■平成22年 第1回定例会 【討 論】
  平成22年03月30日(火曜日)

都議会公明党
上野和彦
私は、都議会公明党を代表して、今定例会に提案された全議案のうち、第二十号議案、平成22年度東京都中央卸売市場会計予算に付帯決議を付して賛成をし、第三十号議案、東京都青少年の健全な育成に関する条例の一部を改正する条例については継続審査とし、その他の全議案に対し賛成する立場から討論を行います。
まず、平成22年度一般会計予算について申し上げます。都税が2年連続で大幅減収となる中、予算規模が前年度比で5.1%減となったものの、政策的経費である一般歳出は、逆に1.9%伸ばしています。とりわけ、福祉と保健の予算が構成比、金額共に過去最高とされたことを評価いたします。都財政を取り巻く環境が厳しくなったにもかかわらず、積極的な予算を編成できたのは、言うまでもなく、都が公明党と手を携え、10年来に及ぶ行財政改革に取り組んできたからに他なりません。
すなわち、公明党が提案した複式簿記・発生主義会計を都の会計制度に導入したことにより、一兆円を超える隠れ借金を顕在化させ、都は、その解決策に努め、19年度には、ほぼ解消させることができました。また、減価償却の概念を取り入れ、都の建物の建替え・更新について4千億円を超える社会資本等整備基金を積み立てるなど、都の活用可能な基金を21年度末で1兆3千億円まで積み立てるという大きな財政改革を行ってきました。このような財政改革により、2年間で税収が1兆1千億円減収するという厳しい状況にあっても、都政の喫緊の課題と将来の課題に対応した予算を組むことができたわけであります。
さて、平成22年度予算の中身を見ると、公明党の主張に沿った取り組みが随所に盛り込まれております。
特に、緊急の課題である雇用対策や中小企業支援について、都は、公明党の要望を受け、緊急雇用創出事業などにより、雇用創出に向けた取組を推進するとともに、若年者や女性、高齢者、障がい者など、ニーズに応じた雇用就業支援を着実に進めることとしています。
また、高校新卒者の就職について、来年度は、1月にも新卒予定者の特別応援窓口を東京しごとセンターと多摩しごとセンターに開設するとしたことは、高く評価するものであります。
中小企業支援では、中小企業制度融資や地域の金融機関と連携した新たな金融支援、地域産業の活性化など、多面的な支援策が充実されており、今後着実に実施されることを望みます。
その中で、都はわが党の提案を受け動産担保融資制度を開始することになりました。
このことは、資金繰りに苦慮している中小企業にとっては、一つの光明であり評価するものであります。
次に、少子高齢化対策について申し上げます。
今回の「少子化打破」緊急対策事業は、子育て支援、医療、雇用、子育て環境など、重層的・複合的な対策を実施するものであり、評価するものであります。
特に、わが党の提案を受け、子育てと仕事の両立支援を行うために、育児休業後に短時間勤務が行えるように育児短時間勤務制度を6ケ月以上実施する企業に対し、一人当たり30万円の助成金を設けるとしたことや、育児休業を1年以上取得した場合の企業の代替社員を都のしごとセンターが紹介する制度の創設、さらに、保育所待機児童解消策として、都の「定期利用保育事業」と、保育ママによる「共同実施型モデル事業」の二つの施策の組み合わせを区市町村に働きかけていくとしたことは、高く評価するものであり、今後のこれらの取組みを注視してまいりたいと思います。
今定例会において、都議会公明党は、子宮頸がん予防ワクチンと小児用肺炎球菌ワクチン接種の公費助成を行う区市町村への支援、療養病床の増床に向けた施設整備費補助の引き上げ、特別養護老人ホームや小規模多機能型施設の増設に向けた都独自の支援策強化などとあわせ、都民の安全・安心の確保に向けて施策を大きく前進させることができました。
そうした中、今定例会において共産党は、「福祉保健予算が、安心こども基金など、そのほとんどは、国の事業を予算化したものに過ぎない」と切り捨てていますが、国基金事業に係わる新規事業を除いたとしても、「福祉保健」予算については、政策的経費である一般歳出で過去最高額が確保されていることが明らかにされました。
また、「教育予算についても、12年間で最低」と主張していますが、今回の質疑の中で、児童・生徒の数に連動する給与関係費や他局移管経費を除いた経費で見ると、22年度予算は11年度よりも18億円増加しており、教育庁予算が、この12年間で最低に減らされたという単純な批判は、予算の実態を知らない誤った認識であることが明らかにされました。
一方、都議会公明党が従来より対応を求めていた「小1問題」「中1ギャップ」に対する教員の加配を予算措置し、チームティーチングなどを可能とした事は高く評価するものであります。
共産党が「緊急雇用創出事業についても、都独自の事業は充実どころか廃止している」とした点について申し上げますと、緊急雇用創出事業が、国と都が一体となって進めているにもかかわらず、事業総体を意図的に分けて比較する手法は、いたずらに都民の不安をあおる共産党得意の手法であり、為にする批判としか言いようがありません。
このように、22年度予算の中身を正確に理解しようとせず、曲解したデマ宣伝を行うことは、都民に対する無責任な態度であると申し上げておきます。
次に、築地市場問題について申し上げます。
築地市場の老朽化を踏まえると、早期の新市場の開場が必要でありますが、これを実現するためには、なお解決すべき課題があります。市場は食の流通機能を担う重要な施設であり、無害化された安全な状態となることが前提となることや、市場業界においては、それぞれの置かれている状況が異なるため、業界の意見に丁寧に耳を傾けながら、大方の事業者の納得が得られる新市場整備とするなどであります。
従って、予算の執行に当たり、新市場の土壌の無害化の担保や事業者の合意形成など、民主・自民・公明の3党合意の付帯決議を付けて、平成22年度東京中央卸売市場会計に賛成するものであります。
今後とも、新市場整備においては、議会と行政が二元代表制の下、相互に協力して、食の安全を担保し、都民に安心感を与え、向こう五十年間は使用される施設として整備されることを強く要望するものであります。
次に、青少年健全育成条例の改正についてでありますが、今回の改正は、児童に対する性犯罪を肯定的に描いた漫画などを、不健全図書として指定できることなどを内容とするものであり、青少年の健全育成のためには是非とも必要なものと考えます。
今回、本条例案に対する誤解や理解不足などにより、継続審議となったことは大変遺憾であります。執行機関に対し、都民の理解を深める努力を求めるものであります。
都議会公明党は、これからも都民与党、責任与党としての責任を果たすべく、都民生活の向上のために、全力を尽くすことを申し上げ、討論を終わります。

前のページへ戻る



Copyright(C) Kazuhiko Ueno All Rights Reserved.