■平成26年 第一回定例会 一般質問
平成26年03月05日(水曜日)
質  問  事  項

【1】防災対策について
【2】豪雨対策について
【3】都営地下鉄のバリアフリーについて
【4】福祉のまちづくりについて
【5】環境対策について
【6】豊洲新市場で進められる環境対策について
【7】観光振興について
【8】観光振興に関連してムスリム旅行者の受け入れ環境について
【9】舟運活性化に向けた水辺のアクセスの充実について
【10】東京港の振興について

動 画

※CHTV都議会中継映像より

都議会公明党
上野 和彦
初めに、防災対策について質問します。  二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピック開催に向け、災害に強い東京をつくることは喫緊の課題であります。首都直下地震のほか、南関東域での巨大地震や津波、さらには異常気象による局地的集中豪雨や巨大台風による高潮等に対する対策が求められております。  特に東部低地帯は、洪水や高潮などにより甚大な被害を受けてきた歴史があります。オリンピック競技会場の東京ベイゾーンを含め、地震対策として東部低地帯の河川や海岸保全施設の堤防や水門の耐震、耐水対策の強化を急ぐべきであります。都の見解を求めます。  また、私の地元江戸川区は、中川や旧江戸川など、直接、高潮や津波を受ける外郭堤防に囲まれ、最大級の地震が発生した場合には津波被害の可能性も指摘されております。  私はこれまで、東部低地帯の堤防や水門の耐震、耐水対策を急ぐよう、繰り返し主張してまいりましたが、改めて中川や旧江戸川における対策の進捗状況と今後の取り組みについて、都の見解を求めます。

次に、豪雨対策について質問します。  都内では、昨年、時間最大百ミリを超える局地的集中豪雨や台風の来襲により、合計七百棟以上の床上床下浸水の被害が生じました。こうした深刻な事態に対応するため、下水道局は昨年十二月、豪雨対策下水道緊急プランを策定し、急増する豪雨への対応を開始したことは評価いたします。  しかしながら、浸水対策は待ったなしの状況です。下水道局は甚大な被害地域を優先するとともに、繰り返し被害を受ける小規模地域も区と連携し、可能な限り早期に効果を発現していくべきであります。見解を求めます。  特に江戸川区は、過去に幾度も甚大な浸水被害を受けています。昨年十月には台風二十六号により江戸川区内で七十棟を超える床上床下浸水の被害が発生しました。中でも被害に遭った地盤の低い地域の住民の話では、まるで道路が川のようになり、四方八方から雨水が集まり、何軒もの建物が浸水したとのことであります。  浸水被害を繰り返さないためにも、都は広域的視野から検証し、早期に具体的な対策を進めていくべきであります。見解を求めます。

次に、都営地下鉄のバリアフリーについて質問します。  交通局では、今年度に都営地下鉄全ての駅でエレベーター等によるワンルート確保を完了させ、今後は、他路線との乗りかえ駅等においてエレベーターを設置し、利便性の向上を図るとしております。江戸川区の新宿線一之江駅も整備対象の駅となっており、一日も早い完成に期待が寄せられております。  ところが、東日本大震災でエレベーターに大きな被害があったことを受け、安全性を向上させるため、建築基準法に基づき、エレベーターに関する技術基準が改正されると聞いております。このことにより完成がおくれることが懸念されます。  そこで、新宿線一之江駅について、その進捗状況と今後の見通しについて、都の見解を求めます。

次に、福祉のまちづくりについて質問します。  東京では、高齢化が今後一層進行し、六十五歳以上の高齢者が占める割合は、二〇二五年には約二五%、二〇四〇年には約三四%と、経験したことのない超高齢社会を迎えます。  都ではこれまで、まちづくりにおいて、鉄道駅へのエレベーター整備など、ハード面でのバリアフリー化は着実に進展してきましたが、今後は、ハード面とともに、情報バリアフリーなど、ソフト面での充実も必要です。  例えば印刷物について、文字や色の使い方、デザインなどにさまざまな配慮や工夫を加え、誰もが見やすく使いやすいメディアユニバーサルデザインといった取り組みを一部の民間事業では実施しております。  そこで、二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピック開催が決まった今こそ、東京を、全ての人が快適に暮らし、また訪れることができる町としていくために、ユニバーサルデザインのまちづくりを推進すべきと考えますが、知事の見解を伺います。

