■環境・建設委員会(建設局)
 平成27年12月10日/木曜日

上野委員

今井水門は、都内で最大規模の大型水門であることから、今後もさまざまな工事を行っていくことになりますけれども、多くの区民の生命線となる極めて重要な施設でありますので、耐震対策完了に向けて確実に推進していただくよう要望しておきます。
 次に、中川防潮堤耐震補強工事について質問してまいります。
 中川の上平井水門の下流部で防潮堤と呼ばれる区間は、おおむね江戸川区内を流れており、この堤防も高潮や津波の影響を直接受ける重要な河川施設であります。また、今回の工事地域というのは、大規模地震が起きたときの津波高が二・一メートルと、江戸川区内で最も高いと予測されているそうした地域でもあります。さらには、この地域は地盤が非常に弱く、都はこれまでも構造物の供用期間中に発生する確率の高い地震に対して損傷しないよう、河川砂防技術基準に基づき、設計水平震度を〇・二四として耐震対策を進めてきております。
 設計水平震度というのは、垂直の加速度に対して水平加速度の比であらわす数値でございまして、阪神大震災では〇・八以上のところもあったと、このように聞いているところでございまして、直下型地震というのはかなりの衝撃できますので、大型テレビが八メートルも飛んでいったというぐらいの加速度があるということでございます。そうした東日本大震災を受けまして、より耐震性の高い整備が求められております。  そこで、そうした中でも、今回発注された中川防潮堤耐震補強工事その二百三の目的と内容についてお尋ねします。

三浦河川部長

本工事は、今回の整備計画に基づきまして、これまでの耐震対策に加えまして、最大級の地震として東京都防災会議が示しました海溝型地震や直下型地震を想定し、地震により構造物に加わる力の強さを示す設計水平震度、海溝型地震では〇・四、直下型地震では〇・六として耐震性能を照査し、堤防としての機能を保持するよう耐震対策を実施するものでございます。
 具体的には、総武線橋梁の下流約〇・五キロメートル区間におきまして、堤防下にある液状化する層をセメント系の固化材により強固な地盤とすることにより、堤防の損傷や沈下に対する補強を行います。
 なお、中川の防潮堤は、今回の整備計画で想定しております津波の高さを超える伊勢湾台風級の高潮に対しまして安全である堤防の高さを既に確保しております。

上野委員

想定される最大級の地震への対策を実施するものとのことですので、ぜひ都民の命と財産を守るためにも、平成二十八年度工事完了に向けまして、中川防潮堤の耐震工事を着実に進めていただきたいと思います。
 中川などでは、想定される最大規模の地震に対して、防潮堤、護岸の耐震化を進めているとのことでありますが、この基準の考え方というのは、少し壊れたとしても、その機能は確保できるようにつくられていると、このように聞いております。
 したがいまして、大規模な地震が起きたときに、損傷したり沈下したりする可能性は、完全にゼロにすることは困難ということでございますので、そこで心配なのが、専門家とか識者も指摘しております複合災害であります。
 例えば、巨大地震が六月ごろに発生したとすると、堤防がかなり損傷、必ず液状化によって多少沈下します、低くなるわけですね。その後、津波が来るかもわからぬけれども、想定される津波というのは、先ほどいったように二・一ですから、それほどまで沈下しないなと思うわけです。一番心配なのは、やはり台風、高潮ですね。高潮は、最近台風が巨大化しているということで、フィリピンを襲ったのは十メートルを超えたともいわれていますから、かなり高い高潮が来る可能性というのが十分に考えるわけでございまして、それがもしハード対策は時間かかりますから、沈下した状態の中で、台風がこの秋に、その年の秋に来たときには、もろに入ってくる可能性もあるわけでございます。これがいわゆる複合災害ということでございまして、そういった可能性があるんだよと。だけれども、行政の方でそういった複合災害に対応するという考え方がなかなか出ていないということで、学者の方々も非常に心配されているところなんですね。
 そうした複合災害に対しまして、ハード対策だけで対処するには、いわゆる限界があると。そこでソフト対策として、今、タイムラインや、あるいは安全な場所への避難対策、広域避難対策も含めて急がれているところでございます。
 ところで、ご承知のとおり、江戸川区、葛飾区、この低地帯では、大規模な浸水から避難できる高台がないんです。とにかくスーパー堤防でもいいから、部分部分でできてもいいから、そういった高台が欲しい、いっときの避難場所ができるところが欲しいと、そのくらい地面が海面より低いわけですので、また、マンション等の高いところに逃げるのも、そういった容量は決まっているわけですから、多くの方が逃げられない状況にあると、まず近くでそういった高台で命を守るということが大事でございます。
 そうした中で、中川に隣接した葛飾区立の新小岩公園、ここで盛り土による高台化を図り、大規模水害時にも避難できるいっとき避難所にしていく、こういったことが発表されたわけでございます。私の地元江戸川区でも、こういったお知らせというのが来ておりまして、しっかりと区民の皆様がこれを見て非常に喜んでいらっしゃる。高台がないものだから、この高台ができるとすごいですねということで、いろんなお知らせを見て、問い合わせとか、どうなるんですかという話が私のところにも来ております。
 葛飾区の区立の新小岩公園ですけれども、ここに避難計画、どういう人たちが来るかというと、葛飾区と江戸川区で約十二万三千人がここに逃げる、こういわれているわけですけれども、江戸川区民はそのうち六万六千人で、いわゆる半分以上の方が江戸川区民の方がそこに逃げるというふうなことで、非常に江戸川区民の方も関心を持っているところですね。特に、ここの松島区域といわれるのですけれども、かなり低いところなんです。大島小松川公園とか、葛西の方とか逃げ場所が二カ所ありますけれども、とてもじゃないけれども、川を渡って、橋を渡っていかなきゃいけない。あるいはずっと遠いということもあって、こうして近くにできたということで大変に喜ばれているわけです。
 そうした中で、この図面を見て私のところに話が来ているのは、この緩傾斜型堤防というのを東京都がつくると書いてあるのですね。これはどうなっているのですかと、こういった話が来ております。これ、いつごろできるんですかという話もあるわけでございます。
 これについて、東京都の方からは、私、細かく話を聞いていないものですから、この委員会で、ちょっとお聞きしたいと思っております。お尋ねします。

三浦河川部長

お話の新小岩公園におきます防災高台整備事業は、葛飾区が国土交通省と連携をし、今後の大規模公共事業で発生いたします建設発生土を活用して、低地帯の高台を整備するものでございまして、現在、事業の概要を地元へ説明しているところだと聞いてございます。
 この高台化事業では、盛り土材など大量の資機材の搬出入が想定をされますため、隣接地で予定しております都の緩傾斜堤防整備に当たりましては、当該事業と調整を図りながら検討を進めてまいります。

上野委員

都民の命を守るための重要な事業でありますので、ぜひ、そういった事業についても、東京都はしっかりと協力してもらいたいと思います。
 災害時に安全な高台の避難所となるが、平常時には、親水空間のある公園として利用できるようにすることが大事だと思います。平常時の方が長いわけですから、区民の方が、そこでいろんなレクリエーションとかして、また、川、きれいな景観、すごくすてきなんですね。そういったところに、水辺に親しめるような、そうした親水空間というのは非常に大事でございますので、高台の公園と中川の堤防とを一体化した整備というものをぜひ考えていただきたいと、そのようにすることで、広域に浸水した場合でも、耐震の確保をされた中川の堤防の上を渡って高台の公園に避難できるようになります。ぜひそのような検討をしてもらいたいことを要望いたしまして、私の質問を終わります。


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