■文教委員会(生活文化局)
 平成26年03月19日/水曜日

上野委員

私からは、まず東日本大震災の被災地に対する今年度の支援と成果について質問します。
 未曽有の被害をもたらしました東日本大震災の発生から三年がたちました。震災では多くの人々が大切な家族や友人、家をなくし、住みなれたふるさとの姿までも失い、心に深い傷を受けたところであります。  東京都は、我が会派の強い要請を受けて、震災後直ちに東京都交響楽団やヘブンアーティストを現地の仮設住宅や小学校などに派遣するとともに、地方自治体などと連携したアートプログラムを実施してきました。都の芸術文化を活用した、そうした積極的な支援の取り組みについて、私は評価したいと思っております。
 地元の状況やニーズに応じたきめ細かな取り組みが、被災した人々の傷ついた心を癒やすとともに、地域の人々のきずなを徐々に取り戻し、コミュニティの再生など、町の復興につながっております。現地では大変喜ばれていると聞いております。
 そこで、今年度、都はどのような取り組みを行ってきたのか、また、その成果についてお尋ねします。

関文化振興部長

東日本大震災では、長年、地域で誇りと愛着を持ち、大切に育んできた多くの文化資源が被害を受け、人々が身近に芸術文化に触れたり、文化活動や交流を行う機会が失われました。
 こうした状況を受けまして、都は震災後直ちに東京が有する多様な文化資源やノウハウを活用した支援に積極的に取り組んでまいりました。
 平成二十五年度は、東京都交響楽団では、二十公演で約六千人、ヘブンアーティストの公演では、十六公演で約二千人が参加をし、子供からお年寄りまで多くの方々に楽しんでいただきました。
 また、地元自治体やNPO等と連携して行うアートプログラムでは、日比野克彦氏監修によるTANeFUNeと呼ばれる小さな船を活用して、地域の人々の交流を図る新たなプログラムを初め、都が主催する十五のプログラムに加えまして、地元が主体となり、都は企画協力や人材派遣、こうしたことにより支える三つの連携プログラムを行いまして、被災地の復興を芸術文化の力で支援する十八のプログラムを展開しております。

上野委員

忘れもしませんけれども、昨年の十月、伊豆大島では、台風によりまして甚大な被害が発生いたしました。現地では現在、生活再建や町の復旧に取り組んでいるところでありますが、町は、まず島内最大のイベントである椿まつりを復興の足がかりにしようと、一月二十六日から三月二十三日、今週末まで開催しております。
 昨年十二月の第四回都議会定例会代表質問で、我が党の長橋議員は、被災した大島の人々の心を癒やすために、芸術文化を活用した支援を行うとともに、椿まつりの積極的なPRをするなど、来島者をふやす支援をするよう要望いたしました。
 これを受けまして小林局長からは、東京都交響楽団やヘブンアーティストを派遣するとともに、椿まつりなどとの連携についても検討するとの前向きな答弁をされたわけであります。
 そこで、都では芸術文化を活用した大島への復興支援について、具体的にどのように取り組んでいるのかお聞かせください。

関文化振興部長

都は大島町、大島支庁、地元観光協会と調整をしてきました結果、椿まつりの期間に合わせまして、三つの文化イベントを今月開催することといたしました。
 今週、十六日の日曜日には落語や漫才など、六組による寄席芸能公演を開催いたしまして、多くの方々に楽しいひとときを過ごしていただきました。
 あさって、二十一日から二十三日の三連休では、七組のヘブンアーティストが椿まつりのメーン会場でアクロバットや音楽を繰り広げ、島民の方はもとより、島を訪れた観光客の方々にお楽しみをいただきます。
 また、二十六日には東京都交響楽団のプレミアムコンサートを実施いたしまして、昼の部は子供向けにアニメソングなどを中心に、夜の部ではクラシックや童謡など、そういう演奏を予定しております。