次に、環境対策について質問します。  昨日の我が党の代表質問でも取り上げましたが、集合住宅のスマート化の普及促進に向けたMEMS導入の補助制度創設は、大いに歓迎するものであります。  一方で、国は今年度から補助制度を立ち上げていますが、単年度事業です。MEMS導入までには、新築、既存ともに数年を要する場合があり、将来の補助制度の利用が確定しないため、導入をためらう事業者がいると仄聞しております。補助制度を立ち上げても利用されなければ意味がありません。  こうした課題を踏まえ、事業期間を数年とするなど、都は補助制度を利用しやすいように設計すべきです。見解を求めます。

次に、環境負荷の少ない都市づくりに関連し、豊洲新市場で進められる環境対策について質問します。  豊洲新市場は、二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピック競技会場や選手村に隣接し、先進的な環境対策のモデルとなるべき場所に位置しております。ここでは大胆かつ積極的な最新の環境技術が導入され、環境面においても世界に誇れる市場になると聞いております。  そこで、豊洲新市場を隣接する選手村などとあわせ、国内最高レベルの環境対策の象徴として積極的に国内外にアピールすべきであります。東京のプレゼンスを高めることにより千客万来の東京を創出すべきと考えますが、知事の所見を伺います。

次に、観光振興について質問します。  二〇二〇年東京大会のカヌースラローム競技会場は、ゲートブリッジや東京ディズニーランドを望み、緑あふれる葛西臨海公園にある自然豊かな競技会場です。この公園内には葛西臨海水族園があり、再整備の検討を進めておりますが、オリンピック・パラリンピックにおけるおもてなしの場の一つとして重要な施設になると考えております。  そこで、国内外から多くの来訪者を迎える観光資源として、例えばマグロ回遊の発祥地らしく巨大マグロの回遊や案内サイン、情報提供に創意工夫をするなど、魅力ある葛西臨海水族園を構築すべきであります。再整備に向けた具体的な都の取り組みについて見解を求めます。  再整備の検討に際し、我が党の主張を受け、葛西臨海水族園のすばらしさを広くPRするとともに、学校や病院、福祉施設などへも出張し、海の生き物を直接見せることができる移動水族館について検討を進めていると聞いております。移動水族館の実現に向けた今後の取り組みについて、都の見解を求めます。

次に、観光振興に関連してムスリム旅行者の受け入れ環境について質問します。  昨年、日本を訪れた外国人旅行者は、初めて一千万人を突破しました。とりわけ、昨年七月から東南アジア諸国へのビザ発給が緩和されたことにより、イスラム教徒であるムスリムの多いマレーシアやインドネシアなどから多くの旅行者が訪れており、今後、さらなる増加が予測されます。  おもてなしの心でムスリム旅行者を迎え入れるためには、食事や礼拝など、ムスリムに対する理解を広め、快適に過ごせるよう受け入れ環境の整備を急ぐべきであります。都の見解を求めます。  二〇二〇年の東京大会開催に向けて、世界各国から多くの旅行者が東京を訪れることが期待されます。この東京大会を観光振興の起爆剤にして、今後増加する外国人旅行者を最高のおもてなしで温かく迎え入れるために、今こそ本腰を入れて環境整備に取り組み、二〇二〇年東京大会開催時には世界に誇る観光都市東京を実現していくべきであると考えますが、知事の見解を伺います。

