■東京都議会文教委員会(教育庁)
  平成18年3月3日/金曜日

上野委員 まず初めに、今回の契約案件ですけれども、どのような理由のもとに発注されたのか、具体的な説明をお願いいたしたいと思います。

齊藤学務部長 石神井高校につきましては、耐震性能が劣る校舎でございますので、改築を行うものでございます。
 また、世田谷地区総合学科高校でございますけれども、高校改革推進計画によりまして、砧工業高校と玉川高校が発展的に統合いたしまして、世田谷地区総合学科高校を現砧工業高校敷地におきまして、平成二十年四月に開校するため工事を行うものでございます。
 あわせて、耐震性能を高めるため、補強工事も実施するものでございます。

上野委員 学校の耐震化ですけれども、いわゆる大地震から大切なお子様の命を守る、また、近隣住民の方の避難場所ともなっておりますので、極めて重要な話でございます。
 学校の耐震化率は、全国レベルでは現在まだ五二%にとどまっている、このようにいわれていまして、北側大臣も、年内中に耐震診断はすべての学校で行っていく、このように発言をしておりましたけれども、東京都の都立学校につきましては、もう既にすべての耐震診断は終わっている、耐震化率も十七年度末で八七・六%と、九割近く進んでいるということで、その早い取り組みについては私は大変評価するものでございます。
 首都直下地震がいつ発生してもおかしくないこういう状況にあります。ぜひとも、これからも都立学校の早期の一〇〇%耐震化を実現させていただきたい、このように思っております。
 ところで、今回の案件の内容を見ますと、改築工事と改修工事の大きく二工種に分かれております。その工種分けの理由についてお伺いいたします。

齊藤学務部長 石神井高校につきましては、耐震診断の結果、校舎棟はコンクリート強度が基準以下でございましたので、補強工事がなじまないとされ、全面改築といたしました。
 世田谷地区総合学科高校につきましては、同じく耐震診断の結果、補強工事が不可能とされた管理校舎棟を一部改築し、それ以外の校舎棟は補強工事を行うものでございます。
 教育委員会では、これまで、都立学校の耐震対策について、改築や大規模改修と合わせて実施する学校を除きまして、平成十八年度までに完了するよう計画を着実に進めておるところでございます。
 これらの工事を速やかに進めることによりまして、災害時における生徒の安全確保、それから避難場所として対応できるよう機能を充実させてまいります。

上野委員 ぜひとも、速やかに工事を進めていただきたいと思います。
 こうした災害時の生徒の安全確保も重要でございますが、今回の工事期間中での生徒の方たちの環境も大変重要でございます。今回の工事は大変長い期間の工事となります。生徒の皆さんは、恐らく仮設校舎で授業をすることになると思いますけれども、プレハブなどの仮設校舎だと、私も経験がありますけれども、いろんな工事中の騒音とか、あるいは夏の暑さとか、冬の寒さは大変厳しいものがあります。子どもたちの学習効果や体が心配でありますので、暑さ寒さをしのぐ対策として、空調設備を設置するなどの教室の環境をどのように配慮されているのか、お伺いいたします。

齊藤学務部長 今回の二校につきましては、工事期間中の生徒の収容対策といたしまして、仮設校舎を設置しております。工事期間中の騒音対策も含めまして、空調設備は設置してございます。

上野委員 今後、耐震化に向けまして、あと数十校余りが改築または大規模改修になると、このように思いますが、この工事費用というものは莫大なものになります。一校当たり二十億近くかかっておりますから、耐震化も重要でございますが、大事な税金を有効に使うためにも、コスト削減というものをぜひ大切にしていただきたい。
 昨年、十一月七日、ご存じだと思いますが、建築基準法施行令の一部を改正する政令が公布施行されました。この内容は、明治十五年以来ずうっと旧態依然として残っておりました、学校の教室の天井の高さは三メートルと、こういう規制が撤廃されたということでございます。
 これは、実は、昨年の八月、政府与党連絡会議の中で、我が党の神崎代表が、構造改革を進めるに当たりまして、税金のむだ遣いをなくす観点から、学校建設に係るむだの例ということで挙げられまして、体格の大きいアメリカでも教室の高さは二・七メートル、日本は今三メートルの規制だ。本当に必要なのか。仮にこの高さを二・七メートルにするだけで、概算で工事費用は二%から三%の経費削減ができるんですよと、このように指摘したわけでございまして、その話を聞いて、小泉首相が、それはいい話だ、こういうところを改革していかなければならないんだということで、規制撤廃に強い意欲を示されまして、規制見直しが進んで実現したものでございます。
 この改正により、学校の教室の天井の高さは、地方自治体と学校設置者の裁量にゆだねられることになりましたので、今後、発注される工事につきましては、財務局ともしっかりと調整しながら、この点を十分配慮されますよう要望いたしまして、私の質疑を終わります。


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