■平成24年度各会計決算特別委員会質疑(建設局)
 平成25年11月01日(金曜日)





上野委員

私からは、まず都立公園について質問をいたします。
 昨年の九月末から十月までの約一カ月間開催されました全国都市緑化フェアTOKYOでは、約五百十六万人の来場者があったと聞いております。本当に大成功の開催となりました。この間、建設局、なかんずく公園緑地部の皆様には大変なご苦労があったことと思います。改めて、そのご尽力に対しまして、心からの敬意と感謝を申し上げる次第でございます。
 私も閉会式に出席し、上野恩賜公園の会場を見学させていただきました。東京藝術大学の池田先生の監修により学生たちが製作した「立つ人」や、稲や野菜を活用したガーデンには、非常に感動したところであります。また、さまざまな草花で構成された花壇を一カ月間も維持管理され、来場者をおもてなしすることは、大変なご苦労があったことと思います。
 一方、公園を見回しますと、以前は薄暗く、鬱蒼としていた樹林が明るくなり、トイレも新しくなりました。新たに整備されたオープンカフェも非常に盛況であり、長蛇の列となっていたのが、きのうのように思い出されます。
 そこで、まず上野恩賜公園における平成二十四年度に実施した事業についてお尋ねします。

滝澤公園緑地部長

上野恩賜公園竹の台広場は、全国都市緑化フェアTOKYOで大規模な展示が行われましたように、多様なイベントに対応できる広場とするため、大木中心の明るく見通しのきく樹林地へと整備し、噴水池を全面的に改修いたしました。また、平成二十四年度に新たに開店した二棟のカフェは、来園者が安らぎのある開放的な雰囲気の中で飲食を楽しめる新たな魅力を創出しております。
 竹の台広場のほか、不忍池の周辺におきましても、樹木を整理し、広重の描いた江戸名所百景の景観を再現するとともに、不忍池のほとりにデッキを設置し、来園者が水辺に親しめるように整備いたしました。
 今後も、多くの方々をお迎えするため、江戸、明治から受け継がれてきた歴史や文化的資源、我が国を代表する文化施設の集積という高いポテンシャルを生かし、文化の森、上野恩賜公園再生整備事業に取り組んでまいります。

上野委員

ぜひ着実に進めていただきたいと思います。
 次に、恩賜上野動物園について質問します。
 都民だけではなく、国内から多くの来園者が訪れており、平成二十三年度に中国から二頭のパンダが来園したことによりまして、さらに来園者がふえたと聞いております。また、上野という人気の観光地にあり、海外からの来園者も多数訪れていることと思います。
 そこで、二〇二〇年の東京オリンピック・パラリンピック開催を見据えて、今後は、さらに外国人観光客を含む千客万来のサービス強化が必要であると思いますが、都の考え方と今後の取り組みについてお尋ねします。

滝澤公園緑地部長

恩賜上野動物園を初めとする都立動物園、水族園は、国内外の観光客を誘致する東京の観光資源として重要であると考えております。
 恩賜上野動物園では、国内で二例目となりますゴリラの群の中での出産、子育ての公開や、北極にすむ動物の生態を間近に見られる「ホッキョクグマとアザラシの海」など、展示の工夫を行い、来園者の好評を博しております。
 さらに、観光資源としての魅力をより一層推進する「Visit Zoo Tokyo」の取り組みを平成二十二年度から行っております。この一環として、鉄道事業者と連携しまして、各園を回るスタンプラリーを実施するとともに、海外からの旅行者に都立動物園、水族園を紹介するリーフレットや、園内案内用マップを多言語で作成し、配布するなど、利用の活性化に努めております。
 今後も、二〇二〇年のオリンピック・パラリンピック開催に向け、国内外から訪れる多くの来園者へ、野生動物の魅力を伝える展示の工夫と、誰もが楽しめる魅力あるサービスの提供に取り組んでまいります。

上野委員

国内外から多くの来訪者をお迎えするため、さまざまな取り組みが行われているということが、今の答弁でもよくわかったわけでございますが、さて、オリンピックを迎え、ユニバーサルデザインの都市づくりを実現するためには、都立公園が、健常者だけでなく、障害者にとっても安らぎの場であることが必要であると思います。
 平成二十三年の第四回定例会の代表質問において、我が党の東村議員が、都営地下鉄や都庁舎への音声案内装置の導入が徐々に進んでいることから、都立公園の誰でもトイレにも音声案内装置の整備を早急に推進すべきと、こう質問いたしました。これに対し、東京都技監から、順次設置に向け検討するとの前向きな答弁があったわけであります。
 そこで、都立公園の誰でもトイレへの音声案内装置の整備について、平成二十四年度の実績と今年度の予定についてお尋ねします。