次に、舟運活性化に向けた水辺のアクセスの充実について質問します。  東京には、浜離宮、お台場など水辺に多くの観光資源があります。オリンピック・パラリンピック競技会場の多くが臨海部の水辺に設置される予定でもあり、こうした観光資源や集客施設に鉄道やバスだけでなく船でアクセスできれば、東京の魅力がさらに高まるものと思います。  そのためには、水辺の観光資源などにアクセスしやすい船着き場を確保することが重要です。東京の湾岸部には、都が保有する公共桟橋のほか、区や民間を含めると、小型船用の桟橋が二十カ所以上あります。  そこで、舟運の活性化に向けて、公共桟橋の開放や民間桟橋の活用などにより水辺のアクセスを充実していくべきと考えます。都の見解を求めます。

最後に、東京港の振興について質問します。  近年、クルーズ旅行が身近になりつつある中で、大型クルーズ客船に常時対応できるふ頭など、ハード面での受け入れ体制の整備が必要であると繰り返し主張してきました。その結果、昨年は、臨海副都心地域に世界最大のクルーズ客船に対応できるふ頭の整備が決まり、ことし一月には、今後のクルーズ客船誘致の方向性を示した東京クルーズビジョンが策定されました。  そこで、東京港をクルーズの一大拠点とするため、さらなる誘致に向け、国内外の旅行会社との連携や、ふ頭での乗船や下船の快適性の確保などに積極的に取り組んでいくべきと考えますが、所見を求めます。  一方、国は、京浜三港のふ頭会社が経営統合する港湾運営会社に対して、出資を行おうとする法改正を進めるなど、東京港の経営に干渉しようとしています。このような中、本年一月に太田国土交通大臣が東京港を視察しました。その際、民間事業者からは、国の強い関与は会社の経営の柔軟性の阻害要因になりかねないなどの発言があり、大臣からは、戦略港湾政策については、東京都、都議会、業界の皆さんとよく話をしていきたいとの話があったと仄聞しております。  こうした港湾関係者の方々の思いを受け、今後、三港のふ頭会社の経営統合問題について、都は国に対し毅然たる態度で臨んでいくべきであります。都の所見を求め、私の質問を終わります。(拍手)
知事
(舛添要一君)
〔知事舛添要一君登壇〕
上野和彦議員のご質問にお答えいたします。  まず、福祉のまちづくりについてでございますが、六年後に控えます二〇二〇年オリンピック・パラリンピック大会では、世界中の注目が東京に集まり、多様な文化や習慣を持つ国々から多くの旅行者が訪れます。  また、団塊の世代が七十五歳以上の高齢者となる二〇二五年には、東京は四人に一人が六十五歳以上という高齢化社会となります。  こうした東京の将来を見据えながら、今後、高齢者、障害者、外国人など、全ての人が安心して町に出かけることができ、住んでよかった、訪れてよかったと実感できるユニバーサルデザインのまちづくりを推進していきたいと考えております。  都は現在、東京都福祉のまちづくり条例に基づき福祉のまちづくり推進計画を定め、さまざまな政策を総合的かつ計画的に展開しておりまして、今後、公共交通、道路等におけるバリアフリー化の推進、手話のできる都民の育成を初めとした情報バリアフリーの充実など、ハード、ソフトの両面から施策を充実させていきたいと思っております。

続きまして、豊洲新市場における環境対策についてご質問がございました。建設の始まった豊洲新市場では、最新技術を活用して省エネに取り組むとともに、再生可能エネルギーの活用を図るなど、環境対策に積極的に取り組む考えであります。  このため、エネルギー効率の高いガスコージェネレーションシステムによる地域冷暖房施設から電力を受け、環境性の向上を図るとともに、防災性にもすぐれた施設としていく所存であります。  また、市場としては国内で最大規模となる二千キロワットのメガソーラーを備え、発電した電力で構内運搬車を走らせるなど、再生可能エネルギーの活用を図ってまいります。  さらに、ヒートアイランド現象の緩和や建物の断熱効果を高めるため、敷地内緑地や屋上緑化などを進め、環境負荷の低減に努めてまいります。  今後とも、世界に通用する市場として着実に整備することはもとより、環境面における先進的な取り組みを国内外に発信し、豊洲新市場のプレゼンスを高めてまいります。

