■東京都議会経済・港湾委員会(中央卸売市場)
  平成20年9月30日(火曜日)

上野委員  このたび、豊洲新市場予定地の土壌汚染対策の専門家会議、また技術会議の設置についての報告があったわけでございますけれども、我が党は、第二回定例会でも述べましたように、新市場については、あくまでも食の安心・安全と、そして土壌の汚染対策に対する都民の不信、不安を払拭するものでなくてはならない、このように思います。まず、そのことを強く主張させていただきまして、質問に入ってまいりたいと思います。
 さきの我が党の代表質問におきまして、新市場予定地の整備規模についてお尋ねしたところ、東京都からは、新市場の機能及び規模を、取扱数量と車両台数をもとに、青果の基幹市場としての役割を果たしている大田市場と比較し算定すれば、新市場の面積は約四十ヘクタールとなる、約三十九ヘクタールの面積を有する大田市場が既に過密となっている状況を勘案すれば、新市場の敷地面積は決して過大ではない、このようにご答弁されたわけでございます。
 そこでまず、大田市場と築地市場の水産、青果における取扱数量と車両台数、もととなりましたこの内容についての現状を明らかにしていただきたいと思います。
株木参事  大田市場と、それから豊洲新市場におきます取扱数量と車両台数についてでございますけれども、まず大田市場における取扱数量でございますけれども、青果が一日当たり三千百七十五トン、水産が八十八トンでございます。豊洲の方は、青果が千三百トン、それから水産が二千三百トン、一日当たりの取扱数量でございます。それから、車両台数でございますけれども、大田市場の方は青果が約一万台、水産が約千台、一日当たりでございます。それから、豊洲新市場につきましては、青果の方が約四千台、水産については約一万台という数量でございます。
上野委員  私は築地市場と大田市場ということでいったんですけれども、何か今、豊洲といわれなかったですか。間違いでしょう。
株木参事  一応豊洲で今お答えしました。豊洲の予定ということでございます。
 それから、築地につきましては、取扱数量が、水産の方が一日二千九十トン、それから青果については千百八十三トンでございます。
上野委員 車両台数は。
増子委員長 参事、車両台数についても答弁だそうですが。
野口参事  築地市場と大田市場の取扱数量と入場車両台数についてでございます。
 平成十八年の大田市場の取扱量は日量三千二百六十三トン、そして築地市場につきましては、同じく日量三千二百七十三トンとなっております。車両台数につきましては、大田市場が青果で一万八十八台、そして築地市場につきましては、水産が九千三百六十三台。青果、水産合わせますと、若干差がありますけれども、両方の入場車両台数というのはおおむね一万台というふうに考えております。
上野委員  今いわれたような数字を見ても、そしてまた、例えば事業概要にも、大田市場、築地市場と出ているわけですけれども、取扱数量と車両台数のところはほぼ同じぐらいの数だ。こういったことで、大田市場も約三十九ヘクタールということで、新市場も約四十ヘクタール、これは過大じゃないかという、こういうお話なのかなと思いますけれども、大田市場は面積的には、これは、水産、青果と花きがありますよね。水産、青果だけで三十九ヘクタールあるんですかね。ちょっと教えてください。
野口参事  大田市場につきましては、青果の敷地面積が二十八・二ヘクタール、そして水産が六・四ヘクタール、合わせまして三十四・六ヘクタールでございます。花きにつきましては、これは数ヘクタールございますので、全体で約三十八・五ヘクタール、そういった内訳になってございます。
上野委員  そうすると、都の方でいわれました、約三十九ヘクタールの面積を有する大田市場が既に過密であるので、新市場の約四十ヘクタールは決して過大ではないという、こういうご答弁、水産、青果だけを見ると、大田市場は約三十三から四ぐらいのヘクタールというお話ですよね。そういう形でいけば、本来は水産、青果レベルで比較してやらなきゃならないんじゃないかと思うんです。同じような論調での話でいくと、新市場の敷地面積は約三十三、四ヘクタール、同等ならば、それで決して過大ではないという、こういう答弁になっていくんじゃないか、このように思うわけでありますけれども、あえてこれに対する答弁は求めません。このことは今後また検討課題として持っていきたいと思っております。