滝澤公園緑地部長

車椅子使用者、高齢者、乳幼児を連れた人など、どなたでも円滑に利用できる、いわゆる誰でもトイレにおける目の不自由な方への配慮として、トイレの利用方法を伝える音声案内装置を、平成二十四年度におきまして、上野恩賜公園を初めとしまして十五公園、二十七棟に設置しました。
 平成二十五年度につきましては、代々木公園や篠崎公園、神代植物公園など十一公園、三十棟に設置することとしております。
 今後とも、公園の利用状況を踏まえ、視覚障害者の方々にも使いやすい公園づくりを一層推進するため、都立公園の誰でもトイレにおいて音声案内装置の整備を推進してまいります。

上野委員

二〇二〇年の東京オリンピック・パラリンピック開催に向け、その他の都立公園や動物園などにおいても、老朽化した施設の改修などユニバーサルデザインの実現とともに、案内の充実など、おもてなしの心で来訪者をお迎えする取り組みを着実に進めていただきたいことを要望いたしまして、次の質問に移ります。
 東部低地帯の河川整備について何点か質問します。
 まず、耐震、耐水対策についてでありますが、私の地元江戸川区を含む東京の東部低地帯には、約三百万人の都民が生活しております。このうち約百五十万人は、東京湾の満潮面よりも低い土地に生活されています。
 これまでも何度もいっておりますが、万が一堤防が壊れると、多くの都民の命と財産を奪う甚大な被害が発生することは間違いない、こう思っているところであります。したがって、そうした事態にならないように、この地域を地震や津波による水害から守らなければなりません。だから、水門や堤防などの安全性を向上させることが極めて重要な課題であり、切迫する首都直下地震、南海トラフ巨大地震に、一刻も早く備える必要があるということでございます。
 そうした中で、都では昨年十二月に、東日本大震災を受けて、将来にわたって考えられる最大級の地震に対応した新たな整備計画を策定し、事業を進めておりますが、まず東部低地帯の新たな整備計画の目的と内容について、改めてお尋ねします。

中島河川部長

新たな整備計画では、平成二十四年四月に東京都防災会議が公表した被害想定を踏まえ、将来にわたって考えられる最大級の地震が発生した場合にも、河川施設の機能を保持し、浸水を防ぐことを目的としております。
 このため、堤防、水門等について構造物の耐震補強を実施し、また、水門、排水機場等の電気機械設備については、万一施設が浸水した場合においても機能を保持できるよう耐水対策を実施いたします。
 整備対象として、平成二十三年度及び二十四年度に実施した堤防及び水門等の耐震性能調査の結果を踏まえ、堤防約八十六キロ、水門、排水機場等二十二施設について対策を実施し、すべての水門、排水機場及び水門外側の堤防については平成三十一年度までに、水門内側の堤防については平成三十三年度までに、整備を完了させることとしております。

上野委員

三・一一東日本大震災を受けまして、東部低地帯を守るために速やかに対応したと、こういったお話でありますし、私はその取り組みに対して、建設局に対し高く評価しているところでございます。今後は、整備計画に基づきまして、早急に対策工事に着手することが求められるわけであります。
 そこで次に、耐震対策の平成二十四年度の取り組みについてお尋ねします。

中島河川部長

新たな整備計画に基づき、耐震対策について、今年度の工事着手に向け、平成二十四年度に大島川水門等の四水門及び隅田川等の三河川で詳細設計を行っております。
 耐水対策につきましては、二十四年度に水門管理センターと木下川排水機場の二施設で、操作盤を高所へ移設するなどの対策工事を実施いたしました。
 計画期間内の完成に向けて、今後とも積極的に耐震、耐水対策を推進してまいります。

上野委員

東部低地帯を地震や津波から守るため、一刻も早い耐震、耐水対策の完了を期待しております。
 この東部低地帯の中でも、隅田川と荒川に囲まれた江東三角地帯、ここは、地盤沈下が進行した結果、過去に幾多の高潮や洪水などによる水害に見舞われてきたところであります。
 都はその対策として、私の地元を流れる旧中川を含む、特に地盤の低い東側の河川について、閘門や排水機場により、人為的に平常時の水位を低下させて安全性を確保し、その後、河道の整備を行ってきました。
 そこで、水位低下した江東内部河川の平成二十四年度の取り組み状況についてお尋ねします。

中島河川部長

江東内部河川のうち、地盤が特に低い東側河川は、水門等で周囲を締め切り、平常水位を人工的に周辺地盤高まで低下させておりますが、その後、護岸の補強や修景整備を行っております。
 例えば、旧中川につきましては、水位低下により生じた幅広い河川敷において、遊歩道や植栽を整備し、地域の方に親しまれる空間を生み出しております。
 東側水位低下河川全体としては、平成二十四年度に横十間川等で約一・三キロメートルの護岸補強を実施し、小名木川で一・一キロメートルの修景整備を行っております。これにより、二十四年度末で、全区間約二十七キロのうち約十八キロ、六七%が完成しております。