最後に、外国人旅行者を温かく迎える環境整備についてご質問がありましたが、この点につきましては、オリンピック・パラリンピック大会は海外からの旅行者に東京の魅力を伝える絶好の機会であると考えております。開催に向けまして、世界各国からの旅行者をおもてなしの心でお迎えする準備を全力で進めていかねばなりません。  先日、冬季オリンピックが開催されましたソチを訪れました際に、競技会場では語学ボランティアのおかげで英語が通じました。ただ、市内ではロシア語しか通じない。お土産物屋に行って、ワン、ツー、スリーも通じないというような状況でございましたので、海外からの来訪者が非常に困っているのを目にいたしました。  東京での開催に向けまして、言葉の壁などを乗り越えて、旅行者が戸惑うことのないまちづくりを進める必要があると思います。若年者から高齢者まで幅広い層を対象とした外国語が話せるボランティアの育成や町なかの案内サインの充実、それからWiFiに無料で接続できる環境整備を進めていきたいと思っております。  こうしたことにより、外国人旅行者にとって、もっと便利で、もっと人の魅力が感じられる都市東京を実現していきたいと思っております。  残余の質問につきましては、関係局長が答弁いたします。
建設局長
(横溝良一君)
〔建設局長横溝良一君登壇〕
四点のご質問にお答えをいたします。  まず、東部低地帯と沿岸部の耐震、耐水対策についてでございますが、大地震に伴う水害から都民の命と暮らしを守るためには、堤防や水門などの強化を早急に進めることが重要でございます。  このため、河川施設と東京港の海岸保全施設について、最大級の地震が発生した場合にも、津波等による浸水を防ぐよう、堤防延長百二十九キロメートル、水門、排水機場など三十六施設の耐震対策を進めております。  また、水門、排水機場などでは、万が一に浸水があった場合にも機能を確保するため、電気設備を高い位置へ移設するなどの対策を始めております。  このような取り組みを通して、人々に安心感を与え、またオリンピック・パラリンピックの開催に備えるためにも、二〇二〇年までに全ての水門及び高潮堤防の対策を完了させるよう積極的に取り組んでまいります。

次に、江戸川区内における中川と旧江戸川の耐震対策などについてでございますが、両河川合わせて約三キロメートルの高潮堤防と今井水門など四施設で対策を実施いたします。  現在、堤防については地盤改良等による補強を進めており、平成二十六年度までに計画延長の約三割を事業化いたします。  また、今井水門のような大規模な水門を含む四施設については、早期着工に向け、二十六年度に基本検討から詳細な設計までを一括して進めるとともに、プロポーザル方式も活用して工事期間の短縮を図ってまいります。  今後とも、こうした耐震、耐水対策を進めるとともに、あわせて堤防の緑化や河川沿いの散策できる通路の整備などを進め、人々に親しまれる安全で快適な河川空間の形成に取り組んでまいります。

次に、葛西臨海水族園の再整備に向けた取り組みでございますが、この水族園は一千種を超える生物を飼育し、年間約百五十万人が訪れる国内有数の水族園でございます。絶滅危惧種でありますフンボルトペンギンの血統管理を担いながら、多くの繁殖に成功するなど、海洋生物の保全に貢献するとともに、子供たちなどに自然の大切さを伝える環境教育を行っております。  再整備に当たりましては、より自然に近い回遊魚の群泳、世界のサンゴ礁など、海の生態系をありのままに再現することや、食物としての魚介類が大切な海の恵みであることをわかりやすく表現するなど、展示方法の工夫を行ってまいります。  また、六言語による案内サインの設置、最新のIT技術やボランティアの活用など、来園者がより一層楽しめる魅力的な観光の拠点として再整備してまいります。