 国で、代表質問でもやりましたけれども、施設の整備に当たりまして、卸売市場整備基本方針の中で、「大都市圏の市場においては、土地の高度利用を図る観点から、立体的かつ効率的な施設の配置とすること」と、このようなことが書いてあるわけですね。指導というとらえ方をしていいのかどうかわかりませんけれども、こうやっていきなさいよというようなことで方針で出ている。しかしながら、豊洲新市場の計画は、こういった高度利用を図っているような計画にはなっていないわけであります。東京都はそのことについて、築地市場の移転先は、少なくとも卸売り場、仲卸売り場の平面配置を可能とする観点からも、約四十ヘクタールの面積を確保する必要がある、このようにご答弁されております。そこで、この新市場予定地の主な施設の規模を投影面積の数字でもってお示しください。
株木参事  各施設の面積でございますけれども、卸売り場、仲卸売り場、管理施設等が十二・一ヘクタール、冷蔵庫、加工・パッケージ施設等が二・一ヘクタール、構内通路が四ヘクタール、待機駐車場及びバースが十三・四ヘクタール、通勤駐車場が二・五ヘクタール、千客万来施設が三ヘクタール、緑地等三・六ヘクタール、これらを合計して約四十・七ヘクタールとなります。
上野委員  私は、おっしゃるとおり、少なくとも卸売り場、仲卸売り場は平面配置にすべきだ、このことには賛成でございます。やっぱりこうあるべきだ。また青果についても、今回、豊洲の計画では道路で分断されているわけですね。このことについても、私は、今の築地と同じように水産と一体的な配置というものをした方がよいと。これは皆さん、ヒアリングでもそういったお声も聞いております。こういったふうなことも検討しなきゃならないんじゃないか、先ほどの高度利用との関係でちょっといわせてもらいますけれども。
 そこで、先ほどの国の基本方針に従っていきますと、少なくとも千客万来施設の三ヘクタール、そしてまた通勤用の駐車場二・五ヘクタール、合わせて五・五ヘクタールですけれども、これは決して物流が阻害されたり、効率性が著しく低下することはない、このように思うんですけれども、都の見解を伺います。
株木参事  通勤駐車場につきましては、当然、一階にすべて置くということじゃなくて、重層配置をしてございます。
 それから、千客万来施設でございますけれども、これにつきましては、現在の築地の場外市場地域等の面積とほぼ同程度のものを配置しているわけでございます。これらにつきましては、新しいまちづくりが行われる豊洲地区に建設する新市場におきましては、地域に貢献し、市場ならではのにぎわいを創出する必要がありまして、そのために千客万来施設を整備していきたいと考えているものでございます。
上野委員  物流が阻害されたり効率性が著しく低下するということの中での平面配置、四十ヘクタール必要だという、こういったお話を受けているわけですね。これがいわゆる千客万来施設とか通勤用駐車場、そういうふうな形での表現からいくと当たらないんじゃないか。先ほど重層化といいましたけれども、それは駐車場としての重層化であって、建物の中にまた高層に、上の方に重層化しても何ら問題ない話じゃないかということについての私の一つの指摘として、お話をさせてもらったわけでございまして、これはまた今後とも、私たちもPTを設けていますので検討してまいりたい、このように思っております。
 次に、技術会議についての質問に入りたいと思います。
 都では、七月の専門家会議の提言を踏まえまして、現在、土壌対策の具体的な技術、工法の選定に入っておりますけれども、技術会議においては、新技術を公募するとか、技術、工法の実効性や効率性をどのように実現していくのか、こういうことに世間の注目が集まっているわけでございます。
 そこで、本委員会の報告で、土木、環境、情報処理の各分野に加え、新たにプロジェクトマネジメント分野の委員が追加されると聞いております。当然に、コスト面の評価、検証を含めたものとすることで追加された、このように理解しているわけでございますけれども、改めて、今回追加されたプロジェクトマネジメント分野の委員の役割についてご説明願います。
宮良新市場建設調整
担当部長
 技術会議の委員は、土木、環境、情報処理、プロジェクトマネジメントの各分野において高度な知識と豊富な経験を有する専門家で構成しております。プロジェクトマネジメント分野の委員は、公募提案等の評価、検証に当たり、土木技術や汚染物質処理といった技術的な面からの検討とは別に、効率性、合理性、経済性といった側面からの評価、検証を加えることを役割としております。
