■東京都議会各会計決算特別委員会質疑(中央卸売市場)
  平成18年10月23日月曜日

上野委員 私からは、施設整備について三点ほどお伺いいたします。  食肉市場を品川に設置された当時の周辺状況というのは、国鉄の貨物ヤードとか、あるいは運河に囲まれている、こういった状況の中で、臭気などの環境対策というのは、今ほど気にすることもなかったと思いますけれども、平成四年に、旧国鉄貨物ヤードの跡地を対象に再開発地区計画が策定されました。これに基づいて品川駅東口地区再開発が実施されまして、それ以降、ご承知のとおり、食肉市場周辺ではオフィスビルあるいはマンションの開発が急速に進んでおります。  市場が地域と共存し、安定的に事業を行うためには、周囲に及ぼす臭気などの環境負荷を可能な限り低減させていくべきであると考えます。  そこで、食肉市場としての臭気やじんあいなどの低減対策についてお伺いします。

越智調整担当部長 臭気対策といたしましては、ハード面では、公衆衛生対策の観点も含めまして、生体搬入車両用洗車場を設置するとともに、係留所におきまして、生体を殺菌効果のある無菌水で洗浄する設備を設置いたしました。  また、汚水処理の過程で発生いたします臭気に対応するために、平成十年に新たに水処理センターを設置し、生物脱臭装置も付加いたしました。  ソフト面の対応といたしましては、清潔な生体を出荷するよう出荷者に要請するとともに、場内業者等には、場内の舗装路面だけでなく、各作業場での清掃を徹底するように指導しております。  じんあい対策といたしましては、大動物Cラインの係留所に、生体の清潔さの保持等とじんあいの拡散防止両面効果のあるミスト発生装置や、羽板を平行に並べたよろい戸状のルーバーを設置いたしました。

上野委員 次に、以前ですけれども、我が党で食肉市場を視察に行った際のことでございますけれども、カラスが大変多くて驚きました。さまざまな衛生面の対策はしっかりとられているとは思いますけれども、あのようなカラスがいるということは、やっぱりそこにえさがとれる状況にあるから、いるんじゃないかと思います。  市場内の衛生面や周辺環境の向上を図る上からも、このカラス対策にしっかり取り組むべきであると考えますが、いかがでございますか。

越智調整担当部長 ハード面の対応といたしましては、平成十三年十二月からカラストラップ二基による捕獲を行っておりまして、今年度からは、年間の捕獲期間を八カ月から十一カ月に延長いたしまして取り組みを強化しております。  また、えさとなります脂、肉、骨類をカラスから隔離するために、えさ場となりやすい大動物棟や原皮作業所等に侵入防止用のネットやてぐす等を設置しております。  一方、ソフト面の対応を一層推進するために、今年度は、食肉市場、市場関係業者及び廃棄物処理業者とともに、カラス対策の関係者会議を開催いたしまして、脂、肉、骨類の搬出作業に当たって、コンテナ等へのふたかけ、搬出車両へのシートかけを徹底するとともに、搬出口周辺の路面清掃を適切に行うよう、市場関係者への指導を行っております。  市場内の衛生を保持し、市場周辺環境の向上を図るために、今後とも引き続きカラス対策を進めてまいります。

上野委員 この食肉市場がある地域、いわゆる品川駅周辺地域、皆さんもご存じのとおり、今後の東京における位置づけというのは、新幹線駅とか羽田空港直結の利便性、こういう点からも、都市づくりの中では特に重要な場所である、このように考えられている地域であります。今後一層の開発が予定されている、こういう状況でございます。  平成十七年七月に、国と東京都が共同で、品川駅周辺における今後のまちづくりの進め方についてという中間まとめを発表いたしました。この中身はいろいろありますけれども、大きなポイントとしては、環境モデル都市の創出を目指した、そうした都市づくりということが命題としてあります。  一方また、この食肉市場周辺には、二〇一六年のオリンピック会場予定地からも近いということから、恐らく海外からのお客さんや報道関係者も集まってくるのではないか、このように予測されておる地域でもございます。こうした点からも、都心にある食肉市場は、さすが環境対策は万全だ、このように評価されるように、今後一層の取り組みをしっかり願うものであります。  そこで最後に、今後の環境対策への取り組み、この決意を伺い、質問を終わります。

越智調整担当部長 食肉市場が地域と共存していくためには、地域環境の変化にきめ細やかに対応していくことが大変重要であると認識しております。  今後は、これまで実施し、強化してきた対策の効果を見きわめつつ、施設整備などのハード面の対策はもちろんのこと、業務方法の改善などソフト面の対策も加えまして、業界の協力も得ながら、必要な環境対策を講じてまいります。


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