最後に、移動水族館の実現に向けた今後の取り組みについてでございますが、移動水族館は、水生生物の楽しさ、おもしろさ、不思議さを伝え、海洋環境に親しみを持っていただくとともに、葛西臨海水族園を訪れるきっかけにもつながるものでございます。  これまでは小型の水槽などを用いて小学校や地域のお祭りなどに出張し、魚やヒトデなどの生き物を間近に観察したり、触れたりできる取り組みを行ってまいりました。  平成二十六年度からは、これに加え、病気などの理由で水族園に来られない人たちや遠くて来園の機会が少ない人々のために大型の水槽を装備した専用車両を導入し、より多くの種類の生き物を展示するとともに、専属の職員が楽しく解説するなど、水生生物により興味が湧くような新たな移動水族館事業を展開してまいります。
下水道局長
(松浦將行君)
〔下水道局長松浦將行君登壇〕
二点のご質問にお答えいたします。  まず、下水道の浸水対策についてでございますが、下水道局では、時間五十ミリの降雨に対する下水道幹線などの整備を進めておりますが、昨年の浸水被害を受け、豪雨対策下水道緊急プランを策定し、時間七十五ミリの降雨への対応も含めた対策に取り組んでおります。  甚大な浸水被害の発生した地域では、大規模な施設整備となるため、早期に調査設計を実施するとともに、並行して工事用地の確保に向けた協議や事業計画変更の手続を進めるなどの工夫により、工事着手までの時間の短縮を図っております。  また、小規模緊急対策地区についても、区などと連携し、きめ細かな対策を進め、平成二十八年度までに完了させることとしております。  これらの取り組みにより、可能な限り早期に対策を完了させ、効果を発現してまいります。

次に、江戸川区の浸水対策についてでございますが、昨年十月の台風二十六号により、北葛西や西葛西地区など、江戸川区で七十七棟の浸水被害が発生しました。これを受け、下水道局では、雨水ますの増設や連続のグレーチングぶたへの取りかえを早期に実施できるよう、地元区とともに、被害状況の確認や、浸水した地域にある約三百五十カ所の雨水ます及び取りつけ管の調査を行いました。  また、当該地域にある約千三百立方メートルの容量を持つ貯留施設の能力をより効果的に発揮させる対策の検討を進めております。  さらに、雨水の流れをより広域的視点から検証するため、雨水流出解析シミュレーションを行い、追加対策の必要性についても検討してまいります。  こうした具体的な対策を進め、浸水被害の解消に積極的に取り組んでまいります。
交通局長
(新田洋平君)
〔交通局長新田洋平君登壇〕
一之江駅のエレベーターの整備についてでございますが、交通局では、人に優しい公共交通機関を目指し、バリアフリー化を推進しておりまして、地下鉄全駅のワンルート確保を達成し、さらに、他路線との乗りかえ駅等にエレベーターを整備することといたしました。  空港バス等との接続駅でございます一之江駅におきましても、乗りかえ経路のエレベーター設置工事を平成二十六年度中に開始できるよう準備を進めております。  現在、国は、お話のエレベーターの安全に関する基準の改定を進めており、交通局としましても、その改定内容を設計に反映させた上で、速やかな工事着手に努めてまいります。  今後は、東京オリンピック・パラリンピック競技大会開催も見据え、バリアフリー化を一層推進し、誰もが利用しやすい都営地下鉄を目指してまいります。
環境局長
(長谷川明君)
〔環境局長長谷川明君登壇〕
集合住宅へのエネルギーマネジメントシステム、いわゆるMEMSの導入についてでございますが、MEMSの導入により、無理のない省エネの実現や、電気料金の削減が期待できます。  このため、都は、中小集合住宅等への導入に際し、初期費用の負担を軽減する観点から、二十六年度予算案に補助制度の創設を盛り込んでおります。  MEMS導入には数年を要する場合があるため、こうした実情を踏まえ、国の補助制度とは異なり、事業期間を五年間として、利用しやすい制度とする予定でございます。  今後、この事業を着実に実施することで、集合住宅のエネルギー利用の効率化と無理のない節電を後押ししてまいります。
産業労働局長
(塚田祐次君)
〔産業労働局長塚田祐次君登壇〕
ムスリム旅行者の受け入れ環境整備についてのご質問にお答えいたします。  今後、世界各国から多くの旅行者が訪れることが見込まれる中、多様な文化や習慣を尊重し、快適な滞在環境を整備することは重要であります。  特に、ムスリム旅行者については、提供する食材や礼拝の設備などに対する配慮が必要であります。  そこで、都は来年度、飲食店や宿泊施設等を対象に、ムスリム旅行者の受け入れに向けた食事や礼拝に関する基礎知識や対応策などをまとめたリーフレットを作成するとともに、先進事例などを紹介するセミナーを開催し、普及啓発に努めてまいります。  こうした取り組みを通じ、ムスリム旅行者が東京の観光を楽しめる環境の整備を推進してまいります。
港湾局長
(多羅尾光睦君)
〔港湾局長多羅尾光睦君登壇〕
三点のご質問にお答えいたします。  舟運の活性化に向けた水辺のアクセスの充実についてですが、ご指摘のとおり、舟運は東京の魅力を高める有効な手段であり、その活性化に向けては、船着き場をふやし、舟運のビジネスモデルを広げていくことが重要でございます。  都は、八基の公共桟橋を保有し、これらは海上バスを初めとする定期航路事業者などに利用されております。こうした桟橋を、屋形船や水上タクシーなど不定期航路事業者にも開放するためには、既存の定期航路の定時運航確保や、開放による船舶のふくそうを避けるための航行ルールの確立といった課題もございますが、今後、実現に向けた検討を進めてまいります。  具体的には、竹芝にある小型船桟橋について、来年度より不定期航路事業者への開放を試行いたします。  また、民間桟橋の一層の活用を図るため、桟橋所有者と舟運事業者との間のマッチングに取り組むことなどにより、利用できる船着き場の拡大を図っていきます。  今後、こうした施策に取り組むことで、水辺のアクセスの充実を図り、舟運の活性化を推進してまいります。