上野委員

東日本大震災から三年がたちましたし、また、伊豆大島の土砂災害から半年近くがたちました。被災地では、今も避難生活で不自由な生活を余儀なくされ、先の見えない不安やストレスを抱えている人々も多いと思います。
 また、地域や住民の間でも事情がさまざまであり、今後もきめ細かな支援が必要であると、このように思っているところでございます。
 都の芸術文化による被災地支援事業も来年度で四年目に入りますが、毎年取り組みの充実が図られてきたと、このように実感しております。被災後間もない一年目には、津波で失われた文化資源の復活を支援いたしましたし、また、二年目は地域資源を活用したまちづくり講座の開催により、復興を担う人材の育成にも取り組んでこられました。
 そして、三年目となることしは、小さな船で沿岸をめぐりながら、地域間の文化交流を図り、復興に向けた連携の機会を創出してきたと聞いております。
 さらに、伊豆大島でも地元の意向を踏まえて速やかに支援に取り組んでおり、先ほど話がありましたように、都のこうした、まさに時宜にかなった積極的な取り組みが被災地の人々のあすへの希望に直接、着実につながってきたということで、私は都の取り組みを高く評価しているところでございます。
 また、都の被災地支援も四年目を迎え、これまでの取り組みはもとより、地域の実情や意向を踏まえつつ、文化の力を活用して被災地を支えていくことが重要であります。
 そこで、来年度、東京都は芸術文化を活用した被災地支援をどのように行っていくのか、局長の決意をお聞かせいただきたいと思います。

小林生活文化局長

被災地の人たちが芸術文化と触れ合うことは、傷ついた心を癒やし、生きる希望を取り戻すとともに、地域のきずなを確認し、復興に向けて力強く前進していくことにもつながるものだというふうに認識をしております。
 大震災から三年の月日がたちました。この間、都は都議会の強力なご支援をいただきながら、文化の力による支援を継続してまいりました。その結果、被災地の人々に徐々に元気が芽生え、さらにコミュニティの再生にもつながるなどの手応えを少なからず感じているところでございます。
 例えば、宮城県雄勝町の雄勝法印神楽がございますけれども、ここへの支援では、舞台の完成により伝統の舞が復活し、二十四年度には国立劇場での公演を皇太子殿下ご夫妻に鑑賞していただく機会にもつながっております。
 また、岩手県大槌町のひょっこりひょうたん塾、ここには、ひょっこりひょうたん島のモデルになった島がございますけれども、この地域資源を生かした取り組みにより、若手を中心とした地域の担い手が育成をされてきております。
 これまでの支援の取り組みを通じましてわかってきましたが、被災地の復興のために大切なことは、まず第一に地元の自発的な取り組みを支えること、そして二番目に継続的に支援を行っていくということ、これが極めて重要であるというふうにわかったところでございます。このため、このひょっこりひょうたん塾につきましては、来年度も地元のNPO等と連携して支援を継続してまいります。
 また、先ほど部長から答弁ございましたけれども、今年度に宮城県沿岸地域で実施したTANeFUNeなどの広域的な取り組みにつきましては、これも来年度も継続し、地域を拡大していく予定でございます。
 また、福島県猪苗代町の歴史ある蔵を、避難している人々とともに、地域が主体となって美術館に改造するという動きがございます。これにつきましても支援を行ってまいりますけれども、この支援に当たりましては、都から積極的にアーティストを派遣してまいります。
 また、大島の復興支援につきましては、芸術文化の支援活動が島の重要な産業である観光振興にもつながっております。来年度も地元の意向を十分踏まえた取り組みを行ってまいります。
 今後とも、六年後に開催されるオリンピック・パラリンピックを被災地の人たちとともにつくり上げていくためにも、地域の実情に応じた取り組みを継続するとともに、地元で芽生えた新たな活動に対しても、都として積極的に支援するなど、復興をしっかりと支えてまいります。

上野委員

局長のすばらしい決意を聞いて、うれしく思ったところでございます。
 私も大島に三年間赴任した経験がありまして、大島の方々は本当に文化を求めているんですね。そういった意味では、今回の取り組みは本当に喜ばれていると、こういった声も聞いております。
 また、先ほど話のあった福島県の美術館につきましては、障害者の作品も展示することも検討されていると、このように聞いております。我が会派の高倉議員がさきの予算特別委員会でも述べましたように、障害者にとって、芸術文化活動は心の支えとなるものであり、この取り組みが実現されるとすばらしいと思います。
 被災地の復興のためには、芸術文化を通じた息の長い、先ほど継続という言葉もありました。非常に大事なことだと思います。取り組みを行っていくことが重要であります。これからも地元としっかりと連携した支援を充実していくよう要望いたしまして、私の質問を終わります。


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