係局と連携して行うこととしております。
 また、両国を拠点とした舟運ルートの拡大を目指しまして、浅草やお台場を結んでいる水上バスの船着き場に加え、日本橋川や江東内部河川などを周遊する小型船舶も活用しやすい船着き場を増設するため、設計に着手をいたします。
 今後とも、舟運の活性化に向け積極的に取り組んでまいります。

上野委員

次に、都立公園の防災機能強化について質問します。
 一週間ほど前の三月十一日、東日本大震災からはや五年が経過し、各地で追悼行事が行われました。改めて哀悼の意を表する次第でございます。
 私たちは、過去の災害を教訓に、災害が起こっても被害を最小限に抑える防災、減災の取り組み、強靱な都市東京を目指していかなければなりません。
 そこで、発災時の延焼火災から都民の命を守る避難場所や救援活動の拠点となる都立公園の防災機能強化の取り組みについて質問していきたいと思います。
 私の地元江戸川区には、四つの都立公園、防災公園があります。そのうちの葛西臨海公園と篠崎公園の二カ所は、発災時に自衛隊その他の広域支援、救助部隊などのベースキャンプとなる大規模救出救助活動拠点に位置づけられております。また、三つ目の大島小松川公園は、物資輸送等に資するヘリコプター緊急離着陸場候補地となっております。そして、四つ目の宇喜田公園、これは災害時の避難場所ということになっているわけであります。
 そこで、平成二十八年度当初予算案を見てみますと、都立公園の防災機能の強化、充実が計上されておりますが、まず、この事業の目的と内容についてお尋ねします。

五十嵐公園緑地部長

都立公園の防災機能強化は、震災が発生し、停電となっても、都立公園が自立して避難場所や救援活動の拠点としての役割を果たすために行うものでございます。
 具体的には非常用発電、ソーラーパネル、蓄電池等で、多重に停電時のバックアップ電源を確保し、避難沿路及び臨時ヘリポートとなる広場周辺の公園灯や管理所等の施設を確実に機能させるとともに、避難者等に情報を提供するデジタルサイネージや放送設備等を整備して、避難者の安全・安心な避難と夜間の救援活動を支援いたします。

上野委員

東日本大震災の際には、都内でも電力供給量が大幅にダウンし、計画停電が実施された時期もありました。
 夜間に発災して、避難場所の都立公園に向かう際、たとえ周辺が停電しても、公園に明かりがともっていれば、安全に安心して園内に避難ができます。都立公園の避難場所としての信頼性を高めるこうした取り組みは、ぜひ着実かつ迅速に進めていただきたいと思います。
 そこで、現在の取り組み状況と今後の進め方についてお尋ねします。

五十嵐公園緑地部長

大規模救出救助活動拠点の候補地や二〇二〇年東京大会に関連する公園から、公園別に整備計画の策定を進めてきており、これをもとに平成二十八年度は葛西臨海公園など十四公園で設計に着手いたします。
 また、現在設計を進めている秋留台公園と城北中央公園では、二十八年度に整備工事に着手いたします。
 着実な整備により、東京都長期ビジョンで目標とする平成三十六年度までに六十一の防災公園全ての整備を完了し、都立公園の防災機能をより高めてまいります。

上野委員

葛西臨海公園は、二〇二〇年東京大会のカヌースラローム会場に隣接し、今後ますます来園者が増加することが見込まれます。また、防災上の重要性も高い公園であります。
 しかし、冒頭に申し上げたとおり、江戸川区にはあと三つの防災公園があります。篠崎、大島小松川、そして宇喜田公園、これも着実に整備を進めていただくことを要望しておきます。
 次の質問に移りますが、篠崎公園のある江戸川区は、荒川や江戸川などの大きな河川の最も下流に位置しております。そして、土地の七割が海抜ゼロメートル地帯ということで、非常に水害に弱い、そういった脆弱な地盤であるわけです。
 篠崎公園は、防災公園でありながら、大規模水害が起きたときの被害想定では水没してしまうよ、また、防災公園の役割を果たせなくなりますよという話を以前もいたしました。
 このため、高台化を早期に実現することが必要ですと、今の部長が計画課長時代からずっといっていたのを私も今思い出しましたけれども、本定例会の予算特別委員会において、篠崎公園を早期に高台化することを求める我が党の質問に対しまして、来年度は試験的な盛り土などを実施するとの答弁がありました。
 そこで、改めて来年度の具体的な取り組みについてお尋ねします。

五十嵐公園緑地部長

平成二十八年度は、篠崎公園の高台化に向け、柴又街道沿いの未開園地において、周辺環境への影響を把握し、施工方法を検証するため、試験的な盛り土を実施いたします。
 また、効率的に高台化を進めることができるよう、大規模公共事業等の建設発生土を利用して、高台を造成する国の防災高台整備事業の仕組みを活用することについても検討してまいります。
 さらに、江戸川の高規格堤防整備事業を施行する国と土地区画整理事業等を施行する江戸川区、篠崎公園を高台化する都の三者が相互に協力して事業を進めていくための基本協定を締結いたします。
 今後とも、国や都と緊密に連携を図りながら、高台化の早期実現に積極的に取り組んでまいります。