上野委員  我が党の代表質問に答えまして、東京都はまたこういったこともいわれています。現在までに新技術等の比較対象となる一般的な工法を確定するとともに、個別技術の評価並びに個別技術を組み合わせた総合的な対策の評価の手順など必要な事項を定めた、このようにいわれております。そこで、技術会議での評価方法及び手順について明らかにしていただきたいと思います。
宮良新市場建設調整
担当部長
 新技術、新工法の評価、検証に当たっては、提案された内容について、実効性、工期、経費などを評価基準として多角的に検討することとしております。これまでの技術会議において、具体的な評価方法として、個別技術の評価並びに個別技術を組み合わせた総合的な対策の評価を行うことや、各委員が、評価に際し、評定結果に加えて専門的見地からの意見を付すことなどを確認しております。また、評価の手順としましては、委員合議による評価の前に、おのおのがあらかじめ評価を行うことなどを確認しております。
上野委員  ぜひとも今申し上げた趣旨を十分に取り入れてもらいたいと思います。
 先日の九月二十六日に、新技術、新工法の公募提案が締め切られました。この新技術、新工法の募集につきましては、知事の期待も大きいものであります。また、だれもがその状況を早く知りたがっております。先般、技術会議の議事概要が公表されましたが、この会議の重要性を考えれば、次の公表まで都民を待たせる必要はないのではないでしょうか。ぜひとも一刻も早く応募状況を知らせるべきであります。
 そこで、新技術、新工法の応募状況について明らかにしてください。
宮良新市場建設調整
担当部長
 専門家会議の提言を踏まえ、土壌汚染対策を具体化するため、八月十八日から九月二十六日までの四十日間、民間事業者などから新技術、新工法の公募を行いました。応募のあった数は百二十業者であります。技術提案は、一事業者から複数の提案がなされているケースもあり、提案内容も、汚染土壌・汚染地下水対策、液状化対策、地下水管理システムなど多種にわたっております。各提案は、複合的に技術が組み合わさっていたり、実証データなどの科学的な根拠などが添付されているため、現在、内容の精査をしているところでございます。
〔発言する者あり〕
上野委員  本当に、もう一度、そのあたりについてもう少し明らかに数字で示してもらいたいと思うんですけれども、どうでしょうか。
宮良新市場建設調整
担当部長
 土壌汚染対策を具体化するため、八月十八日から九月二十六日までの四十日間、民間事業者などから新技術、新工法の公募を行いました。その結果、応募のあった数は百二十業者でございます。
上野委員  今回の提案の中には、恐らく既存の技術、工法から工夫されたものや全く新たな技術、工法など、さまざまな提案がされたものと推測しております。技術に詳しいわけではございませんけれども、既にある技術、工法というのは、これまでにも多くの実験データあるいは施工データ、現場でのそういったものが積み重なっておりまして、実効性や経済性等々の評価、検証というのは、短期間で検証するのが可能だ、これは私も考えます。しかし、新技術、新工法、こういうことになりますと、これは明らかにデータに乏しいわけであります。いわゆる大事な実効性、施工性、経済性などの評価、検証というものを行っていくためには、これはしっかりとした、実験データだけじゃなくて現場での施工。これを実際に実証実験等々、施工して、そして出てきたデータによって、これは間違いないなという正確なものを確認して初めて使えるものでありまして、これは非常に大事であります。これは技術屋さんであれば、常識的に考えても、これは本来相当な期間を要するわけであります。
 どうも今回の技術会議というのは、限られた検討期間というものにぐっと縛られて、そうした正確な確認を行っていかない可能性がある、そのことに非常に私は不安を感じているわけでございます。そういうこともせずに新技術、新工法を採用するということは、大きなリスクを伴うことであり、それはまた都民の不信と不安を、あるいは市場関係者もそうです、払拭するということはできない。このことを私は非常に懸念しております。公募提案の検討期間が半月余りしかないという今回のスケジュールは余りにも短過ぎるものであり、先ほどの提案も百二十ぐらい来ているわけですね。これを物理的に百二十、半月余りでやるなんというのは、まことに検討期間としては不適切、このように考えざるを得ないと思いますけれども、都の見解を伺います。
宮良新市場建設調整
担当部長
 技術会議は、専門家会議の提言を踏まえ、土木、環境などの分野の専門家により、実効性、工期、経費などの面ですぐれた対策を選定することとしております。対策の選定に当たり、新技術、新工法を広く民間事業者などから求めたところ、想定を超える多数の提案をいただき、現在、その内容について精査中でございます。
