■文教委員会質疑(教育庁)
  平成18年3月20日/月曜日

上野委員 私からは、学校全体の教育力向上の観点から、主幹制度について質問いたします。
 三月、都の高校、中学の卒業式に出席してまいりましたけれども、直接、校長、副校長と話ができるいい機会でございましたので、学校の教育環境の実情とか、あるいは要望について、現場の大切な声をいろいろと聞いてまいりました。
 その中でいわれていたことが、主幹の評価が非常に高いということでございます。例えば、管理職と教諭のよきパイプ役となっておりますよとか、あるいは指導に行き詰まって非常に困っていた教員の方をいち早く発見してすぐ立ち直せることができた、あるいは新しい課題への取り組みとか、さまざまな行事がある際にも、主幹の方が中心となっていろいろな連絡調整を図って、そして組織的な対応ができるようになったということで、校長さん、非常に感謝しておりまして、何とかバックアップしてもらいたいというお声を聞いてまいりました。
 そういった主幹の働きによって、学校全体としての教育力がアップされているということは間違いない事実でございまして、東京都が全国に先駆けて設置したこの主幹制度というのは非常にいいと、他の自治体も注目しているところでございます。
 そこで、その主幹が配置計画に基づきまして、平成十五年度からずっと計画的に配置されておりますけれども、既に三年がたちました。主幹の必要数と現在の充足状況はどうなっているのか、また当初計画どおりこの主幹の全校配置、これはもう達成するべきだ、このように思いますので、その点についてお伺いいたします。

川澄参事 主幹は、学校種別ごとに定めた配置基準に基づいて配置をしておりまして、平成十七年度の学校数に照らし合わせますと、全体で六千百四十八人が必要となります。
 現在の主幹の配置数ですが、小学校が千四百九十七人で計画数の五六%、中学校が千百八十八人で計画数の六一%、全日制高等学校が五百十七人で計画数の四五%、盲・ろう・養護学校は百五十三人で計画数の六〇%となっております。
 配置計画では、小学校、中学校では平成十九年度、高等学校、盲・ろう・養護学校では平成二十一年度の達成予定となっており、当初計画どおりの全校配置の達成に努めてまいります。

上野委員 ぜひ達成してもらいたいと思います。
 主幹は、ご存じのとおり教務主任を兼務したり、取りまとめたり、あるいは他の教員に指導助言を行ったりとか、管理職と教員の調整役として機能するなど、本当に日々困難な職務に立ち向かい、努力されている。それに対して、校長の評価も先ほど述べたように非常に高いわけですから、日々の頑張り、高い評価に対して、その処遇の上で報いていくべきであると、このように思っております。
 昨年十月の委員会においても、我が党の野上理事からも、その点については、給与の処遇など主幹のメリットをもっと明確に出して、主幹希望者が増加する対策が必要であると、このように質問いたしまして、人事部長側も人事委員会など関係機関に働きかけ、職責などをより反映した給与制度の構築に向けて取り組んでまいりますと、このように答弁されました。
 そこで、これの答弁に対しての十八年度の処遇の改善というのは、どのようにされているか、それをちょっと教えてもらいたい。よろしくお願いします。

川澄参事 職責、能力、業績を反映させる給与上の処遇としまして、現在給料表に主幹の職に対応する特二級を設定しているところであります。
 また、平成十八年度からは、期末勤勉手当の職務段階別加算において、一般教諭との格差を設けるところとしたところでございます。
 さらに、職責等に応じた、めり張りある処遇へと見直しを進めていく必要があると認識をしておりまして、今後とも関係機関に働きかけるなど改善に努めてまいります。

上野委員 学校現場で大いに活躍し、校長の評価も高い主幹でありますけれども、その苦労の割にメリットが少ないという状況が今あると思います。
 あるいは、指導監督層を避けるという最近の傾向もあるためでしょうか、主幹選考を受験する教諭が減少している、このように聞いております。
 加えまして、現状の教員の年齢構成は五十代が多くて、三十代以前が少ないというこのアンバランスな構成、そういったことで、今後三十代後半の受験対象者数の減少が予測されていると伺っております。そのような状況の中で、優秀な主幹を確保して学校経営を安定させるためには、より多くの教諭が主幹選考を受けられるよう制度の見直しが必要である。これはもう皆さんもよく認識されているところでございますけれども、そこで主幹選考の受験資格の拡大や区市町村との連携、これは非常に大事で、きめ細かい人材の発掘、確保にぜひとも取り組んでいかなければならないと思います。
 また、この主幹の意欲を喚起するということは大事でございまして、そのためにぜひ実現していただきたいことがあります。管理職選考の見直しでございます。現在、AとB制度でありますけれども、行政職では、ベテランの課長補佐級を対象にしたC制度というのがあります。
 日々多忙なため、そういった勉強というのはなかなかできないものですから、この筆記試験に対しては非常に負担を軽減した選考をしておりますけれども、非常に課長補佐級の優秀な即戦力という方が課長になって、非常に管理職としてもすばらしい成果を出している。こういった状況の中で、教育委員会も、ぜひともベテランの主幹を対象にしたC制度の管理職選考をぜひ実現させて、意欲のある主幹の人材確保に取り組むべきと考えますけれども、あわせてお伺いいたします。

川澄参事 主幹級職選考の受験者は、小学校、中学校、高校、盲・ろう・養護学校と、すべての校種で減少傾向が続いております。主幹配置計画の達成には、選考方法や区市町村教育委員会との連携のあり方など、制度面も含めた見直しが必要であるというふうに認識しております。
 主幹級選考の受験資格の拡大、校長、区市町村教育委員会との密接な連携による指名推選制度の導入あるいは計画的な人材育成、さらにお話のベテラン主幹を対象とした管理職選考の新設による主幹職への意欲喚起など、制度の見直しに向け、今後早急に具体化を図ってまいります。


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