■東京都議会各会計決算特別委員会質疑(産業労働局)
  平成18年10月23日/月曜日

上野委員 私からは、しごとセンターと障害者の就業支援の二つのテーマについて、四点ほどお伺いいたします。  東京しごとセンター、平成十六年七月に設置されましたが、若者から高齢者に至るまでのあらゆる年齢層の都民を対象として、仕事に関するさまざまなニーズにワンストップで対応することを特徴としているというところでございます。  さらに、センターでは、きめ細かいカウンセリングによる求職者の能力や適性に応じた仕事の紹介、特に中高年については、カウンセリング、求人開拓から職業紹介まで一貫して民間のノウハウを活用するなど、先駆的な就業支援策を展開しているところでありますが、まず初めに、平成十七年度の東京しごとセンターの利用状況及び新規利用登録について、居住地区別の割合と若年者や女性の割合についてお伺いいたします。

松本雇用就業部長 まず、平成十七年度の東京しごとセンターの利用状況でございますが、全年齢で延べ七万人を超える方に各種サービスを利用していただき、就業者数は約七千七百人となってございます。  平成十七年度の新規利用登録者数は全体で約二万人でございまして、居住地区別に見ますと、区部の利用者が全体の五九%、多摩地域の利用者が一六%、他県の利用者が二五%となっております。  また、新規利用登録者のうち、若年者は全体の三七・一%、女性は全体の四一・四%となってございます。

上野委員 多摩地域の利用者が全体の一六%ということでございますが、他県の利用者を除いた場合、多摩地域の住民の利用者は約二割になる。区部と多摩地域、これは相対的には多摩地域の住民の利用者が少ない、このように思われます。  その理由として考えられるのは、やはり多摩地域の住民の方々が飯田橋まで来るというのは、これは時間と交通費が大変にかかる、負担が大きいということが考えられるわけでございますけれども、そういったしごとセンターの多摩地域での展開、このことについては、我が公明党が三定でも要望いたしました。先日、産業労働局のヒアリングの中で、予算要求している、このように聞いたところでございますが、多摩地域の住民の皆様の利便性を向上させるためにも、重ねて本委員会においても要望しておきます。  続きまして、障害者の就業支援についてお伺いします。  働く意欲のある障害者が就労の機会を得て、積極的に社会参加できる仕組みをつくり上げていくということは極めて重要でございます。しかし、残念ながら、その点につきましては、いまだ十分とはいえない状況にあります。したがいまして、障害者が働くことを通じてその能力を発揮できるように、東京都が積極的に支援するとともに企業の取り組みを促していく、こういうことが必要ではないか、このように思います。  新宿区の戸山には、東京しごと財団が運営しております心身障害者職能開発センターがございます。そこでは、重度身体障害者及び中軽度知的障害者を対象に、職業訓練や就職指導を行われているわけでございますが、まず、平成十七年度の職能開発センターの事業実績についてお伺いいたします。

松本雇用就業部長 平成十七年度の心身障害者職能開発センターの事業実績についてでございますが、同センターでは、身体障害者を対象としたCADオペレータ科やOAスキル科など、知的障害者を対象とした作業適応科などの職業訓練を実施しておりまして、合わせて六十九人が修了し、うち三十九人が就職しております。  また、企業等を活用した委託訓練につきましては、六百六十人が訓練を実施し、そのうち五百七十五人が修了し、三百四十七人が就職しております。  さらに、合同企業説明会や企業における職業体験実習、求職者と就業者の交流会などを実施いたしました。このうち、合同企業説明会には三十四企業が参加しまして、出席した二百一人の求職者のうち、五十人の方が就職してございます。

上野委員 今のご答弁にもありましたように、合同企業説明会において求職者二百一人が参加した。そのうちの五十人の方が就職された。就職率でいくと二五%というわけでありますが、これは土俵が違うので単純比較はできませんけれども、ハローワークでは一二%ですから、職能開発センターの努力に対しては私は高く評価したいと思いますので、今後とも、ぜひともこの取り組みを続けていただきたいと思います。  さらには、障害者の雇用を今後拡大していくためには、訓練とともに、障害者の就労の場の拡大の取り組みや地域における障害者雇用など、受け皿の確保に向けた取り組みも大変重要でございます。  そこで、東京都は今年度から、障害者を新たに雇用しようとする事業主などからモデル事業を募集して、障害者の新規雇用創出の支援を行うという障害者職域開拓支援事業を開始されましたが、その実績について、認定された事業の内容も含めてお伺いいたします。

松本雇用就業部長 今年度から始めました障害者職域開拓支援事業は、創業や業務拡大により障害者を新たに雇用する、ほかの企業のモデルとなる取り組みを募集、選定をいたしまして、経費の助成や経営支援を行うとともに、その成果の普及を図っていくというものでございます。  第一期の募集では、中古本やCDの出張買い取り事業の拡大を内容とする事業と、パンの製造、販売事業の拡大を内容とする事業の二つの事業を認定し、九月以降支援を開始しているところでございます。  第二期につきましては、九月に募集を行ったところでございまして、現在、対象事業の選定を行っております。

上野委員 こうしたいろんな取り組みに加えまして、地味でありますけれども大事なことは、障害を持ちながら働きたいと願う利用者に対して、しごとセンターがワンストップとしての総合相談窓口機能を十分に発揮することが最も重要であると思います。  例えば、障害をお持ちの方が飯田橋まで行くのも大変です。やっとの思いでセンターに来て相談したら、ここでは詳しいことがわかりませんので、職能開発センターに行ってくださいなんていわれちゃうと、そこでは、はい、わかりましたというかもわかりませんけれども、やっとの思いで飯田橋に来たにもかかわらず、今度は戸山まで行くのかと、これは本当に障害者にとっては大変な負担になるわけですね。  そういった意味で、もちろん障害の内容や程度、こういったこともさまざまあると思います。すべての方の就職支援をこのしごとセンターが行うということは難しいということは承知しておりますけれども、窓口に訪れた利用者が少しでも不安を解消して、来てよかったなと、次への希望というか、これを持って次のサービスに進めるような適切なコーディネートを行うこともしごとセンターの重要な役割ではないかと思います。  そこで最後に、働くことに不安を持ちながらしごとセンターを訪れる障害者に向けた窓口機能の充実へのお考えをお伺いいたしまして、私の質問を終わります。

松本雇用就業部長 障害を持つ方も含め、しごとセンターを訪れるすべての利用者に対しまして、必要とするサービス等の情報を適切に提供することは、しごとセンターの重要な役割でございます。  これまでしごとセンターでは、障害をお持ちの方に対しまして、総合相談窓口において、障害の状況や希望を伺った上で、必要に応じて就業支援や就職に向けた職業訓練機関の紹介などを行ってまいりました。  今後とも、関係機関との連携をさらに深めますとともに、窓口職員の研修の充実を図り、一人一人の障害者の状況を十分把握した上で、よりきめ細かな窓口対応に努めてまいります。


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