■東京都議会総務委員会 平成十九年度予算関係議案・公明党意見開陳
  平成19年3月2日(金曜日)

上野委員 私は、都議会公明党を代表して、当委員会に付託された平成十九年度予算関係議案について意見開陳を行います。
 初めに、各局共通について申し上げます。
 平成十九年度の一般会計当初予算案は、一般歳出が四兆三千三百六十六億円と、二年連続して増加し、福祉と保健の予算額と構成比がいずれも過去最高となったことに加え、都民生活の安全・安心の確保、環境問題への取り組み、景気、中小企業対策など、喫緊の課題への対応が着実に図られており、都民の負託に積極的にこたえる予算となっています。
 また、景気回復などにより、都税収入の大幅な伸びが見込まれますが、これを有効に活用して、隠れ借金の解消や、負の遺産への抜本的な対策に取り組むとともに、新たな三つの基金を創設するなど、将来の財政需要にも備えが講じられており、揺るぎない財政基盤の構築に向けた取り組みが行われております。
 これらは我が党の主張と軌を一にするものであり、評価できるものであります。
 今後は、二〇一六年のオリンピック招致や「十年後の東京」を目指した取り組みを積極的に推進することに加え、本格的な少子高齢社会、人口減少社会の到来への対応など、課題も多くあります。
 また、収入面では、景気の動向に左右されやすい税収構造や、東京の財源を吸い上げる不合理な税財政制度の見直しなどの不安定要因があり、楽観視はできません。
 こうしたことを踏まえて、引き続き都政の構造改革を進めるとともに、我が党の提案によって実現した公会計制度の活用なども通じて、中長期的な視点に立った財政運営を確かなものとし、将来にわたって都財政の健全性を維持していくことを強く望むものであります。
 なお、予算の執行に当たっては、都民の期待にこたえられるよう、より一層効果的、効率的に行うことを要望しておきます。

 次に、各局別に申し上げます。


 まず、知事本局について申し上げます。

 一、知事本局が持つ総合調整機能を十分に発揮し、各局にまたがる事業が円滑に推進されるよう積極的に取り組むこと。特に、「十年後の東京」に描かれた美しいまち、安全なまちの実現に必要な施策の充実を目指し、総合的に検討を進めること。

 二、地方税財政制度改革については、国の地方に対する画一的な規制を排除し、地方の自主性、自立性を高める方向で真の地方分権改革が行われるよう、国に積極的に働きかけること。

 三、環境、防災などの広域的な課題に対して、八都県市の連携を強化し、幅広い視点から効果的な問題解決を促進すること。

 四、アジアの繁栄と発展のために、アジア大都市ネットワーク21の共同事業を着実に実施し、東京都が率先してアジアの各都市が抱えている諸課題の解決に努め、アジア各都市の一層の連携強化を図ること。



 次に、東京オリンピック招致本部関係について申し上げます。

 一、二〇一六年東京オリンピック競技大会及びパラリンピック競技大会の招致は、バリアフリーや環境へ配慮した、障害者や高齢者を含め、あらゆる人々が快適に過ごすことができるまちづくりを進展させるものであり、世界の平和と繁栄に貢献する東京を世界に発信する絶好の機会である。このため、オリンピック及びパラリンピックの招致に向け、国際競争に勝てる計画案の策定に取り組むこと。

 二、東京大マラソン祭りは、参加した人、応援の観衆、支援のボランティアなど、多くの人に大きな感動をもたらした。今後につなげていくため、東京マラソンを初めとするさまざまなスポーツ競技大会を活用し、アジア諸国を初め海外とのさらなる交流を進め、オリンピックの招致機運の醸成に向け、全力で取り組むこと。



 次に、青少年・治安対策本部関係について申し上げます。

 一、ひきこもり、ニート、子どもの安全確保、児童虐待、いじめなど複雑多様化する子ども、若者問題に迅速かつ的確に対応するため、組織の垣根を越えた、子ども・若者問題対策会議などを活用した実効性のある対策を講じること。

 二、昨年十二月に改正した住宅における犯罪の防止に関する指針に基づき、マンションや集合住宅を初めとした住宅における防犯対策を強化するため、防犯カメラの設置の推進、防犯性能の高い建物部品の普及拡大、自主防犯体制の整備支援など、都民生活の安全・安心の確保に向けた取り組みを強化すること。

 三、交差点改良を初めとした道路施設の改善や路外荷さばきスペースの確保など、即効性のある渋滞解消や交通事故の減少を図るため、スムーズ東京21拡大作戦を積極的に推進すること。



 次に、総務局関係について申し上げます。

 一、行財政改革実行プログラムに基づき、スリムで柔軟な行政体質の確立を目指し、内部努力の徹底、事務事業の不断の見直し、ITの積極的な導入による事務改善など、行政改革の一層の推進に努めること。ただし、都立病院の独立行政法人化については、検討すべきさまざまな課題を十分に調査をし、拙速な法人化は行わないように努めること。

 二、都民サービスの向上、徹底したスリム化、わかりやすい都政を可能とする電子都庁を推進するため、電子入札や電子申請の拡充を図るとともに、高度情報化推進システム、TAIMSや庁内・庁外ネットワーク、総合行政ネットワークなどの拡充、利用拡大に努めること。

 三、第二次東京都地方分権推進計画の実施に当たっては、区市町村に超過負担が生じることのないよう、権限に見合った税財源の移譲等の措置を講じること。また、事務権限の移譲に当たっては、区市町村と十分な協議を行うこと。

 四、都区財政調整制度については、今後、都と区のあり方を検討する中で、特別区の自主的財政運営を促進する方向で検討を進めること。

 五、多摩・島しょ地域の振興については、市町村との役割分担の明確化に努めつつ、行政水準の維持向上を図るための適切な財政補完を行うこと。

 また、今回改定した多摩リーディングプロジェクトに掲げられた二十五の重点的な都事業については、実効性ある推進を図るとともに、市町村総合交付金を活用して市町村の財政基盤の安定化を支援すること。

 六、三宅島で開催予定のオートバイレースについては、安全対策に万全を期すとともに、三宅島の復興に向けたムーブメントの契機となるよう支援すること。

 七、被害想定を踏まえた新たな地域防災計画に基づき、駅前滞留者対策、エレベーター閉じ込め対策など、直下地震対策に総力を挙げて取り組むとともに、大震災から都民の生命と財産を守るために、平素から警視庁、消防庁、自衛隊との連携強化を図り、情報連絡、避難誘導、救出救護、帰宅困難者対策など総合防災対策の強化に努めること。また、都市型水害対策の充実や、島しょ町村の津波対策の支援に努めること。

 八、総合防災訓練や図上訓練を通じて、災害対応能力の向上、各都県市間相互の情報ネットワークの強化、国や各防災機関との連絡強化、そして相互応援協定の実効性を高めること。

 九、自然災害やテロ災害等に備え、首都東京の信用力を高めるためにも、都庁や企業の事業継続計画であるBCPの策定を積極的に取り組むべきこと。

 十、首都大学東京は、独立行政法人のメリットを生かした大学運営を図り、産学公連携の推進や高度専門職業人養成など、社会要請に対応した教育を充実し、大都市問題の研究解決に努めること。



 次に、選挙管理委員会事務局について申し上げます。

 一、東京都知事選挙及び参議院議員選挙については、民主主義の根幹である選挙が公平かつ公正に行われるよう、公職選挙法に沿って適正な管理執行に努めること。

 以上をもちまして意見の開陳を終わります。


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