上野委員

うれしい答弁ですね。予算特別委員会のときも、局長から積極的に取り組むというお言葉があって、また、公園緑地部長からも積極的にというお言葉が入りました。ぜひとも目に見える形でできるように、早目にできるように、よろしくお願いいたします。
 次に、文化財庭園について質問します。
 都は、江戸時代につくられた大名庭園など、国または都の文化財指定を受けた九つの庭園を有しております。
 このような文化財庭園は、国内外から訪れる多くの方々に、日本の伝統文化を伝えるおもてなし空間として今後ますます重要となっていくと思っております。
 とりわけ浜離宮恩賜庭園は、昨年二月の英国のケンブリッジ公爵殿下を初め多くの外国要人が訪れています。今後、二〇二〇年東京大会に向け、より一層多くの方々が訪れることが予想されます。
 そこでまず、二十八年度当初予算説明書にある世界をおもてなしする庭園の再生の内容についてお尋ねします。

五十嵐公園緑地部長

都は、浜離宮恩賜庭園を初め、江戸から大正に策定された貴重な文化遺産である九つの都立庭園の保存管理を行っております。
 これまでこの貴重な文化遺産を次世代に継承するとともに、内外から訪れる多くの方々に日本の伝統文化に触れていただく場とするため、庭園の主要な構成要素である池の護岸の修復や戦災等で失われた建造物の復元を進めてまいりました。
 二十八年度は、浜離宮恩賜庭園の鷹の茶屋の復元、延遼館の設計や小石川後楽園の大泉水護岸の修復など、六庭園で整備を進めてまいります。
 また、清澄庭園の大正記念館等、集会施設やトイレなども、誰もが使いやすい施設として改修いたします。

上野委員

来年度も世界をおもてなしする場として、文化財庭園の保存管理を進めていくということですが、私も以前見せていただきました浜離宮恩賜庭園では、昨年、燕の茶屋の復元が完了し、現在、四棟目となる茶屋の復元に向けて取り組んでいると聞いております。
 そこで、今後の鷹の茶屋の復元の予定についてお尋ねします。

五十嵐公園緑地部長

浜離宮恩賜庭園では、戦災等で焼失した茶屋群の復元を進めており、中島の茶屋、松の茶屋に続き、昨年春には燕の茶屋の復元が完了いたしました。
 現在、将軍がタカ狩りに来た際の休息所として利用した鷹の茶屋の復元を進めております。
 平成二十八年度は、文化財保護法に規定する手続を経て、秋には工事に着手する予定であり、平成二十九年度の完成を目指しております。

上野委員

写真でしか見ることのできなかった当時の庭園の姿がよみがえりつつあり、大変喜ばしいことであります。
 また、浜離宮恩賜庭園では、二〇二〇年東京大会に向けて、延遼館の復元が進められており、大いに期待しているところであります。
 そこで、最後に、近代日本最初の迎賓施設であった延遼館の復元に向けた来年度の取り組みについてお尋ねします。

五十嵐公園緑地部長

今年度は、現地にて遺構調査を行い、当時の図面とほぼ同じ位置に多数の礎石が残っていることを確認いたしました。こうした遺構調査の結果と写真等の解析を踏まえて基本設計を行っております。
 来年度は、迎賓のほか、日本の伝統文化の学習、体験の場とするなど、一般の来園者が利用できるよう、利活用について議論を深め、実施設計を進めてまいります。

上野委員

以前、浜離宮恩賜庭園におきまして、生活文化局と東京都歴史文化財団が主催する東京大茶会、これの催しに私も出席をいたしました。
 そこでは、多くの来賓の中に各国の大使館の方々が来ておられました。お話しする場があったんですけれども、感想を聞いたところ、ワンダフルといわれるわけですね。すばらしいと。どこがすばらしいですかと聞いたら、背景は汐留の近代建築物がある。そうした背景のところにこのような日本庭園があると。まさに日本人の伝統文化を大切にされているということがよくわかりますよと。さらに、そういった近代的な建物とこういった伝統文化の庭園を調和して、実に見事だと、すばらしいという、これは本当に印象に残った言葉でございました。
 これからも浜離宮恩賜庭園を初めとする都立庭園において、国内外から訪れる多くの方々に日本の伝統文化を発信するため、着実に復元などを進めていただくことを期待いたします。
 また、多くの方々にこのすばらしい庭園を訪れていただき、安全、快適に見ていただくためには、バリアフリーにもぜひ配慮してもらいたいなと思っております。たまたま行ったときの入り口部分がずっと砂利で全面敷き詰められていまして、そこで和服の女性の方が、どうしてもがたがたして倒れそうになったりとか、あるいは障害者の方の車椅子なんかも、別にあるようですけれども、行きづらいという、高齢者の方も非常に歩きづらそうにされていました。
 文化財であることから、なかなか難しいとは思いますけれども、そういったこともさまざまな工夫で取り組んでいただければと要望いたしまして、私の質問を終わらせていただきます。


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