■東京都議会財政委員会(財務局)
  平成21年03月17日(火曜日)

上野委員 私からは、事務事業評価について何点かお伺いしてまいります。
 事務事業評価の所管が知事本局から財務局に移りまして、本格的に実施されて今回で二回目ということになります。昨年度に引き続きまして、予算案の発表に合わせての評価の結果が公表されております。
 そこで、改めまして、この事務事業評価の目的や、二回目となる今回、公表に当たり都民にわかりやすくという目で工夫した点があれば、お伺いしたいと思います。
真田主計部長 事務事業評価は、一つ一つの事業をきめ細かく事後検証をいたしまして、その評価結果を翌年度の予算に的確に反映させることによりまして、次の事業展開をより一層効率的、効果的なものにするというマネジメントの一環として、予算編成の中に明確に位置づけて実施しております。
 財務局が事務事業評価を所管して、本格実施は今回で二年目となりますけれども、今年度は、評価結果の公表事業数を昨年度の約四倍の百二十六事業にふやすとともに、事業の現状や成果、今後の事業の方向性などを丁寧に、なるべく計数を交えて記載するなど、都民に対する説明責任を一層果たせるよう取り組んでおります。
 その際、評価票の様式につきましても、改善して見やすくするとともに、ホームページ上で公表対象事業の一覧から個別事業の評価票へのリンクを簡単にできるようにして操作性の向上も図るなど、より多くの都民の方に評価結果とその予算の反映状況を一層わかりやすく理解していただけるよう、工夫を行ったところでございます。
上野委員 公表に当たってはさまざまに工夫されたことがわかりましたけれども、ご答弁の中にもありました予算編成の一環として位置づけているということでございますけれども、評価を行うに当たっての評価方法、また評価の視点について具体的にご説明していただきたいと思います。
真田主計部長 事務事業評価に当たりましては、その実施通知を予算の見積もりの依命通達と同時に発しまして、いわゆる事務事業評価の事後検証と予算の立案を同時並行で実施しております。
 評価に当たりましては、各局と私ども財務局とが連携しながら、過年度の決算の状況や事業目標の達成度それから事業実施に伴う課題などを十分議論した上で今後の事業の方向性を決定し、その評価結果を予算に的確に反映するという仕組みでやっております。また、その際には、これまでの官庁会計方式からの分析に加えまして、例えば減価償却費ですとか、あるいは退職給与引当金の繰入額を含めましたいわゆるフルコストでの比較など、新たな公会計制度から得られる情報も加味して評価を行っております。
 その結果、評価を実施して公表させていただきました百二十六事業のうち、事業の拡大あるいは充実を図るものが六十五事業ございます。また、事業の見直しあるいは新たな方向づけを行うものが五十三事業、それから効率性、効果性を重視しつつ事業を継続するものが八事業という結果になってございます。
上野委員 この事務事業評価は事業の廃止やコストカットが目的であるととらえる向きもあるようでございますが、私はむしろ、事業をよりよいものへ充実させて都民サービスの向上につなげていくための取り組みである、このように思っているところであります。
 したがいまして、昨今の景気の先行き見通しが厳しい中にありましても、都民のための行政サービスをしっかりと継続していくために、やはり今後ともこのような取り組みを継続、強化していってもらいたい、このように期待しているところでございます。
 次に、今回の評価におきます新たな取り組みとして、各局による自律的経費の評価が行われておりますけれども、この自律的経費の評価について、導入の経緯やそれによる効果をお伺いいたします。
真田主計部長 自律的経費でございますが、これは、経常的、定型的な経費につきまして、事業を所管します各局がみずからの責任のもとに自主的、自発的な改革を進めるという観点から、平成二十年度予算編成より導入された経費区分でございまして、二年目となる今回は、この経費の趣旨がより生かされますよう、予算の見積もりに当たりまして事業所管各局の自主性をより一層発揮し、創意工夫を引き出すことを目的といたしまして、各局において自律的経費の評価を実施したところでございます。
 その結果、例えば生活文化局では「広報東京都」の発行部数を精査し、経費を縮減する一方、そこで生み出した財源によりまして、都庁総合ホームページの広報ツールとしてのアピール力を高めるためのレイアウトの改善あるいは高画質化などに取り組むこととしております。
 このほかの局におきましても、管理事務費や維持管理費などにつきまして、自主的に事業を見直し、再構築を行いまして、これにより生み出された財源を有効に活用しまして他の施策の充実が図られておりまして、自律的経費導入の成果は着実に上がっているものと認識しております。
上野委員 昨年の第一回定例会の財政委員会におきまして、我が党の高倉委員が、施策の展開に当たり、事務事業評価の積極的な活用を提案いたしましたが、今回の評価ではその拡充が図られております。具体的には公表数を昨年度より大幅にふやすとか、都民がより理解しやすいように公表方法を工夫する、また、新たに自律的経費の評価を行うなど、いろいろな取り組みが行われておりまして、そうした取り組みに対して、都の取り組みのやり方についても、また努力についても私は評価しているところでございます。
 これからも効果的な方法で事務事業評価を行っていくことが重要と考えますけれども、特に、今後どうなるか予断を許さない経済状況下において、都民にとって必要なサービスを引き続き提供していくためには、事務事業評価は有効なツールであります。極めて重要な役割を担っております。
 そこで最後に、今後、事務事業評価を活用して都民サービスをいかに発展させていくのか、この点について財務局長のお考えを伺い、私の質問を終わります。
村山財務局長 今、お話がございましたように、昨年の一定のときには事務事業評価は初年度ということもございまして、わかりにくいんじゃないかとかいろいろご指摘をいただいて、その改善方についてさまざまにご提案もいただいたというふうに我々認識しておりまして、それを踏まえて、二年目である今年度につきましては、先ほど部長からご答弁申し上げましたように、対象事業についてもふやしもし、また、わかりやすさという点でもそれなりにいろいろ工夫を進めてきたつもりではございます。
 そういう中で、各局においても、やっぱり最初はどうしても、事務事業評価というと、主計部があれはだめだ、これはだめだといって削減をするための手段として使うのではないかというような気持ちもなくはなかったわけでございますけれども、その辺について、大分そういう意味では改善もされてきたかなというふうに思ってきておりまして、今後、本来の事務事業評価という事業の目的であるところの事業、施策が、どれだけ有効に都民サービスの向上なり都市の向上なりに役立っているのかという基本的な目的に即したものとしてより発展させていかなきゃいけないというふうに、三年目を迎えるに当たっては改めて思っております。
 その際には、先ほど、金利の問題とかあるいは引き当ての問題などもありましたけれども、そういう新たな公会計制度も利用しなければいけないし、同時にやはり、現場の中でその事業がどういうふうに実際に機能しているのかという現場の現実的な世界についてもより目を広げながら多面的に事業検証を行って、二十二年度予算への反映に向けてさらに一層頑張っていきたいと。厳しい時代だからこそ、事業一つ一つを大切に充実させていきたい、かように思っております。

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