上野委員

旧中川では、平成二十四年四月に完成式典が行われました。私も都議会の代表として出席をしたところであります。
 かつて天井川であった旧中川が、現在は多くの地域住民の散策や憩いの場として親しまれる空間に生まれ変わったということでございます。ボートフェスティバルや灯籠流しなど、まさにそのイベントというのが地元でも大変喜ばれているんです。
 また、春には、満開の桜を背景に、ボートに乗りながらスカイツリーを見ることができるという、都内唯一の観光スポットだということをテレビで紹介しておりました。そうしたことも、やっぱり建設局並びに地元区、関係者の努力が、都民の憩いの場としての成果としてあらわれたのだと、こう感謝しているところでございます。
 ただ、その一方で、大雨のときには、下水道からも旧中川に放流されるということも一つの原因であって、水質の悪化というのが見られる。大雨の後に、地域の方々が、もっとここはきれいにならないといけないんじゃないでしょうかという声が、本当に聞こえてくるわけです。
 昨年六月の台風、またことし八月の強い雷雨の後に、ハゼやボラなどの多数の魚が、二年連続で酸欠状態となって死んで浮上していると、マスコミでも報道されていたわけでございます。そうした状況を見て、地元住民の方も大変心配されまして、旧中川の水質は大丈夫ですかと、こうした不安の声というのがあるわけであります。
 このような事態が発生すると、せっかく建設局が、特に河川部が一生懸命頑張ってきた、環境に配慮した、整備された、旧中川が、一瞬にして悪いイメージになってしまうわけであります。こうしたことがあってはいけません。
 二度とこういうことがないようにということで、一生懸命努力はされていることと思います。下水道局としても、合流式下水道の改善、新たなポンプとか貯留池とかつくっている、努力しているところでありますし、建設局としても、快適な水環境の実現に向けて、より一層の水質改善が必要であると、こう考えております。
 そこで、旧中川の水質改善に向けた今後の対応についてお尋ねします。

中島河川部長

旧中川などの水位低下河川では、浄化維持用水として隅田川からの導水を行っており、平常時の水質は環境基準値を満たしております。
 一方、大雨の際には、四つある下水道のポンプ所から汚水まじりの雨水が旧中川に放流され、BODやDOなどの水質を悪化させる大きな要因となっております。
 このため、副委員長からもお話ありましたように、下水道局では、降雨初期の汚れた雨水を貯留するための雨水貯留池を整備するとともに、大島ポンプ所の放流先を、閉鎖的な水域である旧中川から荒川へ切りかえる工事を実施しております。
 建設局といたしましては、旧中川のさらなる水質改善のため、今年度、河床の泥土調査を行い、その結果を踏まえ、引き続きしゅんせつを実施してまいります。
 今後とも、下水道局と連携して旧中川の水質改善に努めてまいります。

上野委員

今のご答弁は朗報ですね。地元の方は喜びます。やはり建設局はすごいなと、心があるなと、こう思うんじゃないでしょうかね。今年度、河床の調査を実施して、その結果を踏まえて、引き続き原因物質を少しでも取り除くためにしゅんせつを実施するということですよね。これは本当に喜んでいただけると思います。しっかりと伝えていきたいと思います。
 これまでも、建設局は本当にすごい努力をされて、豪雨対策についても、やっぱり災害がどんどん地球温暖化の中で大きくなるものだから、これまで建設局は頑張ってきた、本当に災害を防いでいるということがなかなか検証されないので、評価されないわけですけれども、そうじゃないんですね。私はすごい評価しておりますよ。
 昭和五十年代でしたか、新宿に私も住んでおりまして、神田川というのは昔からそうですが、暴れ川ということで大変でした。この神田川、妙正寺川のちょうど合流するところ、高田馬場ですね。いつもここは氾濫して、床上浸水とか起きていたわけですけれども、今の木内都議会議員が当時は衆議院議員でしたから、当時の建設大臣を高田馬場に呼んで、ここに東京都の建設局の皆さんと一緒に高田馬場分水路というのをつくられたわけです。それ以降、浸水はない、これはすごいことです。そうした災害を実は防いでいる。
 神田川にしても善福寺川にしても、すごい豪雨、想定を超えるようなものが降った場合は別として、環七地下調節池、これを整備したことによってどれだけ災害を防いでいるかというのは、はかり知れません。そうしたことも、やはりどれだけの災害を防いだかというのをアピールするような場もあってもいいんじゃないかなと思っているわけでございます。
 今後、環七地下調節池、できておりますけれども、さらなる防災力のアップのためには、現在事業中の白子川地下調節池と環七地下調節池を連結するなどの広域にわたる調節池整備をぜひとも実現していただきたい、このことを要望しておきます。
 また、高潮対策、耐震対策につきましても、先ほどの答弁もありましたが、本当に熱心に取り組んでいただいております。ぜひとも、そうした東部低地帯の安全性を確保するだけではなくて、旧中川のような環境に配慮し、水辺に親しめる整備を行い、人々の生活を豊かにしていただきたい。
 東部低地帯の河川がさらに住民に親しまれ、地域の発展に寄与することを強く要望いたしまして、私の質問を終わります。


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