次に、今後のクルーズ客船誘致についてですが、東京港をクルーズの一大拠点として発展させ、東京の成長戦略に寄与していくためには、ハード、ソフト両面からの戦略的な誘致施策を展開していく必要がございます。  そのため、都は、今後の基本的な方向性をまとめた東京クルーズビジョンをこの一月に策定し、平成四十年時点における目標として、クルーズ客船寄港回数を年間二百八十回、クルーズ利用客数を年間五十万人と設定し、今後はその達成に向け、さまざまな取り組みを実施していくことといたしました。  ハード面では、臨海副都心地域に世界最大のクルーズ客船にも対応できる客船ふ頭をオリンピック・パラリンピック開催までに整備することとし、そのために、大型客船の発着時にも乗客が円滑かつ快適に移動し、諸手続を実施できるような施設を検討してまいります。  また、ソフト面では、さらに積極的な営業活動を実施するとともに、にぎわいの創出やおもてなしの向上など、船会社や旅行会社のニーズを踏まえたサービス向上策を展開し、東京港をクルーズの一大拠点へと成長させ、国際観光都市東京の地位を確固たるものとしてまいります。

最後に、京浜港のふ頭会社の経営統合問題への対応についてです。  港にはそれぞれ築き上げてきた歴史がございます。東京港は、我が国の主要港の中では後発であるものの、都と地元港湾事業者、ふ頭会社が文字どおり一体となって港湾施設を整備し、サービスの向上を図り、船を誘致してまいりました。  こうした東京港の三者が一体となった取り組みが、コンテナ貨物取扱量十五年連続日本一という成果につながるなど、東京港のこれまでの発展に重要な役割を果たしてきたものと認識しております。  引き続き、利用者に選択していただける使いやすい港づくりを進めていくためには、港湾の現場の状況を的確に把握し、港ごとの特性を反映した事業を展開していくことが不可欠であると考えております。  そのため、都としては、国が港湾運営会社の主導権を握るような出資を行うことは妥当性を欠くといわざるを得ず、今後も、現場で働く港湾関係者の方々の意見を十分踏まえながら、自治体が責任を持って港湾経営にかかわっていける経営体制を確保し、京浜港の国際競争力強化に全力で取り組んでまいります。

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