 提案内容の評価、検証に当たっては、実効性や経済性などにすぐれた対策を選定するため、委員合議による評価の前に、おのおのがあらかじめ評価を行うなど、効率的な会議運営に努めてまいります。今後の審議の進め方については、技術会議に諮った上で、必要な検討期間を適切に確保してまいります。
上野委員  私もそのことを前向きにとりたいと思いますけれども、重ねて、今回は慎重かつ詳細な検討というものをぜひともやってもらいたい。これは絶対必要であります。短期間で焦って結論を出すべきではない、こういう重要な案件だということを認識されて、重ねて、十分な検討期間を確保するよう要望させていただきます。
 次に、技術会議の検討結果についてでございますけれども、公表された議事概要は極めて簡単で、内容は少ないものでございました。会議が非公開であるということを考えれば仕方のない面もありますけれども、技術会議の内容が技術的で専門性も高いことを考えれば、選定結果のみをただ示されただけでは、選ばれた技術、工法の妥当性について都民が理解できないことは容易に想像できるわけでございます。選定された技術、工法が、都の取りまとめる土壌汚染対策計画の基本となることを考えれば、その評価、検証の視点や選定された理由について、すべての都民にわかりやすく周知していかなければならないということでありまして、都は、説明責任を果たすためにも、技術会議での選定結果につきまして、都民が納得できるわかりやすい内容で公表していくべきと考えますけれども、都の見解を伺います。
宮良新市場建設調整
担当部長
 技術会議では、その審議が終了した段階で、新技術、新工法の選定結果を公表することとしております。公表に当たっては、評価の基準や方法を示した上で、提案された個々の技術、工法について、実効性や経済性などの項目ごとの評価や技術会議としての意見、審査結果を公表していく予定でございます。
 なお、公表の場合、提案事業者の技術資産への配慮については十分検討してまいります。
上野委員  ぜひとも、検討結果の公表に当たりましては、評価、検証の視点や選定された理由につきまして、だれでもわかるような方法を工夫していただくよう要望いたします。
 技術会議で選定された技術、工法に基づく土壌汚染対策計画策定に当たりまして、さきの一般質問の中で、副知事をトップとした調整会議で検討していく、このようなご答弁がございました。この調整会議の役割と技術会議との関係、このことについて、ちょっと私もはっきりわかりませんので、ご説明願います。
宮良新市場建設調整
担当部長
 豊洲新市場整備事業の推進に関する調整会議は、築地市場の豊洲地区への移転を円滑に進めることを目的に、副知事を座長として庁内の関係各局で構成するものであります。その役割は、土壌汚染対策を検討することや、豊洲新市場予定地周辺で行われている工事との工程調整などでございます。
 調整会議においては、土壌汚染対策を検討するため、技術会議を設置し、外部の有識者の意見を聞くことができるとしており、現在の豊洲新市場予定地の土壌汚染対策工事に関する技術会議は、これに基づき設置したものでございます。
 今後、技術会議での検討結果に基づき、都の土壌汚染対策計画を策定するに当たっては、調整会議において検討を行ってまいります。
上野委員  心配している点がもう一点ありまして、これを最後の質問にしたいと思いますけれども、都が土壌汚染対策計画を決めたことをもって、豊洲新市場建設を、決まったものと都民に押しつけることはあってはならないということでございます。去る八月一日の記者会見で知事もいっておりましたけれども、出た結論については一般の人の意見も聞く、このように発言されております。
 そこで、最後の質問になりますが、どのようにして都民また市場関係者、この方々の声を聞いて、そしてまた、その内容を考慮した上での最終決定をするのかしないのか、そのあたりの都の見解を伺いまして、私の質問を終わります。
宮良新市場建設調整
担当部長
 技術会議は、先ほどご答弁させていただきましたように、会議、資料とも非公開としております。審議が終了した段階ではできる限りすべてを公表することとしており、技術会議の検討結果とあわせて、都民、市場業界に周知を図ってまいります。その際寄せられる意見につきましては、今後の新市場整備に生かしてまいります。

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