■東京都財政委員会財政委員会
  平成21年03月19日(木曜日)

上野委員 都議会公明党を代表して、当委員会に付託された平成二十一年度予算関係議案について、意見開陳を行います。
 初めに、各局共通について申し上げます。
 平成二十一年度の一般会計当初予算案は、都税が過去最大の七千五百二十億円の減収となり、予算規模が前年度に比べて三・八%減少する中、政策的経費である一般歳出は二・九%伸ばしています。都財政を取り巻く環境がこれだけ厳しくなり、予算規模が減少に転ずる中にあっても、一般歳出で増が確保されたのは、これまで都が公明党と手を携えながら、税収の増加局面にあっても、むやみに歳出を拡大させることなく、基金を積み立て、都債発行余力を蓄えるなど、堅実な財政運営を行ってきたからにほかなりません。
 二十一年度予算の歳出面を見ると、公明党が一貫して充実を要求している福祉と保健の分野では、周産期医療、新型インフルエンザ対策など喫緊の課題に的確に対応するとともに、子育て家庭支援、高齢者支援、障害者支援など、各分野において施策の充実が図られています。また、労働と経済の分野でも、急速に悪化する雇用環境へのきめ細かい対策、景気減退の中で懸命に努力している中小企業への支援、地域産業の活性化などにより、大きく拡充が図られています。投資的経費については、骨格幹線道路の整備や校庭の芝生化など、東京の将来をつくるために不可欠な施策を積極的に推進しています。このように、二十一年度予算は、短期、中長期両面から、都政が取り組むべき課題への対応に財源を重点的に振り向けており、評価できます。
 また、今回の予算が将来の財政運営にしっかりと目配りをきかせていることに注目すべきです。米国発の金融危機に端を発した今回の経済危機が、どこまで深刻化していくのか、全く予断を許しません。二十一年度予算が、今後想定される経済変動に備えて、財源として活用可能な基金の残高を極力維持するとともに、発行余力の範囲内で都債を活用していることは、都民に対する責任ある対応だと考えます。
 今後、都財政を取り巻く環境が一層厳しさを増すことが見込まれる中、中長期的視点に立った財政運営が従来にも増して重要になってきます。公明党が提案した新たな公会計制度を活用しながら、事務事業評価の質を高め、将来にわたり施策の積極的な展開を図っていくための仕組みを定着、充実させていかねばなりません。
 将来に目を向ければ、社会資本ストックの更新経費などの財政需要が確実に増加し、都財政のかじ取りは、その困難さが一段と高まっていきます。いかなる状況にあっても、都民生活を守り続けていけるよう、今回の二十一年度予算を原動力として、財政体質を高める取り組みを一層加速させることを強く望むものであります。
 予算の執行に当たっては、都民の期待にこたえられるよう、より一層効果的かつ効率的に行うことを要望しておきます。
 次に、各局別に申し上げます。
 初めに、財務局関係について申し上げます。
 一、都民が直面する不安にこたえ、都民福祉の増進につながる施策を積極的に展開するとともに、必要な行政サービスを確実かつ継続的に実施するため、さらなる内部努力の徹底や事後検証の強化など、効率的でむだがなく、実効性の高い施策を構築する取り組みを推進し、中長期的に施策を支え得る強固な財政基盤を確保すること。
 一、基金については、今後想定される経済変動に備えて、安易に依拠することなく、適切に活用していくこと。都債については、後年度負担に留意しながら、都民生活の向上に関連する投資的経費の財源として適切な活用を図ること。
 一、予算編成における新たな公会計制度の活用をさらに進め、将来負担への影響の検証など、中長期的視点に立った財政運営を定着、充実させるとともに、職員の意識改革を一層推進すること。
 一、危機に直面している都民、中小企業をしっかりと支えていくため、二十一年度予算を円滑かつ着実に執行すること。
 一、厳しい経営環境にある都内の中小企業の安定化のため、受注機会の拡大などへの取り組みをさらに強化すること。
 一、契約事務の効率化を図るとともに、総合評価方式を拡大し、適正な価格と良好な品質の確保のバランスのとれた入札制度の構築を図ること。
 一、都民サービスを適切に提供するため、都有施設の維持更新を着実に進めること。
 次に、主税局関係について申し上げます。
 一、都税収入の確保に万全を期すること。税負担の公平を実現するため、新規滞納の発生防止に努めるとともに、納税者の担税力に応じたきめ細かい配慮を加えつつ、引き続き滞納整理に努めること。
 一、地方主権を確立し、自主財源の充実を図るため、国から地方へのさらなる税源移譲を早急に行うよう国に強く働きかけること。
 一、法人事業税の暫定措置は地方分権に逆行するものであり、この措置を早期に撤廃するよう国に強く働きかけること。
 一、納税者サービスのより一層の向上を図るため、税務広報や都税の問い合わせに関するサービスの充実を図ること。
 次に、会計管理局関係について申し上げます。
 一、新たな公会計制度による財務諸表の精度を一層向上させるよう継続的に取り組むとともに、全国標準となり得る公会計基準の整備に向け、国などへの働きかけを強めること。
 一、会計事務は組織運営の基礎的業務であり、都民の信頼にこたえるべく、引き続き適正な会計事務の確保に努めること。
 一、公金の管理運用に当たっては、深刻な不況と金融不安が続いていることから、金融機関の経営状況を厳格に監視して安全性の確保を最優先するよう努めること。
 一、都民の利便性向上を図る観点から、公金収納方法の多様化については、引き続き検討を行い、拡充を図ること。
 以上をもちまして、意見の開陳を終わります。

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