■文教委員会(教育庁)
 平成26年03月18日/火曜日

上野委員

私からは、指導教諭の導入について幾つか質問します。
 学校における教育の成否は、子供たちの教育に直接携わっている教員の能力や人格にかかっているといっても過言ではないと思っております。その意味においては、教員の質の向上は最も重要な課題の一つであると、このように考えております。
 都においては、ベテラン教員の大量退職に伴う指導力の低下が懸念されている中、都教育委員会は、指導力にすぐれた教員を指導教諭に任用し、都内公立学校教員全体の指導力を高めると、このようにしております。
 これまで都立高等学校において指導教諭を導入してきましたが、来年度からはいよいよ小中学校においても指導教諭を導入することにしていると聞いております。
 そこで、改めて指導教諭とはどのような職か確認したいと思います。

粉川人事企画担当部長

指導教諭は、学校教育法に定める職であり、具体的な職務は、みずから授業を受け持ち、児童生徒の実態等を踏まえ、模範となる授業を所属校だけでなく、他校の教員に見せるとともに、研究授業を通じてすぐれた指導の方法を伝えることでございます。
 また、他の学校からの依頼に基づき、授業を観察して改善策を提案するほか、すぐれた教科指導のための教材の開発などを行います。

上野委員

ご答弁がありましたように、児童生徒の実態を踏まえて指導を改善するということは大変重要であると考えております。
 子供たちは一人一人興味や関心も異なりますし、積極的な子供もいれば、授業中に手も挙げられないような子供もいます。教員がそうした子供たち一人一人の性格、意欲や関心を把握して、いいところを伸ばし、励ましていく中で、子供たちは自信を持ち、みずから学ぶ姿勢を養うことにそれがつながると思います。
 都教育委員会は、これまでもその担い手である教員の人材育成を進めてきたところでありますが、このたびの指導教諭を導入した、まず目的をお尋ねいたします。

粉川人事企画担当部長

都教育委員会は、これまでも教育に対する熱意と使命感、豊かな人間性と思いやり、子供のよさや可能性を引き出し伸ばす力などを都の教育に求められる教師像として明示し、人材育成を進めてまいりました。
 指導教諭の導入の目的は、これら都の教師像としてのすぐれた実践事例を広く普及し、個々の教員がみずから成長しようとする意欲を引き出すことにより、教員全体の指導力を高めていくことでございます。

上野委員

指導教諭の授業がほかの教員の手本になって、東京全体の授業の質の向上を図っていく、このことを期待するところでございます。
 指導教諭は、みずからが専門性に裏づけられた質の高い授業を行うとともに、若手や同僚の教員を指導、育成することが求められます。そして、何よりも教育に対する熱意や思いやりを持ち、子供のよさを引き出す授業のできる教員、誰もが納得できる実践力のある教員を選んでほしいと思います。
 そこで、指導教諭をどのように選抜して任用されるのかお尋ねいたします。

粉川人事企画担当部長

指導教諭は、他の教員に対して学習指導の改善のための指導や助言を行い、組織的、計画的なOJTの核となる職であることから、指導監督層である主幹教諭と同等の力量を持つ者を選考しております。
 その上で、校長などから日常の取り組み姿勢についてのヒアリングや研究実績などの確認に加えて、教育委員会の職員が直接授業観察を行い、教科の高い専門性とともに、子供たちのやる気を高め、達成感を引き出す授業を行う実践力をもとに任用をしております。

上野委員

都立学校では、既に実践力で評価された教員が今年度より指導教諭として任用されております。都立学校では指導教諭の任用によりどのような成果があったのか、お尋ねいたします。

粉川人事企画担当部長

都立学校では、今年度、高等学校及び特別支援学校でそれぞれ七名の指導教諭を任用しており、模範授業及び研究協議を既に四十回以上実施しております。
 各学校から参加した教員は、生徒のやる気を引き出す教え方や教材など実践に直結する指導方法を実感し、参加者自身の日々の授業に活用しております。
 さらに、模範授業に参加した教員による学校内での報告会やOJTでの活用などにより、学校全体で成果を共有する仕組みづくりが進んでおります。

上野委員

都立学校では、指導教諭の模範授業を見て、それを参考に、自分もこんな授業をしたいという明確な目標を教員に持たせる取り組みが進められているということですが、いよいよ小学校では、これから取り組む中で、現在、大量採用が続いているという状況でもありますし、経験の少ない若手教員が多くなっていると。こうした中で、学校内で日常的にベテラン教員の授業を見て学ぶ機会というのが減少していると、このように聞いております。
 小中学校においても、学校内でのOJTの核となり、自己研さんの目標となるような、先輩の背中を見て学ぶ、そうした機会が必要であると思います。
 そこで来年度、小中学校に導入するに当たり、都立学校の成果などを参考にして、より効果のある取り組みをすべきであると考えますが、見解を求めます。

粉川人事企画担当部長

豊かな経験を有するベテラン教員のすぐれた指導力を他の教員に継承していくことは、教員の大量退職、大量採用が続く小中学校においても急務でございます。
 都教育委員会は、来年度から小中学校にも指導教諭を導入し、児童生徒の心身の発達の段階を理解し、やる気や達成感を引き出す模範授業や研究協議を通して、指導教諭の高い専門性と経験に裏づけられた指導法を普及してまいります。
 その際、都立学校における成果も生かして、指導教諭に学んだ教員が教育に対する熱意やすぐれた指導法、工夫を凝らした教材を所属する学校の同僚に広め、学校全体で共有し活用することで、校内のOJTの質を高め、児童生徒の可能性を伸ばす教員の育成に取り組んでまいります。

上野委員

指導教諭を活用して、教員の質の向上を図り、子供たちの力をしっかりと伸ばしていただくよう要望いたしまして、私の質問を終わります。


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